嵐の目/Eye of the Storm

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==概要==
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[[インスタント]]や[[ソーサリー]]が[[唱える|唱え]]られるたびにそれを飲み込み、溜め込まれた[[カード]]がそれに付随して唱えられる。[[青]]にもかかわらず、混沌を象徴する[[赤]]の如く複雑な挙動で混乱を呼ぶカード。
[[インスタント]]や[[ソーサリー]]が[[プレイ]]されるたびにそれを飲み込み、溜め込まれたカードがそれに付随してプレイされる。
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[[]]にもかかわらず、混沌を象徴する[[]]の如く複雑な挙動で混乱を呼ぶ[[カード]]
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例えを変えれば、複雑さやインスタント・ソーサリーへの傾倒ぶりは[[ギルドパクト]][[イゼット団/The Izzet|イゼット]]的である(ただしこれは[[ラヴニカ:ギルドの都]]収録)。
  
例えを替えれば、複雑さやインスタント・ソーサリーへの傾倒ぶりは[[イゼット団/The Izzet|ギルドパクト]][[イゼット]]的である(ただしこれは[[ラヴニカ:ギルドの都]]収録)。
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==利用==
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すべての[[プレイヤー]]に平等に影響するため使いづらそうに感じるかもしれないが、専用に[[デッキ]]を組むとかなり強力。[[軽い]][[インスタント]]と[[ソーサリー]]をデッキに満載しておけば相手よりも[[唱える]]回数が増えるため、圧倒的に優位に立てる。[[打ち消す|カウンター]][[呪文]]を使っておけば、相手の呪文をほとんど[[打ち消す]]ことも可能。
  
その挙動に関する解説は下の方を参照してもらいたい。
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欠点として、7[[マナ]]と[[重い|重く]]、出してからも[[コントロール (ゲーム用語)|コントロール]]確立までは少し手間がかかる。また非常に処理が面倒であり、デッキの調整もしづらい。使うのをためらってしまうプレイヤーが多いのも当然と言えるだろうか。
  
===利用===
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*[[追放]]されたソーサリーを、インスタントを用いることによって、擬似的に[[インスタント・タイミング]]で使用することができる。
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*呪文を唱えさせる呪文、具体的には[[過去の罪/Sins of the Past]]や[[呪文変容/Spellshift]]と[[コンボ]]になる。詳細は過去の罪の項目を参照。
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*[[ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir]]で相手のコピーの利用を阻害できる。新たにインスタントやソーサリーを唱えることも敵わないため、こちらの行動のみ決め放題に。
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*[[ストーム]]との相性も良い。ストーム数を稼ぎやすいだけでなく、ストーム自体の[[誘発]]回数も多くなるため。
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**嵐の目が何も追放していない状態でストーム呪文を使ったとしても、最初に唱えたときと発生したコピーを唱えるときで、ストームを2回誘発させることができる。
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**また、それ以降ストーム呪文のコピーを唱えるときももちろん誘発する。
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**特に凄まじい[[シナジー]]を誇るのが[[精神の願望/Mind's Desire]]。これで精神の願望がコピーされ、[[効果]]で唱えられた呪文でこれの[[能力]]がまた誘発され、という風に繰り返せる。[[ライブラリー]]を全て唱え切る事も可能だろう。[[ソリティア]]になりがちな点には注意が必要。
  
すべての[[プレイヤー]]に平等に効果があるため使いづらそうに感じるかもしれないが、専用に[[デッキ]]を組むとかなり強力。
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==ルール==
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挙動を具体的に説明すると以下のようになる。(以下「[[カード]]」とは「[[インスタント]]・カードか[[ソーサリー]]・カード」を指すとする)
  
[[軽い]][[インスタント]][[ソーサリー]]をデッキに満載しておけば相手よりもプレイできる回数が増えるため、圧倒的に優位に立てる。
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#[[プレイヤー]]Aがカードaを[[唱える|唱え]]たとする。
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#*カードaの[[解決]]前に、嵐の目によりカードaは[[追放]]され、その後カードaの[[コピー]]が生成される。プレイヤーAはこのカードaのコピーを唱えることができる。
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#1のあと、プレイヤーBがカードbを唱えたとする。
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#*カードbの解決前に、嵐の目によりカードbは追放され、その後カードaとbのコピーが生成される。プレイヤーBはこのカードaとbのコピーを(任意の順番で)唱えることができる。
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#2のあと、プレイヤーBがカードcを唱えたとする。
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#*カードcの解決前に、嵐の目によりカードcは追放され、その後カードa、b、cのコピーが生成される。プレイヤーBはこのカードa、b、cのコピーを(任意の順番で)唱えることができる。
  
