無効/Annul

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
1行: 1行:
 
{{#card:Annul}}
 
{{#card:Annul}}
  
[[アーティファクト]]か[[エンチャント]][[呪文]]のみを[[対象]]に取れる[[打ち消す|カウンター]]呪文。
+
[[アーティファクト]]か[[エンチャント]][[呪文]]のみを[[対象]]に取れる[[打ち消す|打ち消し]]呪文。
  
 
エンチャントやアーティファクトは[[コンボデッキ]]の[[キーカード]]となることが多い。特にアーティファクトは、[[マナ・アーティファクト]]によって序盤から[[マナ加速]]することにも貢献するため、そのような[[デッキ]]に対して[[対抗呪文/Counterspell]]よりも[[軽い]]1[[マナ]]で対策できるということで非常に強力。
 
エンチャントやアーティファクトは[[コンボデッキ]]の[[キーカード]]となることが多い。特にアーティファクトは、[[マナ・アーティファクト]]によって序盤から[[マナ加速]]することにも貢献するため、そのような[[デッキ]]に対して[[対抗呪文/Counterspell]]よりも[[軽い]]1[[マナ]]で対策できるということで非常に強力。
  
特に初出の[[ウルザ・ブロック]]はアーティファクトやエンチャントが豊富かつ強力であったため使用機会は多く、[[スタンダード]]でも[[サイドボード]]や場合によっては[[メインデッキ]]から4枚採用されることも珍しくなかった。[[再録]]された[[ミラディン・ブロック]]や[[テーロス・ブロック]]でも、それぞれ[[ブロック (総称)|ブロック]]のテーマである[[カード・タイプ]]を狙い撃てるため優秀であり、[[条件付きカウンターカード]]にしては珍しく[[リミテッド]]でメイン採用されることもある。
+
特に初出の[[ウルザ・ブロック]]はアーティファクトやエンチャントが豊富かつ強力であったため使用機会は多く、[[スタンダード]]でも[[サイドボード]]や場合によっては[[メインデッキ]]から4枚採用されることも珍しくなかった。[[再録]]された[[ミラディン・ブロック]]や[[テーロス・ブロック]]でも、それぞれ[[ブロック (総称)|ブロック]]のテーマである[[カード・タイプ]]を狙い撃てるため優秀であり、[[条件付きカウンターカード]]にしては珍しく[[リミテッド]]で[[メインデッキ]]から採用されることもある。
  
 
[[エクステンデッド]]・[[モダン]]・[[エターナル]]でも、コンボデッキ対策としてサイドボードによく採用される。[[軽い]]ため、[[狡猾な願い/Cunning Wish]]からの[[ウィッシュボード]]としても優秀。
 
[[エクステンデッド]]・[[モダン]]・[[エターナル]]でも、コンボデッキ対策としてサイドボードによく採用される。[[軽い]]ため、[[狡猾な願い/Cunning Wish]]からの[[ウィッシュボード]]としても優秀。
  
*アーティファクトやエンチャント専用のカウンター呪文は、これ以前に[[Artifact Blast]]や[[光明/Illumination]]が存在していた。しかし打ち消すという[[効果]]がこれらの[[色]]には似合わないということで、適正な色に変えると同時に強化されることになった。
+
*アーティファクトやエンチャント専用の打ち消し呪文は、これ以前に[[Artifact Blast]]や[[光明/Illumination]]が存在していた。しかし打ち消すという[[効果]]がこれらの[[色]]には似合わないということで、適正な色に変えると同時に強化されることになった。
 
*後の[[ミラディン包囲戦]]でエンチャント呪文を打ち消せない代わりにアーティファクトを[[バウンス]]する[[モード]]を得た[[鋼の妨害/Steel Sabotage]]が登場した。
 
*後の[[ミラディン包囲戦]]でエンチャント呪文を打ち消せない代わりにアーティファクトを[[バウンス]]する[[モード]]を得た[[鋼の妨害/Steel Sabotage]]が登場した。
*{{Gatherer|id=45976|ミラディン版のイラスト}}で「無効」化されているのは[[彩色の宝球/Chromatic Sphere]]<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/whats-annul-annulling-2004-01-06 What's Annul annulling](Arcana 2004年1月6日)</ref>。
+
*{{Gatherer|id=73604|ミラディン版のイラスト}}で「無効」化されているのは[[彩色の宝球/Chromatic Sphere]]({{Gatherer|id=73629}})<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/whats-annul-annulling-2004-01-06 What's Annul annulling](Arcana 2004年1月6日)</ref>。
*{{Gatherer|id=505154|カルドハイム版のイラスト}}では術者がヘヴィメタルと関わりの深いコルナのハンドサイン<ref>[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%83%8A]</ref>を掲げている。これは元々アート指定には無く、時代錯誤ではないかとも協議されたが、最終的に採用に至った。
+
*{{Gatherer|id=505154|カルドハイム版のイラスト}}では術者がヘヴィメタルと関わりの深い[[Wikipedia:ja:コルナ|コルナ]]のハンドサインを掲げている。これは元々アート指定には無く、時代錯誤ではないかとも協議されたが、最終的に採用に至った<ref>[https://www.youtube.com/watch?v=8ee7tZuDPig Wood, Horns, and Phyrexians: 6 Curious Kaldheim Easter Eggs!  | Good Morning Magic]([[Gavin Verhey]]のYoutubeチャンネル [[2021年]]2月11日)</ref>
 
