粗末な食肉処理場+不愉快な厨房/Crude Abattoir+Unsavory Kitchen

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MTGアリーナ専用カード

Crude Abattoir / 粗末な食肉処理場 (赤)
エンチャント ─ 部屋(Room)

あなたがこのドアを開放したとき、クリーチャー1体を対象とする。この部屋はそのクリーチャーに2点のダメージを与える。

Unsavory Kitchen / 不愉快な厨房 (2)(赤)
エンチャント ─ 部屋(Room)

あなたがコントロールしている発生源1つがクリーチャー1体に戦闘ダメージでないダメージを与えるたび、あなたの手札にあるクリーチャー・カード1枚を選ぶ。それは永久に+2/+0の修整を受け速攻を得る。


火力による除去トリガー手札クリーチャー永久に強化してくれる部屋。使い切りだが自身も火力を内蔵する。

粗末な食肉処理場/Crude Abattoirは開放した瞬間にクリーチャー専用の火力を飛ばす。ソーサリー・タイミングかつプレインズウォーカーにも飛ばない1マナ2点火力というのは最低限のラインぎりぎりの性能だが、ウィニー戦略に長けたデッキでブロッカーを排除する役目はじゅうぶん果たせる。もう一方のドアの誘発型能力の条件を満たすため中盤以降で開放するのが理想だが、ゲーム最序盤の攻防でこちらを先に開放するケースも少なくないだろう。

不愉快な厨房/Unsavory Kitchenは自分のコントロールしている発生源がクリーチャーに戦闘ダメージ以外のダメージを与えると手札のクリーチャー・カードパワーの底上げと速攻付与を行う。単なる強化としてはより効率のよいものも多いが、永久に付与する効果ならではの長所として修整を積み重ねられる。回避能力呪禁を持つクリーチャーを極端な巨大クロックに育てられれば速攻もあいまって相当な脅威になり、タフネスが強化されず頭でっかちばかりになる点も火力でブロッカーを除去する動きと噛み合い、速攻つきクリーチャーを手札に溜めておき全体除去の返しにワンショットキルを狙う動きも可能。地味にオーナーコントローラーの指定も無いので、軽めの全体火力に敢えて自分のクリーチャーを巻き込むことで大量の誘発を狙うコンボも可能。

粗末な食肉処理場の側だけでも最低限機能するとはいえ、不愉快な厨房を活用するには「手札のクリーチャー」「相手のクリーチャー」「相手のクリーチャーを焼くための火力」と少なくないお膳たてが必要であり、赤のアドバンテージ源に見られがちな衝動的ドローとの相性の悪さもネック。トークン生成出来事メカニズムといった火力とクリーチャーが抱き合わせになる効果とことごとくシナジーを形成しない点も惜しまれる。対戦相手ノンクリーチャーやそれに近い構成だとほぼ完全に腐る点も悩みどころで、タフネスが許すなら自分のクリーチャーに火力を撃ちこみ無理矢理効果を使うこともできるが、中々に苦しい。前のめりなデッキに向いてはいるが、必要に応じてサイドアウト出来るようにしておくのも考慮しておきたい。

  • MTGアリーナの日本語カードには不愉快な厨房のテキストが「戦闘ダメージを与えるたび」になってしまっている誤訳がある。カードとしての性質が全く異なってしまうため誤訳・誤植としてはなんとも致命的。
  • モチーフはスウィーニー・トッドを始めとする殺人の犠牲者を精肉して売り物にするホラー作品だろう。
  • crudeは「粗末な」と訳されているが、「生のままの、加工されていない」という意味でもある。食肉処理場なのに加工していないというシャレになっている。
  • unsavoryは「不愉快な」と訳されているが、「おいしくない」という意味でもある。こちらも厨房なのにおいしくないというシャレ。

[編集] 参考

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