ルネッサンス

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
(伊語版)
 
(10人の利用者による、間の24版が非表示)
1行: 1行:
=ルネッサンス/Renaissance=
+
'''ルネッサンス'''(英:''Renaissance'')は、欧州向けに発売された小型のカードセット。『[[クロニクル]]』の調整版に相当する。イタリア語、ドイツ語、フランス語の3言語版のみ発売された。伊語版の収録[[カード]]は全60種類(加えて9種の絵違い)、独・仏語版は全122種類。1995年8月発売。
 +
『クロニクル』同様に『ルネッサンス』独自の[[エキスパンション・シンボル]]は無い。
  
欧州向けに作成されたカードセット。イタリア語、ドイツ語、フランス語版がある。
+
独・仏語版と伊語版では収録内容が違うため、同名のカードセットながらも言語によって収録内容に意図的な大きな差異があるという珍しいセットとなっている。
この3言語に向けて調整された[[クロニクル]]という位置づけ。
+
  
各言語版とも発売当初の[[基本セット]][[リバイズド]]だったために、[[第4版]]との差分を補完するためにリリースされた。
+
販売形態は[[アンコモン]]2枚、[[コモン]]6枚からなる[[ブースターパック]](⇒[[変則的な稀少度]])のみであり、イタリア語版のパッケージは青、ドイツ・フランス語版のパッケージは赤と青の2種類。
  
セット内容は[[リバイズド]]を基点として、イタリア語版とドイツ・フランス語版とで異なる。
+
== 概要 ==
イタリア語版では[[第4版]]及び[[クロニクル]]において、[[アラビアンナイト]]及び[[アンティキティー]]の中から新規採用された差分となるカード群が収録された。
+
[[レジェンド]]と[[ザ・ダーク]]のカードが再録されなかったのは、イタリア語版ではすでに
+
個別にこれらの[[エキスパンション]]が発売されていたため。
+
全60種(+イラスト違い9種)で[[ディセンション]]発売の時点では最小の[[エキスパンション]]。
+
ドイツ・フランス語版では元の[[エキスパンション]]に関わらず[[第4版]]で新規採用された差分のカード郡が収録されている。全122種。
+
  
 +
伊・独・仏の3言語版では、『[[リバイズド]]』が[[黒枠]]として発売され、後にカード枠に関するポリシーに従ってリバイズドの[[白枠]]が発売された。
 +
英語版での『第4版』、及び『クロニクル』が発売がされると、これらを他言語に印刷した時、リバイズドには収録されていなかったその言語での初出となるカードが、他言語版では白枠で初出になるという問題が生じた。
  
そのカード種の少なさから、イタリア語版は[[ウルザランド]]を揃えるには実は一番効率の良いパック。
+
WoCはカード枠に対するポリシーを守るために、『リバイズド』に含まれていなかった『第4版』、『クロニクル』収録のカードを黒枠化させるために急遽『ルネッサンス』セットの販売を企画する事となった。(その後、WoCは[[第5版]]を出した時点で、このポリシーには拘らない事を決めている)
1パックに1セット揃って入っていたり、絵違いの都合でパックの半分を占める事もある。
+
  
[[エキスパンション・シンボル]]はそれぞれのカードが含まれていた元の[[エキスパンション]]のものが付いており、ルネッサンス専用のシンボルはなくカードは全て黒枠。
+
また、欧州のコレクターに対しての黒枠のオールド[[エキスパンション]]由来のカードの提供という役割も持ち合わせていた。
  
各言語版ともに、アンコモン2枚、コモン6枚の8枚入りのブースターのみの販売。
+
再録のための再録という理由が先行していたためか、いずれの言語にしても『クロニクル』で再録された[[ワールド]][[レジェンド (クリーチャー・タイプ)|レジェンド・クリーチャー]](兼[[多色|マルチカラー]])などは入らない半端な内容であり、ビジュアル面やインパクトにおいて『第4版』や『クロニクル』から入ったプレイヤーにとっては見劣りする感がある。
[[アイスエイジ]]を除く[[アライアンス]]以前のパック同様に、レアリティの内訳にプリント数による区分がある。→[[変則的な稀少度]]
+
ドイツ語・フランス語版は[[ブースターパック]]に青と赤の2種類が存在し、イタリア語版には青いパックのみ存在する。
+
<!-- パックの色には青と紫の2種類がある。
+
青パックも単体で見た場合紫と誤認する可能性があるので、青と赤の表現に変更しました。 -->
+
  
<!-- 妙な改行が多すぎるので修正しました。
+
== 伊語版と独・仏語版の違い ==
画面解像度は環境によって違うので、繋がる文章は改行しないよう他ページに合わせました。 -->
+
===伊語版===
 +
パッケージ上ではRinascimentoというイタリア語名になっており、日本に於いてはリナシメントやイタリアン・ルネッサンスなどと呼ばれ独仏語版とは区別されることが多い。
  
