アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe

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Arcum's Astrolabe / アーカムの天測儀 (氷)
氷雪アーティファクト

((氷)は氷雪である発生源からのマナ1点で支払える。)
アーカムの天測儀が戦場に出たとき、カードを1枚引く。
(1),(T):好きな色1色のマナ1点を加える。


氷雪予言のプリズム/Prophetic Prismマナ総量が減った代わりに氷雪マナが必要になっている。

氷雪シナジーを利用するデッキでは1マナ手札を減らさずに氷雪パーマネントを増やせるのは便利。マナフィルター能力氷雪土地を採用することによるマナ基盤の不安定さを解消してくれる。また、色マナの変換だけでなく通常マナを氷雪マナへ変換するという使い方も可能。単純に1マナでドローのできるアーティファクトと見ても価値がある。

総じてデッキの潤滑油としてあまりにも優秀な1枚である。氷雪シナジー前提のカードのように見えるがデッキ内の土地基本氷雪土地に寄せるだけでも十分運用可能であることがすぐに判明したため、1マナのアーティファクトを唱える余裕さえないデッキを除いておおよそ全てのデッキが採用可能。氷雪コントロールに限らずアーティファクト主体のデッキで土地を基本氷雪土地に変更して採用したり、氷雪シナジーを無視して多色サポートのためにのみ採用されることもままある。多色デッキであるにもかかわらず土地基本氷雪土地で占められるため、基本でない土地への対策カードの影響を受けることもなくタッチカラーを増やすことに制約がほとんどないという状態を作り出した(むしろ氷雪多色デッキ側がこれらの基本でない土地への対策カードを自由に採用できるというあべこべ現象さえ生じさせた)。

特にパウパーでは、貧弱だったマナ基盤に対する黒船的な存在であり、ジェスカイ氷雪コントロールなどの氷雪コントロール雪崩し/Skredとともに使われたり、ボロス統治者フリッカー・トロンにおいて予言のプリズムよりも軽いキャントリップアーティファクトとして使われた。これらのデッキでは、コーの空漁師/Kor Skyfisher明滅呪文でさらなるアドバンテージを生み出していた。さらにその他に、一切シナジーのない緑白呪禁でもキャントリップ兼マナフィルターとして採用された。

モダンでも同様に多くのデッキを安定化し、アーティファクトシナジーを重視したウルザデッキソプターコンボケシス・コンボ、明滅ギミックを重視したヨーリオン・コントロール、果ては5色ニヴ=ミゼット等おおよそ全ての多色デッキに採用された。

レガシーにおいてもSnowkoを筆頭に青白奇跡Show and Tellなど多色デッキ全体で広く採用される。デュアルランドという強力無比な多色土地が使える反面不毛の大地/Wasteland基本に帰れ/Back to Basicsといった基本でない土地への対策カードもふんだんに使われる環境であるため、基本土地を優先的に戦場に出せるようになるこれは画期的な存在。特に同時に登場したレンと六番/Wrenn and Sixにより不毛の大地を使い回すデッキが環境の上位に現れたため、フェッチランドや基本土地を使ってそれに対抗しつつ色事故を回避するという回答になっている。果てには多色デッキがデュアルランドを捨てて基本でない土地への対策カードを採用する光景まで見られた。

禁止指定

2019年10月25日(Magic Onlineでは10月21日)より、パウパー禁止カードに指定される[1]。マナ基盤に課題を抱えていたパウパーの多色デッキの多くがこれを採用し、軽いアーティファクトであることや、他のカードでキャントリップを使い回せることが「タダで得られる追加の価値」となっていた。特に、3色以上の雪崩し/Skredデッキが高い勝率と使用率を示したことが問題となった。

2020年7月13日よりモダンで禁止カードに指定された[2]。パウパー同様多色デッキの高勝率化に貢献していることを危険視されたことによる。

2021年2月15日よりレガシーで禁止カードに指定された[3]不毛の大地/Wasteland血染めの月/Blood Moonなどの妨害をくぐり抜け、高い色の柔軟性を低いリスクで得られてしまうことが問題視されたため。

脚注

  1. October 21, 2019 Banned and Restricted Announcement/2019年10月21日 禁止制限告知
  2. July 13, 2020 Banned and Restricted Announcement/2020年7月13日 禁止制限告知
  3. February 15, 2021 Banned and Restricted Announcement/2021年2月15日 禁止制限告知

参考

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