証人保護/Witness Protection
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エンチャント — オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントしているクリーチャーはすべての能力を失い、《れっきとした実業家/Legitimate Businessperson》という名前で基本のパワーとタフネスが1/1である緑白の市民(Citizen)クリーチャーである。(それはそれ以外のすべての色やカード・タイプやクリーチャー・タイプや名前を失う。)
蛙化/Frogifyの亜種であるクリーチャー弱体化オーラ。能力やクリーチャー・タイプ、P/Tに加えて名前まで変更してしまう。
この手のカードの中では非常に軽く取り回しが良い。たった1マナで元のサイズや能力を全て失わせてしまうため無力化性能は非常に高く、クリーチャーへの事後的な対処が難しい青にとっては強力な1枚といえる。クリーチャー・タイプを市民にしてしまうのでタイプ的カードの効果を崩せる点もひそかな利点。
とはいえオーラによる擬似除去であることには変わりなく、相手によっては剥がされてしまう事やインスタント・タイミングで撃てないこと、ブロッカーを残してしまうことなどは難点である。更に登場時のスタンダードではETB能力が強力なクリーチャーでアドバンテージを稼ぐ事も多く、少し遅い事も厳しい。
総じて、他の色の除去に比べるとやや癖が強いものの、青単色のカードとしては貴重かつ高性能な軽量除去カードとなる。主に団結のドミナリア参入後の青単テンポやパイオニアでは青単スピリットといった青単色アグロのサイドボードで採用されている。
また、統率者戦では統率者システムが存在する都合上、除去ではない無力化が重宝されるためそちらでの活躍が期待される。
ニューカペナの街角リミテッドでは強力な疑似除去。単純に青にとって除去が貴重だという事情もあるが、通常の除去が効きにくい盾カウンター持ちに1マナで対応できるのがありがたい。もちろん盾カウンター自体は残ってしまうのだが、1/1バニラに盾カウンターが乗っていても攻撃面での脅威にはあまりならないだろう。逆にブロッカーを残してしまう疑似除去という点では、こちらの盾カウンターを消費しやすく、その点は考慮しておきたい。
ファウンデーションズで再録。こちらのリミテッドでは月への封印/Imprisoned in the Moonより手軽な青の除去というのが魅力だが、継続的に+1/+1カウンターが乗るクリーチャーにつけてもそこそこのサイズのバニラが残ってしまう点、陰鬱・強襲の達成や踊り食い/Eaten Aliveのコストなど1/1バニラにもそこそこの使い出がある点などから信頼性は高くない。フライヤーが優秀なデッキであれば飛行・到達を1マナで失わせテンポを失わずにクロックを刻むことも期待できるか。
- Witness Protection(証人保護プログラム)とはアメリカ合衆国の制度で、裁判や議会で証言した人物を報復から保護するシステムである。政府の支援によって新しい名前でのパスポートや免許証が発行され、別人として生活できるよう保障される。フィクションでは悪人がこれを悪用し身元を隠すシーンが定番の一つである。
- れっきとした実業家と訳されているLegitimate Businessperson(Businessman)は『犯罪組織の構成員で、それなりの地位を持つ者』に対する婉曲表現。イタリアンマフィアに対して使われる事が多いことから、犯罪組織物の雰囲気を色濃く出したニューカペナ/New Capennaに相応しい名前と言える。
- 種類別のうち、第3種(カード名変更)、第4種(サブタイプ変更)、第5種(色変更)、第6種(能力の除去)、第7種(パワー・タフネスの変更)の5つを1枚で合わせ持つ珍しいカード。
ルール
- 『氷雪』『伝説の』などの特殊タイプは残る。
- クリーチャー以外のカード・タイプを失わせるため、クリーチャー・タイプ以外のサブタイプも結果的に失われる。たとえば、共同目的の御神体/Go-Shintai of Shared Purposeはエンチャントでも祭殿でもなくなる。
- 《れっきとした実業家/Legitimate Businessperson》というカードは存在していないため、真髄の針/Pithing Needleなどで名前を選ぶことはできない。
- おおむね蛙化の上位互換ではあるが、名前まで変更してしまうため伝説のクリーチャーにつけた場合、後続の伝説のクリーチャーを出されても先に出された方が残ってしまう点では劣る。