[[カウンター]]呪文を使っておけば、相手の呪文をほとんど[[打ち消す]]ことも可能。
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ここで、「呪文を追放してから各コピーを唱える処理を完了するまで」が一連の[[効果]]であり、途中で[[対応して]]何かすることはできない。
  
欠点として、7[[重い|マナ]]と[[重く]]、出してからも[[コントロール#term|コントロール]]確立までは少し手間がかかる。
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*このカードの[[能力]]は、カードを追放する部分も含めて[[誘発型能力]]であり、[[スタック]]に乗って処理される。よって、カードを唱えてから実際に追放されるまでにはタイムラグがある。
また非常に[[効果]]が面倒であり、デッキの調整もしづらい。
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*唱えられたインスタントやソーサリー呪文が、嵐の目によって追放される前に、他の効果によって[[打ち消す|打ち消され]]るなどしてスタック上から離れた場合は、嵐の目はそれを追放することに失敗する。
 
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**そのカードを追放することに失敗しても、既に追放されているカードのコピーは生成される。
使うのをためらってしまう[[プレイヤー]]が多いのも当然と言えるだろうか。
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*追放されたカードを[[永遠からの引き抜き/Pull from Eternity]]などで[[追放]][[領域]]から移動させた場合、それは「嵐の目によって追放されたカード」ではなくなる。以降、そのカードのコピーが生成されることはない。
 
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*嵐の目があるときに[[フラッシュバック]][[墓地]]から呪文を唱えた場合、追放領域に行ったそのカードは「嵐の目によって追放された」カードになる。
前述の通りうまく機能すれば強いので、気概のある[[コンボ]]プレイヤーの方は試して頂きたい。
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**嵐の目の効果の「追放する」という[[イベント]]が、フラッシュバックにより「追放する」というイベントに[[置換効果|置換]]される。置換効果を介しても、「嵐の目が追放した」ことには変わりないため、嵐の目はそのカードを見つけることができる。
 
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*[[誘発]]した能力の解決前に嵐の目が[[戦場]]から離れた場合、[[最後の情報]]を参照してコピーを作る。よって、戦場から離れる時点でその嵐の目によって追放されていたものだけ、コピーが作られる。
===ルール===
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*嵐の目が戦場に2つ以上ある場合、カードを1回唱えるたびにすべての嵐の目の能力が誘発する。
;カードの挙動
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**実際に追放するのに成功するのは最後にスタックに乗った能力だけだが、コピーの生成はいずれも問題なく行われる。結局は、戦場に1つだけあった場合とほぼ同じことが起こる。
具体的に説明すると以下のようになる。(以下「カード」とは「インスタント・カードかソーサリー・カード」を指すとする)
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**どの嵐の目がどのカードを追放したのかは、記録しておくこと。
 
