クリーチャー・タイプ
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− | クリーチャー・タイプにルール上の意味はないが、特定のクリーチャー・タイプにだけ影響する[[ | + | クリーチャー・タイプにルール上の意味はないが、特定のクリーチャー・タイプにだけ影響する[[呪文]]や[[能力]]([[部族カード]])も多い。また、[[ネフィリム]]、[[麒麟]]、[[運び手]]のように特定の[[サイクル]]のみが有するクリーチャー・タイプもあるし、[[スパイク]]や[[スペルシェイパー]]のように特定の[[能力]]を持つようデザインされているものもある。 |
− | + | 昔は「クリーチャー・タイプは1つまで」という[[カード]]製作上の方針があったため、かつてのクリーチャー・タイプ「[[レジェンド (クリーチャー・タイプ)|レジェンド]]」が[[特殊タイプ]]「[[伝説の]]」に変更された際、クリーチャー・タイプを持たなくなったクリーチャーが結構いた。また、[[アーティファクト・クリーチャー]]はクリーチャー・タイプを持たないのが普通だった。 | |
− | しかし今は、[[人間]]・[[クレリック]] | + | しかし今は、[[人間]]・[[クレリック]]のように「[[種族]]」と「[[職業]]」で2つのクリーチャー・タイプを持たせることが一般化してきたこと、ならびにアーティファクト・クリーチャーにも必ずクリーチャー・タイプが与えられていることから、クリーチャー・タイプを持たないクリーチャーはもう作られないだろう。 |
*1つのカードが、複数のクリーチャー・タイプを持っていてもよいし、1つもクリーチャー・タイプを持たなくてもよい。 | *1つのカードが、複数のクリーチャー・タイプを持っていてもよいし、1つもクリーチャー・タイプを持たなくてもよい。 | ||
*1つのクリーチャー・タイプは、1つの単語によって表される。「Cat Warrior」はかつては「猫族の戦士」と扱われたが、現在では「[[猫]]・[[戦士]]」という2つのクリーチャー・タイプとして扱われる。 | *1つのクリーチャー・タイプは、1つの単語によって表される。「Cat Warrior」はかつては「猫族の戦士」と扱われたが、現在では「[[猫]]・[[戦士]]」という2つのクリーチャー・タイプとして扱われる。 | ||
*すべてのクリーチャー・タイプを持つカードには、[[霧衣の究極体/Mistform Ultimus]]と[[ローウィン・ブロック]]の[[多相]]カードがある。 | *すべてのクリーチャー・タイプを持つカードには、[[霧衣の究極体/Mistform Ultimus]]と[[ローウィン・ブロック]]の[[多相]]カードがある。 | ||
− | *「[[伝説のクリーチャー]] | + | *「[[伝説のクリーチャー]]」はクリーチャー・タイプではない。それは特殊タイプ「伝説の」と[[カード・タイプ]]「[[クリーチャー]]」を持つということを意味する。 |
==クリーチャー・タイプに関するルール== | ==クリーチャー・タイプに関するルール== | ||
− | + | クリーチャー・タイプを指定する[[呪文]]や[[能力]]は、現在[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]に存在しているクリーチャー・タイプしか選ぶことができない。1998年4月のルール改定から[[オンスロート]]発売時の改定までの期間は、マジックで意味を持つ単語(「飛行」など)でなければ基本的に何でも選ぶことができた(例えば、ドラえもん・[[トークン]]などを出すことができた)。この場合の「マジック」とは[[ポータル]]系のセットも含む。 | |
*かつては「アン」シリーズ限定のクリーチャー・タイプも選ぶ事ができたが、現在は不可能になっている(下記参照)。 | *かつては「アン」シリーズ限定のクリーチャー・タイプも選ぶ事ができたが、現在は不可能になっている(下記参照)。 | ||