==参考==
+
イタリア語版では同言語に於いて先に発売されていた『[[レジェンド (エキスパンション)|レジェンド]]』『[[ザ・ダーク]]』を除き、『[[アラビアンナイト]]』『[[アンティキティー]]』及び『リバイズド』落ちしていた『[[アンリミテッド]]』のカードの中から『第4版』および『クロニクル』によって新たに再録されたものを収録している。このため、同言語のこれ以前の各セットと合わせることで、収録漏れとなった[[篤信/Piety]]を除き『第4版』+『クロニクル』相当のカードプールを再現できる。
 +
 
 +
イタリア語版『クロニクル』は見送られ発売されなかった。
 +
 
 +
 
 +
[[Magic Online]]の専用セットも含め、ランダム形式の単独販売でのカードセットの中では構成カード種類が60種類(ウルザランドの絵違いを含むと69種類)と最少になっている。パック単位で見た場合には最も効率よく[[ウルザランド]]を集めることができるのも特徴。(ウルザランドには絵違いもあるため、パックの半分を占める場合もある)
 +
*セット販売品では[[ビジョンズ]]のプレビュー・ブースターの25枚、プロモーションでは[[アルティメットマスターズ]]のUltimate Box Topperの1枚がそれぞれ最少。
 +
<!-- 状況の更新がないので[セット名]時点~を略しました。更新されていれば修正をお願いします -->
 +
 
 +
===独・仏語版===
 +
ドイツ語版とフランス語版に於いては単純に『第4版』対応のみに留まり、『リバイズド』に対して『第4版』で新録となるカードのみを収録。ドイツ語・フランス語版では『第4版』で初めて再録された全ての『アラビアンナイト』『アンティキティー』『レジェンド』『ザ・ダーク』のカード、『リバイズド』落ちした『アンリミテッド』のカードが収録されている。
 +
 
 +
このため、独・仏語版は『リバイズド』にプラスして『第4版』化するセットという側面が強い。
 +
 
 +
最終的に独・仏語版でも『クロニクル』は発売されていない。そのため[[アーナム・ジン/Erhnam Djinn]]は[[ジャッジメント]]まで独・仏語版が存在しなかった事になる。
 +
 
 +
[[マルチバースギフトボックス]]にはドイツ語版の『ルネッサンス』が入っていた。
 +
 
 +
*『アンリミテッド』からのカードというのは、[[ぐるぐる/Twiddle]]と[[鉄爪のオーク/Ironclaw Orcs]]の2枚。前者は『[[第8版]]』、後者は『[[第5版]]』までと初期基本セットの常連のように思えるだけに意外な盲点として気付かれにくい。
 +
 
 +
== レアリティ ==
 +
 
 +
『ルネッサンス』は欧州仕様である11X11の121枚仕様の印刷シートに刷られた。小型エキスパンションでありレアシートが無く、コモンシートがアンコモンシートの3倍存在する。
 +
 
 +
コモンもアンコモンもカード種数は121枚より少ないので、いわゆる[[変則的な稀少度]]であるが、特定のカードがシートに何枚印刷されるかまでの情報は公開されておらずレアリティについてはコモン・アンコモンとだけ公開されている。
 +
 
 +
==エキスパンション・シンボル==
 +
 
 +
エキスパンション・シンボルの形状については基本的に、『第4版』[[再録]]分についてはオリジナルの意匠(やや小さい)準拠で、『クロニクル』再録分については『クロニクル』準拠の意匠(オリジナルより大きく、白い縁が加えられ改変されている)となっている。『第4版』再録分の『アラビアンナイト』のカードにはオリジナルから透過色を白色に固定した形での改変されたものが使われている。『リバイズド』落ちしていた『アンリミテッド』からのカードについてはエキスパンション・シンボルを持たない。このようにエキスパンション・シンボルがクロニクル以上に多彩であり、統一感は無い。
 +
また、『ルネッサンス』に収録されたカードはすべて[[黒枠]]である。
 +
*フランス語版の[[北風/Winter Blast]]はシンボルが抜け落ちているが、『アンリミテッド』ではなく『レジェンド』からの再録である。
 +
 
 +
== 参考 ==
 
*[[カードセット一覧]]
 
*[[カードセット一覧]]
*[[カード個別評価:4版(4th)]]
+
*[[カード個別評価:ルネッサンス(伊語版)]]
*[[http://www.wizards.com/magic/expert/Chronicles/Chronicles.asp|製品情報・カードリスト(WotC)]]
+
*[[カード個別評価:ルネッサンス(独・仏語版)]]
 +
*[http://www.wizards.com/magic/expert/Chronicles/Chronicles.asp 製品情報・カードリスト] - [[WotC]]
 +
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/af159 Bordering on Lunacy]- [[WotC]]
 +
 
 +
{{基本セット}}
 +
 
 +
{{Template:Stub}}

2022年3月11日 (金) 17:21時点における最新版

ルネッサンス(英:Renaissance)は、欧州向けに発売された小型のカードセット。『クロニクル』の調整版に相当する。イタリア語、ドイツ語、フランス語の3言語版のみ発売された。伊語版の収録カードは全60種類(加えて9種の絵違い)、独・仏語版は全122種類。1995年8月発売。 『クロニクル』同様に『ルネッサンス』独自のエキスパンション・シンボルは無い。