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*[[マナ・コスト]][[X]]を含むインスタントやソーサリーを使う場合には注意。
#プレイヤーAがカードAをプレイしたとする。
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**最初に唱えた際は、解決前に追放されるため効果が発揮されない。
#:その解決前に嵐の目によりカードAは取り除かれ、即座にカードAのコピーが生成される。
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**コピーを唱える際は、マナ・コストを支払えないため、自動的にX=0となってしまう。
#:プレイヤーAはこのカードAのコピーをプレイすることができる。
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*コピーは好きな順番で唱えられるが、[[刹那]]を持つインスタントやソーサリーのコピーがある場合、それを先に唱えると残りのコピーを唱えることはできなくなる。
#1のあと、プレイヤーBがカードBをプレイしたとする。
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#:その解決前に嵐の目によりカードBは取り除かれ、即座にカードAとカードBのコピーが生成される。
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#:プレイヤーBはこのカードAとカードBのコピーをプレイすることができる。
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#2のあと、プレイヤーBがカードCをプレイしたとする。
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#:その解決前に嵐の目によりカードCは取り除かれ、即座にカードAとカードBとカードCのコピーが生成される。
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#:プレイヤーBはこのカードAとカードBとカードCのコピーをプレイすることができる。
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ここで、呪文が取り除かれてからコピーのプレイを完了するまでが一つの効果であり、途中で[[対応して]]何かすることはできない。
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*このカードの[[能力]]は、カードをゲームから取り除く部分も含めて[[誘発型能力]]であり、[[スタック]]に乗って処理される。
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*:なので、カードをプレイしてから実際に取り除かれるまでにはタイムラグがある。
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*プレイしたインスタントやソーサリー呪文が嵐の目によって取り除かれる前に他の効果によって打ち消されたり取り除かれた場合は、嵐の目はそれを取り除けないため、そのカードのコピーも発生しない。
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*:ただし、カードをゲームから取り除くことに失敗しても、可能な限りコピーは生成される。
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*取り除かれたカードを[[願い]]などで[[ゲーム外]]から持ってきた場合、それは既に「嵐の目によってゲームから取り除かれた」という条件を満たさないため、以降そのカードのコピーが生成されることはない。
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*嵐の目があるときに[[フラッシュバック]]で墓地から呪文を唱えた場合、ゲーム外にいったそのカードは「嵐の目によってゲームから取り除かれた」カードになる。
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*:これは[[フラッシュバック]]によりゲームから取り除かれるのはあくまで置換でありその効果自体は嵐の目の効果であるためである。
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*能力が誘発してから嵐の目が場を離れた場合、[[最後の情報]]を参照してコピーを作る。
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*:よって、場を離れる時点でその嵐の目によって取り除かれていたものだけ、コピーが作られる。
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*嵐の目が場に2つ以上ある場合、1回のカードのプレイですべての嵐の目が誘発する。
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*:実際にゲームから取り除くのに成功するのは最後にスタックに乗った能力だけだが、コピーの生成はいずれも問題なく行われる。
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*:結局は、場に1つだけあった場合とほぼ同じことが起こる。
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*マナ・コストに[[X]]を含むインスタントやソーサリーを使う場合には注意。
+
*:最初にプレイしたときは解決前にゲーム外に行くため、効果が発揮されない。
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*:コピーをプレイするときはマナ・コストが支払えないため、自動的にX=0となってしまう。
+
*コピーは好きな順番でプレイできるが、[[刹那]]を持つインスタントやソーサリーのコピーがある場合、それを先にプレイすると残りのコピーをプレイすることはできなくなる。
+
*取り除かれた[[ソーサリー]]を、[[インスタント]]を用いることによって、インスタントタイミングでプレイすることができる。
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<!-- -地味に[[時の縫い合わせ/Stitch in Time]]と相性はいい。
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[[永劫での歩み/Walk the Aeons]]なら尚更。
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↑ターン獲得は相手も手放しで恩恵を享受できるため、「目に取り込まれた直後を押し切った方がターン大量獲得で勝ち」という感じになります。相性がいいのとはまた少し違う気がするのですがいかが。 -->
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*呪文をプレイする呪文、具体的には[[過去の罪/Sins of the Past]]や[[呪文変容/Spellshift]]と[[コンボ]]になる。詳細は過去の罪の項目を参照。
+
*[[ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfir]]で相手のコピープレイを阻害できる。
+
*:新たにインスタントやソーサリーをプレイすることも敵わないため、こちらの行動のみ決め放題に。
+
*[[ストーム]]との相性も良い。ストーム数を稼ぎやすいだけでなく、ストーム自体の[[誘発]]回数も多くなるため。
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*:嵐の目が何も取り除いていない状態でストーム呪文を使ったとしても、ストームを2回誘発させることができる。(最初にプレイしたときと、発生したコピーをプレイするとき)
+
*:また、それ以降ストーム呪文のコピーをプレイするときももちろん誘発する。
+
**特に凄まじい[[シナジー]]を誇るのが[[精神の願望/Mind's Desire]]。
+
**:これで精神の願望がコピーされ、効果でプレイされた呪文でこれの能力がまた誘発され、という風に繰り返せる。デッキを全てプレイし切る事も可能だろう。
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==参考==
 
==参考==
*[[カード個別評価:ラヴニカブロック]]
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*[[カード個別評価:ラヴニカ:ギルドの都]] - [[レア]]

2009年12月3日 (木) 20:06時点における最新版


Eye of the Storm / 嵐の目 (5)(青)(青)
エンチャント

プレイヤー1人がインスタント・カードかソーサリー・カードを唱えるたび、それを追放する。その後、そのプレイヤーは嵐の目によって追放された各インスタント・カードと各ソーサリー・カードをコピーする。各コピーについて、そのプレイヤーはそのコピーを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。


インスタントソーサリー唱えられるたびにそれを飲み込み、溜め込まれたカードがそれに付随して唱えられる。にもかかわらず、混沌を象徴するの如く複雑な挙動で混乱を呼ぶカード。

例えを変えれば、複雑さやインスタント・ソーサリーへの傾倒ぶりはギルドパクトイゼット的である(ただしこれはラヴニカ:ギルドの都収録)。

利用

すべてのプレイヤーに平等に影響するため使いづらそうに感じるかもしれないが、専用にデッキを組むとかなり強力。軽いインスタントソーサリーをデッキに満載しておけば相手よりも唱える回数が増えるため、圧倒的に優位に立てる。カウンター呪文を使っておけば、相手の呪文をほとんど打ち消すことも可能。