− | *過去には[[壁]]と[[レジェンド]]が特別な意味を持っていたが、現在ではそのようなことはない(現在はレジェンドというクリーチャー・タイプ自体が存在していない)。 | + | *過去には[[壁]]と[[レジェンド (クリーチャー・タイプ)|レジェンド]]が特別な意味を持っていたが、現在ではそのようなことはない(現在はレジェンドというクリーチャー・タイプ自体が存在していない)。 |
*昔は、男女や複数形の差で名前の単語が違っても同じクリーチャー・タイプであるとされていた。例えば「Elf」と「Elves」はそれぞれ同じとして扱われていた。このため、「[[火の兄弟/Brothers of Fire|兄弟団(Brother)]]」と「[[炎の修道女/Sisters of the Flame|修道女(Sister)]]」が同じものと扱われたのは有名である。(特に英語圏以外で)ややこしかったためか、現在ではこのルールは廃止されている。 | *昔は、男女や複数形の差で名前の単語が違っても同じクリーチャー・タイプであるとされていた。例えば「Elf」と「Elves」はそれぞれ同じとして扱われていた。このため、「[[火の兄弟/Brothers of Fire|兄弟団(Brother)]]」と「[[炎の修道女/Sisters of the Flame|修道女(Sister)]]」が同じものと扱われたのは有名である。(特に英語圏以外で)ややこしかったためか、現在ではこのルールは廃止されている。 | ||
**このうち性別に関するルールを「ジェンダー・ルール」と呼んでいた。 | **このうち性別に関するルールを「ジェンダー・ルール」と呼んでいた。 | ||
==クリーチャー・タイプの再編== | ==クリーチャー・タイプの再編== | ||
− | [[第6版]]以降、あまりにも少ないクリーチャー・タイプは、[[再録]] | + | [[第6版]]以降、あまりにも少ないクリーチャー・タイプは、[[再録]]される際に他の主要なクリーチャー・タイプに統合されてきている。また、[[ヨーティアの兵/Yotian Soldier]]や[[羽ばたき飛行機械/Ornithopter]]のように、新たにクリーチャー・タイプを与えられる場合もある。 |
とはいえ、1枚のカードのために新たなクリーチャー・タイプが新設されるということは今でもある。最近では[[執政官]]や[[ラマスー]]、[[オラクル]]変更によるものでは[[ドレッドノート]]など。 | とはいえ、1枚のカードのために新たなクリーチャー・タイプが新設されるということは今でもある。最近では[[執政官]]や[[ラマスー]]、[[オラクル]]変更によるものでは[[ドレッドノート]]など。 | ||
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逆に、統合ではなくそのタイプを持つ新たなカードを増やすという試みも見て取れる。[[神河ブロック]]までは少数派だった[[スフィンクス]]や[[リバイアサン]]の新種が[[ラヴニカ・ブロック]]や[[コールドスナップ]]でも複数登場している。 | 逆に、統合ではなくそのタイプを持つ新たなカードを増やすという試みも見て取れる。[[神河ブロック]]までは少数派だった[[スフィンクス]]や[[リバイアサン]]の新種が[[ラヴニカ・ブロック]]や[[コールドスナップ]]でも複数登場している。 | ||
− | *[[カード名]]とクリーチャー・タイプは全く関係ない。[[砂岩の戦士/Sandstone Warrior]]は[[戦士]]であると同時に[[兵士]]でもあるし、[[エルフの笛吹き/Elvish Piper]]が[[エルフ]]・[[シャーマン]]だからといって、[[タールルームの笛吹き/Talruum Piper]]も[[シャーマン]] | + | *[[カード名]]とクリーチャー・タイプは全く関係ない。[[砂岩の戦士/Sandstone Warrior]]は[[戦士]]であると同時に[[兵士]]でもあるし、[[エルフの笛吹き/Elvish Piper]]が[[エルフ]]・[[シャーマン]]だからといって、[[タールルームの笛吹き/Talruum Piper]]も[[シャーマン]]とは限らない。再録によって元は同じクリーチャー・タイプの[[サイクル]]のうち1枚だけが変更を受けている場合もあるので、[[オラクル]]でのチェックは必要不可欠である。 |