独・仏語版と伊語版では収録内容が違うため、同名のカードセットながらも言語によって収録内容に意図的な大きな差異があるという珍しいセットとなっている。

販売形態はアンコモン2枚、コモン6枚からなるブースターパック(⇒変則的な稀少度)のみであり、イタリア語版のパッケージは青、ドイツ・フランス語版のパッケージは赤と青の2種類。

目次

[編集] 概要

伊・独・仏の3言語版では、『リバイズド』が黒枠として発売され、後にカード枠に関するポリシーに従ってリバイズドの白枠が発売された。 英語版での『第4版』、及び『クロニクル』が発売がされると、これらを他言語に印刷した時、リバイズドには収録されていなかったその言語での初出となるカードが、他言語版では白枠で初出になるという問題が生じた。

WoCはカード枠に対するポリシーを守るために、『リバイズド』に含まれていなかった『第4版』、『クロニクル』収録のカードを黒枠化させるために急遽『ルネッサンス』セットの販売を企画する事となった。(その後、WoCは第5版を出した時点で、このポリシーには拘らない事を決めている)

また、欧州のコレクターに対しての黒枠のオールドエキスパンション由来のカードの提供という役割も持ち合わせていた。

再録のための再録という理由が先行していたためか、いずれの言語にしても『クロニクル』で再録されたワールドレジェンド・クリーチャー(兼マルチカラー)などは入らない半端な内容であり、ビジュアル面やインパクトにおいて『第4版』や『クロニクル』から入ったプレイヤーにとっては見劣りする感がある。

[編集] 伊語版と独・仏語版の違い

[編集] 伊語版

パッケージ上ではRinascimentoというイタリア語名になっており、日本に於いてはリナシメントやイタリアン・ルネッサンスなどと呼ばれ独仏語版とは区別されることが多い。

イタリア語版では同言語に於いて先に発売されていた『レジェンド』『ザ・ダーク』を除き、『アラビアンナイト』『アンティキティー』及び『リバイズド』落ちしていた『アンリミテッド』のカードの中から『第4版』および『クロニクル』によって新たに再録されたものを収録している。このため、同言語のこれ以前の各セットと合わせることで、収録漏れとなった篤信/Pietyを除き『第4版』+『クロニクル』相当のカードプールを再現できる。

イタリア語版『クロニクル』は見送られ発売されなかった。


Magic Onlineの専用セットも含め、ランダム形式の単独販売でのカードセットの中では構成カード種類が60種類(ウルザランドの絵違いを含むと69種類)と最少になっている。パック単位で見た場合には最も効率よくウルザランドを集めることができるのも特徴。(ウルザランドには絵違いもあるため、パックの半分を占める場合もある)

[編集] 独・仏語版

ドイツ語版とフランス語版に於いては単純に『第4版』対応のみに留まり、『リバイズド』に対して『第4版』で新録となるカードのみを収録。ドイツ語・フランス語版では『第4版』で初めて再録された全ての『アラビアンナイト』『アンティキティー』『レジェンド』『ザ・ダーク』のカード、『リバイズド』落ちした『アンリミテッド』のカードが収録されている。

このため、独・仏語版は『リバイズド』にプラスして『第4版』化するセットという側面が強い。

最終的に独・仏語版でも『クロニクル』は発売されていない。そのためアーナム・ジン/Erhnam Djinnジャッジメントまで独・仏語版が存在しなかった事になる。

マルチバースギフトボックスにはドイツ語版の『ルネッサンス』が入っていた。

[編集] レアリティ

『ルネッサンス』は欧州仕様である11X11の121枚仕様の印刷シートに刷られた。小型エキスパンションでありレアシートが無く、コモンシートがアンコモンシートの3倍存在する。

コモンもアンコモンもカード種数は121枚より少ないので、いわゆる変則的な稀少度であるが、特定のカードがシートに何枚印刷されるかまでの情報は公開されておらずレアリティについてはコモン・アンコモンとだけ公開されている。

[編集] エキスパンション・シンボル

エキスパンション・シンボルの形状については基本的に、『第4版』再録分についてはオリジナルの意匠(やや小さい)準拠で、『クロニクル』再録分については『クロニクル』準拠の意匠(オリジナルより大きく、白い縁が加えられ改変されている)となっている。『第4版』再録分の『アラビアンナイト』のカードにはオリジナルから透過色を白色に固定した形での改変されたものが使われている。『リバイズド』落ちしていた『アンリミテッド』からのカードについてはエキスパンション・シンボルを持たない。このようにエキスパンション・シンボルがクロニクル以上に多彩であり、統一感は無い。 また、『ルネッサンス』に収録されたカードはすべて黒枠である。

  • フランス語版の北風/Winter Blastはシンボルが抜け落ちているが、『アンリミテッド』ではなく『レジェンド』からの再録である。

[編集] 参考

QR Code.gif