欠点として、7マナ重く、出してからもコントロール確立までは少し手間がかかる。また非常に処理が面倒であり、デッキの調整もしづらい。使うのをためらってしまうプレイヤーが多いのも当然と言えるだろうか。

  • 追放されたソーサリーを、インスタントを用いることによって、擬似的にインスタント・タイミングで使用することができる。
  • 呪文を唱えさせる呪文、具体的には過去の罪/Sins of the Past呪文変容/Spellshiftコンボになる。詳細は過去の罪の項目を参照。
  • ザルファーの魔道士、テフェリー/Teferi, Mage of Zhalfirで相手のコピーの利用を阻害できる。新たにインスタントやソーサリーを唱えることも敵わないため、こちらの行動のみ決め放題に。
  • ストームとの相性も良い。ストーム数を稼ぎやすいだけでなく、ストーム自体の誘発回数も多くなるため。
    • 嵐の目が何も追放していない状態でストーム呪文を使ったとしても、最初に唱えたときと発生したコピーを唱えるときで、ストームを2回誘発させることができる。
    • また、それ以降ストーム呪文のコピーを唱えるときももちろん誘発する。
    • 特に凄まじいシナジーを誇るのが精神の願望/Mind's Desire。これで精神の願望がコピーされ、効果で唱えられた呪文でこれの能力がまた誘発され、という風に繰り返せる。ライブラリーを全て唱え切る事も可能だろう。ソリティアになりがちな点には注意が必要。

ルール

挙動を具体的に説明すると以下のようになる。(以下「カード」とは「インスタント・カードかソーサリー・カード」を指すとする)

  1. プレイヤーAがカードaを唱えたとする。
    • カードaの解決前に、嵐の目によりカードaは追放され、その後カードaのコピーが生成される。プレイヤーAはこのカードaのコピーを唱えることができる。
  2. 1のあと、プレイヤーBがカードbを唱えたとする。
    • カードbの解決前に、嵐の目によりカードbは追放され、その後カードaとbのコピーが生成される。プレイヤーBはこのカードaとbのコピーを(任意の順番で)唱えることができる。
  3. 2のあと、プレイヤーBがカードcを唱えたとする。
    • カードcの解決前に、嵐の目によりカードcは追放され、その後カードa、b、cのコピーが生成される。プレイヤーBはこのカードa、b、cのコピーを(任意の順番で)唱えることができる。

ここで、「呪文を追放してから各コピーを唱える処理を完了するまで」が一連の効果であり、途中で対応して何かすることはできない。

  • このカードの能力は、カードを追放する部分も含めて誘発型能力であり、スタックに乗って処理される。よって、カードを唱えてから実際に追放されるまでにはタイムラグがある。
  • 唱えられたインスタントやソーサリー呪文が、嵐の目によって追放される前に、他の効果によって打ち消されるなどしてスタック上から離れた場合は、嵐の目はそれを追放することに失敗する。
    • そのカードを追放することに失敗しても、既に追放されているカードのコピーは生成される。
  • 追放されたカードを永遠からの引き抜き/Pull from Eternityなどで追放領域から移動させた場合、それは「嵐の目によって追放されたカード」ではなくなる。以降、そのカードのコピーが生成されることはない。
  • 嵐の目があるときにフラッシュバック墓地から呪文を唱えた場合、追放領域に行ったそのカードは「嵐の目によって追放された」カードになる。
    • 嵐の目の効果の「追放する」というイベントが、フラッシュバックにより「追放する」というイベントに置換される。置換効果を介しても、「嵐の目が追放した」ことには変わりないため、嵐の目はそのカードを見つけることができる。
  • 誘発した能力の解決前に嵐の目が戦場から離れた場合、最後の情報を参照してコピーを作る。よって、戦場から離れる時点でその嵐の目によって追放されていたものだけ、コピーが作られる。
  • 嵐の目が戦場に2つ以上ある場合、カードを1回唱えるたびにすべての嵐の目の能力が誘発する。
    • 実際に追放するのに成功するのは最後にスタックに乗った能力だけだが、コピーの生成はいずれも問題なく行われる。結局は、戦場に1つだけあった場合とほぼ同じことが起こる。
    • どの嵐の目がどのカードを追放したのかは、記録しておくこと。
  • マナ・コストXを含むインスタントやソーサリーを使う場合には注意。
    • 最初に唱えた際は、解決前に追放されるため効果が発揮されない。
    • コピーを唱える際は、マナ・コストを支払えないため、自動的にX=0となってしまう。
  • コピーは好きな順番で唱えられるが、刹那を持つインスタントやソーサリーのコピーがある場合、それを先に唱えると残りのコピーを唱えることはできなくなる。

参考

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