===ローウィン時の大再編=== | ===ローウィン時の大再編=== | ||
− | [[ローウィン]]が[[部族カード]]を中心としたセットであるため、登場に先立って2007年9月にクリーチャー・タイプの大再編が行われた(→[[2007年9月サブタイプ変更]] | + | [[ローウィン]]が[[部族カード]]を中心としたセットであるため、登場に先立って2007年9月にクリーチャー・タイプの大再編が行われた(→[[2007年9月サブタイプ変更]])。このときクリーチャー・タイプが変更された[[カード]]は1000枚を超え、150種近いクリーチャー・タイプが消滅した。 |
− | *[[伝説のクリーチャー]]([[レジェンド]])や[[アーティファクト・クリーチャー]]などのクリーチャータイプを持たないクリーチャーへ新たにクリーチャー・タイプが与えられた。これにより、ほぼ全てのクリーチャーがクリーチャー・タイプを持つこととなった(例外→[[Nameless Race]])。 | + | *[[伝説のクリーチャー]]([[レジェンド (クリーチャー・タイプ)|レジェンド]])や[[アーティファクト・クリーチャー]]などのクリーチャータイプを持たないクリーチャーへ新たにクリーチャー・タイプが与えられた。これにより、ほぼ全てのクリーチャーがクリーチャー・タイプを持つこととなった(例外→[[Nameless Race]])。 |
− | *[[職業]] | + | *[[職業]]しか持たないクリーチャーへ新たに[[種族]]が与えられた。 |
*フレイバー的には持っている事が明らかな職業をクリーチャー・タイプとしては持たないクリーチャーへ、その職業が新たにクリーチャー・タイプとして与えられた。 | *フレイバー的には持っている事が明らかな職業をクリーチャー・タイプとしては持たないクリーチャーへ、その職業が新たにクリーチャー・タイプとして与えられた。 | ||
*マイナーで古いクリーチャー・タイプが多数廃止された。 | *マイナーで古いクリーチャー・タイプが多数廃止された。 |
2009年4月19日 (日) 16:40時点における版
クリーチャー・タイプ/Creature Typeは、クリーチャーと部族のサブタイプ。たいてい種族や職業を表す。現存するクリーチャー・タイプの一覧は、総合ルール用語集やクリーチャー・タイプ解説の項目を参照のこと。
目次 |
解説
クリーチャー・タイプにルール上の意味はないが、特定のクリーチャー・タイプにだけ影響する呪文や能力(部族カード)も多い。また、ネフィリム、麒麟、運び手のように特定のサイクルのみが有するクリーチャー・タイプもあるし、スパイクやスペルシェイパーのように特定の能力を持つようデザインされているものもある。
昔は「クリーチャー・タイプは1つまで」というカード製作上の方針があったため、かつてのクリーチャー・タイプ「レジェンド」が特殊タイプ「伝説の」に変更された際、クリーチャー・タイプを持たなくなったクリーチャーが結構いた。また、アーティファクト・クリーチャーはクリーチャー・タイプを持たないのが普通だった。
しかし今は、人間・クレリックのように「種族」と「職業」で2つのクリーチャー・タイプを持たせることが一般化してきたこと、ならびにアーティファクト・クリーチャーにも必ずクリーチャー・タイプが与えられていることから、クリーチャー・タイプを持たないクリーチャーはもう作られないだろう。
- 1つのカードが、複数のクリーチャー・タイプを持っていてもよいし、1つもクリーチャー・タイプを持たなくてもよい。
- 1つのクリーチャー・タイプは、1つの単語によって表される。「Cat Warrior」はかつては「猫族の戦士」と扱われたが、現在では「猫・戦士」という2つのクリーチャー・タイプとして扱われる。
- すべてのクリーチャー・タイプを持つカードには、霧衣の究極体/Mistform Ultimusとローウィン・ブロックの多相カードがある。
- 「伝説のクリーチャー」はクリーチャー・タイプではない。それは特殊タイプ「伝説の」とカード・タイプ「クリーチャー」を持つということを意味する。
