サイドボード

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サイドボード/Sideboardは、トーナメントゲームとゲームの間に用いることができる、デッキ修整用の追加のカードの集合。

目次

[編集] 解説

トーナメントにおいて、マッチの2ゲーム目以降はサイドボードのカードを追加したり、メインデッキにあるカードと入れ替えたりすることで、メインデッキの構成を変えることができる。カードをサイドボードからメインデッキに入れることをサイドイン、逆をサイドアウトと呼ぶ。特に「必要なカードを入れる」/「不要なカードを抜く」のどちらかの意味を強調したい場合に用いられる。

ジャッジメントで登場した「願い」カードなど、特にゲームの外部を参照している効果を除き、ゲームの対戦中にサイドボードを使用することはない。

[編集] フォーマットでのルール

[編集] 構築およびエターナル

プレイヤーは各々、15枚以下のサイドボードを用意してもよい。また、サイドボードを使用しないことを選んでもよい。

2ゲーム目以降はメインデッキへのカードの追加や入れ替えを自由に行なってもよいが、変更後は「サイドボードの枚数が15枚以下」であり、かつ「デッキの最低枚数(60枚)を満たしている」必要がある。以下の表に入れ替えの適正例と不適正例を記す。

第1ゲーム 次のゲーム
メイン サイド メイン サイド 適正/不適正
60 15 60 15 適正
60 15 61 14
60 15 75 0
75 0 60 15
60 10 63 7
80 1 66 15
250 15 60 205 不適正
60 5 50 15

[編集] リミテッド

リミテッドでは、メインデッキで使用しなかったカードすべてをサイドボードとして扱う。メインデッキの最低枚数(40枚)に違反しない限り、メインデッキとサイドボードのカードを自由に交換してよい。たとえすべてのカードを交換したとしても適正である。また、このときに基本土地カードの追加を要求することができる。構築と同様に交換は1対1である必要はないので、サイドボード後にメインデッキの枚数がサイドボード前より増えていたとしても適正である。例えばドラフト対戦相手のデッキがライブラリーアウトを主軸にしている場合、サイドボード後に枚数を大幅に追加して対抗することがある。

[編集] 多人数戦

構築かリミテッドかを問わず、サイドボードは一切使用できない。

[編集] その他トーナメント上のルール

  • マッチが終了したら、サイドボードとメインデッキは初期状態に戻さなければならない。ただし、デッキリストを用いないルール適用度が一般のリミテッドフォーマットのイベントにおいては(主にフライデー・ナイト・マジックプレリリース・トーナメント)、ヘッド・ジャッジまたはイベント主催者が「マッチごとにデッキを初期状態に戻す必要がある」と宣言しない限りは、メインデッキを初期の状態に戻す義務が無く、とあるマッチの2ゲーム以降メインデッキとサイドボードを入れ替え、そのまま次のマッチに臨んだり、マッチ間でデッキの調整を行っても問題ない。
    • フォーマットが構築である場合や、リミテッドでもデッキリスト使用が強制となるルール適用度が競技以上の場合にはこの例外規定は適用されず、マッチ終了後に初期状態に戻す必要がある。
  • サイドボードのカードの内容は原則として非公開情報である。対戦相手のサイドボードに関して知ることができるのはその枚数のみであり、その内容を見ることはできない。自分のサイドボードはゲーム中にいつでもその内容を見て確認することができるが、その時に他のカードと混ぜてはいけない。
  • ゲームの間にサイドボードのカードを入れ替える際、サイドボードを交換する枚数や内容を対戦相手に知らせる必要はない(が、知らせても問題はない)。
    • 内容がよく知られたメジャーなデッキの場合、サイドボードの交換する枚数でその内容が推測されてしまう場合がある。そのため「一度サイドボードのカードを全てデッキに混ぜ、その後15枚抜く」という交換の手法が考案されたこともある。また、推測されるのを逆手にとってブラフを仕掛けることもあった。とはいえ通常はそこまでする必要はまずない。
  • 2010年1月にマジック・イベント規定が更新され、ゲーム開始前に対戦相手にサイドボードを提示することが義務となった。詳細はマジック・イベント規定3.15節を参照。
    • ゲーム開始前に、対戦相手やジャッジがサイドボード枚数の確認を要求してきた場合、その枚数を数えることを認めなければならない。
    • 大会規定更新以前にも、日本国内ではゲーム開始前にサイドボードを並べて相互確認をすることが慣習になっており、相互確認が行われることが多かった。
  • プロツアー「イニストラードを覆う影」以降、3本先取制を採用しているプロツアー世界選手権の決勝ラウンドでは、1・2ゲーム目はサイドボードを使用することはできない[2]
  • ゲーム中に(ルールに従って)サイドボードの枚数が変化しても問題ない。

[編集] 使用法

サイドボードの使い方には、大きく分けて「アグレッシブ・サイドボーディング」と「ディフェンシブ・サイドボーディング」の2つがあり、この2つが混在している場合もある。それぞれの詳細は各項目を参照。

これら以外の特殊な使い方として、「願い」系カードでのシルバーバレット用に各カードを1枚ずつ入れておく(通称ウィッシュボード)という手法もある。

[編集] 旧ルール

2013年7月13日より、サイドボードに関するルールが改定された[3]。以前のルールではサイドボードは「15枚ちょうど」もしくは「0枚(使用しない)」のどちらかしか認められておらず、2ゲーム目以降のカードの入れ替えは同じ枚数同士で交換しなくてはならなかった(常にサイドボードのカードは15枚であった)。ルール改訂によってリミテッドの形式に近くなり、入れ替えのミスで「ゲームの敗北」の懲罰を受ける危険性が低くなった。

[編集] 脚注

  1. Eldritch Moon Update Bulletin(Feature 2016年7月28日 Matt Tabak著)
  2. Changes to Pro Tour Sunday Playoff Sideboarding(News 2016年3月1日 WotC著)
  3. Magic 2014 Core Set Rules Preview/『マジック基本セット2014』に伴うルール変更Making Magic 2013年5月23日 Matt Tabak著)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

引用:総合ルール 20231117.0

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