*「Annul」の発音は「アンノール」に近い。
 
*「Annul」の発音は「アンノール」に近い。
  
32行: 32行:
 
*その後長年を経て、奇しくも同じくアーティファクトがテーマ・かつMarkがリード・デザイナーを務めた[[カラデシュ]]にて同名のカード([[誤動作/Malfunction]])が作られた。
 
*その後長年を経て、奇しくも同じくアーティファクトがテーマ・かつMarkがリード・デザイナーを務めた[[カラデシュ]]にて同名のカード([[誤動作/Malfunction]])が作られた。
  
==参考==
+
==脚注==
 
<references />
 
<references />
*[https://www.youtube.com/watch?v=8ee7tZuDPig Wood, Horns, and Phyrexians: 6 Curious Kaldheim Easter Eggs!  | Good Morning Magic]([[Gavin Verhey]]のYoutubeチャンネル [[2021年]]2月11日)
+
 
 +
==参考==
 
*[[条件付きカウンターカード]]
 
*[[条件付きカウンターカード]]
 
*[[カード個別評価:カルドハイム]] - [[コモン]]
 
*[[カード個別評価:カルドハイム]] - [[コモン]]

2021年2月11日 (木) 06:50時点における版


Annul / 無効 (青)
インスタント

アーティファクト呪文1つかエンチャント呪文1つを対象とし、それを打ち消す。


アーティファクトエンチャント呪文のみを対象に取れる打ち消し呪文。

エンチャントやアーティファクトはコンボデッキキーカードとなることが多い。特にアーティファクトは、マナ・アーティファクトによって序盤からマナ加速することにも貢献するため、そのようなデッキに対して対抗呪文/Counterspellよりも軽い1マナで対策できるということで非常に強力。

特に初出のウルザ・ブロックはアーティファクトやエンチャントが豊富かつ強力であったため使用機会は多く、スタンダードでもサイドボードや場合によってはメインデッキから4枚採用されることも珍しくなかった。再録されたミラディン・ブロックテーロス・ブロックでも、それぞれブロックのテーマであるカード・タイプを狙い撃てるため優秀であり、条件付きカウンターカードにしては珍しくリミテッドメインデッキから採用されることもある。

エクステンデッドモダンエターナルでも、コンボデッキ対策としてサイドボードによく採用される。軽いため、狡猾な願い/Cunning Wishからのウィッシュボードとしても優秀。

開発秘話

無効はミラディンで元々再録される予定はなく、デザイン段階の初期にMark Rosewaterは「アーティファクトのみを打ち消す」以下のカードを作っていた。


非公式/非実在カード

Malfunction (青)
インスタント

アーティファクト呪文1つを対象とし、それを打ち消す。


シンプルかつミラディンに適合したカードではあるが、無効の下位互換という問題があった。R&D内で「なぜ無効を再録しないのか」という声もあったのだが、Markは再録する必要はないと考えていた。初期のリミテッドのテストプレイで非常に強力であることが判明しており、スタンダードで適切と思っていたようである。新環境で適切ならば劣化版を印刷してもよいのかという議論の末、デザインチームはそれでよいと決定し、デベロップチームにMalfunctionが渡された。

デベロップ段階において、1つ前のオンスロート・ブロックでエンチャントを軸にしたアストログライドが猛威を振るったため、たまたまエンチャント対策になるのも悪くないとして、Malfunctionから無効に置き換えられることになった[3]

  • その後長年を経て、奇しくも同じくアーティファクトがテーマ・かつMarkがリード・デザイナーを務めたカラデシュにて同名のカード(誤動作/Malfunction)が作られた。

脚注

  1. What's Annul annulling(Arcana 2004年1月6日)
  2. Wood, Horns, and Phyrexians: 6 Curious Kaldheim Easter Eggs! | Good Morning Magic(Gavin VerheyのYoutubeチャンネル 2021年2月11日)
  3. Bacon Bits(Making Magic 2003年9月22日)

参考

QR Code.gif