クリーチャー・タイプに関するルール
クリーチャー・タイプを指定する呪文や能力は、現在マジックに存在しているクリーチャー・タイプしか選ぶことができない。1998年4月のルール改定からオンスロート発売時の改定までの期間は、マジックで意味を持つ単語(「飛行」など)でなければ基本的に何でも選ぶことができた(例えば、ドラえもん・トークンなどを出すことができた)。この場合の「マジック」とはポータル系のセットも含む。
- かつては「アン」シリーズ限定のクリーチャー・タイプも選ぶ事ができたが、現在は不可能になっている(下記参照)。
- 過去には壁とレジェンドが特別な意味を持っていたが、現在ではそのようなことはない(現在はレジェンドというクリーチャー・タイプ自体が存在していない)。
- 昔は、男女や複数形の差で名前の単語が違っても同じクリーチャー・タイプであるとされていた。例えば「Elf」と「Elves」はそれぞれ同じとして扱われていた。このため、「兄弟団(Brother)」と「修道女(Sister)」が同じものと扱われたのは有名である。(特に英語圏以外で)ややこしかったためか、現在ではこのルールは廃止されている。
- このうち性別に関するルールを「ジェンダー・ルール」と呼んでいた。
クリーチャー・タイプの再編
第6版以降、あまりにも少ないクリーチャー・タイプは、再録される際に他の主要なクリーチャー・タイプに統合されてきている。また、ヨーティアの兵/Yotian Soldierや羽ばたき飛行機械/Ornithopterのように、新たにクリーチャー・タイプを与えられる場合もある。
とはいえ、1枚のカードのために新たなクリーチャー・タイプが新設されるということは今でもある。最近では執政官やラマスー、オラクル変更によるものではドレッドノートなど。
逆に、統合ではなくそのタイプを持つ新たなカードを増やすという試みも見て取れる。神河ブロックまでは少数派だったスフィンクスやリバイアサンの新種がラヴニカ・ブロックやコールドスナップでも複数登場している。
- カード名とクリーチャー・タイプは全く関係ない。砂岩の戦士/Sandstone Warriorは戦士であると同時に兵士でもあるし、エルフの笛吹き/Elvish Piperがエルフ・シャーマンだからといって、タールルームの笛吹き/Talruum Piperもシャーマンとは限らない。再録によって元は同じクリーチャー・タイプのサイクルのうち1枚だけが変更を受けている場合もあるので、オラクルでのチェックは必要不可欠である。
ローウィン時の大再編
ローウィンが部族カードを中心としたセットであるため、登場に先立って2007年9月にクリーチャー・タイプの大再編が行われた(→2007年9月サブタイプ変更)。このときクリーチャー・タイプが変更されたカードは1000枚を超え、150種近いクリーチャー・タイプが消滅した。
- 伝説のクリーチャー(レジェンド)やアーティファクト・クリーチャーなどのクリーチャータイプを持たないクリーチャーへ新たにクリーチャー・タイプが与えられた。これにより、ほぼ全てのクリーチャーがクリーチャー・タイプを持つこととなった(例外→Nameless Race)。
- 職業しか持たないクリーチャーへ新たに種族が与えられた。
- フレイバー的には持っている事が明らかな職業をクリーチャー・タイプとしては持たないクリーチャーへ、その職業が新たにクリーチャー・タイプとして与えられた。
- マイナーで古いクリーチャー・タイプが多数廃止された。
- ロードやガーディアンなど、イメージやゲーム上の性能に統一感の無いクリーチャー・タイプも廃止された。
- 「アン」シリーズにしか無いクリーチャー・タイプがリストから除かれた。
- 一気に変更したためか、部分的に内部設定と合わない箇所が出ていた(例:Reveka, Wizard Savant)ため、2008年1月に再変更が行われた。
参考
- The Grand Creature Type Update
- サブタイプ一覧(MJMJ.info)
- サブタイプ(クリーチャー・タイプ / 土地タイプ / 呪文タイプ / アーティファクト・タイプ / エンチャント・タイプ / プレインズウォーカー・タイプ)
- クリーチャー・タイプ解説
- ルーリング