コレクション
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'''コレクション'''(''Collection'')は収集すること、またその収集物のことである。[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]においては主に[[カード]]の収集のことを指す。 | '''コレクション'''(''Collection'')は収集すること、またその収集物のことである。[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]においては主に[[カード]]の収集のことを指す。 | ||
− | == 概要 == | + | ==概要== |
− | マジックをはじめとする[[トレーディングカードゲーム]] | + | マジックをはじめとする[[トレーディングカードゲーム]]は、一般的に対戦を行う「カードゲーム」としての面が注目されがちであるが、それと同時に収集することを主眼に置いた「[[トレーディングカード]]」でもある。そのため、自分の求めるカードを収集することもマジックにおける醍醐味のひとつといえる。 |
− | マジックをカードゲームとしてのみ楽しむかぎりは、[[基本土地]]などの一部のカードを除いて、1種類のカードにつきひとつの[[デッキ]]に入れることのできる限度である4枚を集めればそれで事足りるが、カードを収集することを主眼に置いている、いわゆる[[コレクター]] | + | マジックをカードゲームとしてのみ楽しむかぎりは、[[基本土地]]などの一部のカードを除いて、1種類のカードにつきひとつの[[デッキ]]に入れることのできる限度である4枚を集めればそれで事足りるが、カードを収集することを主眼に置いている、いわゆる[[コレクター]]と呼ばれる人々には上限が存在しない場合も多い。 |
− | == マジックにおけるコレクションの種類 == | + | コレクションをしている人々のことを'''[[コレクター]]'''と呼ぶ。 |
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+ | ==マジックにおけるコレクションの種類== | ||
マジックに関するコレクションにも様々な種類が存在する。何をどのような基準で集めるかはほぼ無限の可能性があるため、代表的なもののみを以下に挙げる。 | マジックに関するコレクションにも様々な種類が存在する。何をどのような基準で集めるかはほぼ無限の可能性があるため、代表的なもののみを以下に挙げる。 | ||
− | + | ===フルコンプリート=== | |
− | + | 最も一般的なコレクションの形態。ある[[カード・セット]]に含まれるすべての種類のカードを最低1枚ずつ収集する。基本的に[[エラーカード]]は含まない。 | |
− | + | *4枚コンプリート - あるカード・セットに含まれるすべてのカードを4枚ずつ収集する。 | |
− | + | *全言語コンプリート - あるカード・セットに含まれるすべてのカードを、すべての言語について収集する。 | |
− | + | *プレミアム・カード・コンプリート - あるカード・セットに含まれるすべてのカードの[[プレミアム・カード]]を収集する。 | |
− | + | *「フルコンプリートセット」という「すべてのカードを1枚ずつ」集めた商品もある<br />これを4つ揃えるとどんなデッキでも組める訳だ。[[執拗なネズミ/Relentless Rats]]などの例外はあるが。 | |
− | ** | + | *[[アラビアンナイト]]のコレクターには、色の濃い[[不特定マナ]]・[[マナ・シンボル|シンボル]]のものとそうでないマナ・シンボルのものを別のカードとしてカウントする人もいる。 |
− | + | **アラビアンナイトは、カード総数が他のカード・セットに比べ少ないため、1BOXを購入すればほぼ確実にフルコンプリートできる。そのため、1BOXよりもフルコンプリートセットの方が格段に安い(といってもフルコンプリートで10万円以上するようだが。) | |
+ | *もしかしたら夢見るかも知れないが、絶対に不可能なのが「このゲームに存在した全ての種類のカードを入手する」という文字通りの「フルコンプリート」である。<br />何故不可能かというと[[1996 World Champion]]や[[Shichifukujin Dragon]]、[[Heroes of the Realm]]などといった一般に流通していないカードが存在するため。[[カードセット一覧#その他]]も参照。 | ||
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+ | ===無限収集=== | ||
+ | 修羅の道への第一歩、とも呼べる。そのまんまの意味で、同じカードばかり延々集め続けること。 | ||
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+ | 無限なので[[コモン]]、[[アンコモン]]のコレクターもいる。こういう人は大抵英語・日本語以外のカードにも手を出して「○ヶ国語制覇!」などとやっていることが多い。 | ||
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+ | *世の中には「○○コレクター」として有名になっている人が少なからずいる。例えばレベル2[[ジャッジ]]の[[Ron Foster]]氏は[[里子/Foster]]のコレクターとして、カードショップ経営者の[[加藤英宝]]氏は[[セラの天使/Serra Angel]]のコレクターとして有名。 | ||
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+ | ==特殊なカード== | ||
+ | 以下では、上記の一般的な収集方法以外で、特にテーマ性を持っている物を挙げる。 | ||
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+ | ===[[プロモーション・カード]]=== | ||
+ | かなり多いタイプのコレクター。<br />[[アリーナ・リーグプロモ|アリーナ・リーグ]]などのイベント配布、会場販売限定などのカードを中心に集めるコレクター。アーティストを呼んでのサインイベントが併設されることが多いので、多くのカードが[[サインド]]だったりもする。「[[APACランド]]」「[[グルランド]]」などが有名。 | ||
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+ | ===[[プレミアム・カード]]=== | ||
+ | 箔押しのプレミアム・カード、いわゆるFoilのコレクター。プレミアム・カードは[[ブースターパック]]に一定確率でしか封入されてないため(封入率の詳細は[[プレミアム・カード]]の項を参照)、通常のカードの収集よりも難易度は高くなる。 | ||
+ | *プレミアム・カードは、水分を吸うと反ってしまうため、デッキに入れるには少々不向きかもしれない。どちらかというと、コレクターズアイテムといえる。とはいえ、ハードスリーブなどをうまく使えば、気にはならないが。また、好きなカードや基本土地だけプレミアム・カードを使用してデッキを組む人もいる。デッキ全てをプレミアム・カードで組む人もいるようだ。 | ||
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+ | ===[[エラーカード]]=== | ||
+ | エラーカードばかり集めているコレクター。<br />エラーカードは、あまり出回らず、また価値も定めにくいため、エラーカードのみコレクションする人はまれである。だが、他のコレクションの片手間に集める人はそれなりにいるようだ。また、エラーカードにも非常に分かりやすく目を引くものもあれば、ごくわずかで分かりにくいものもある。普通は、分かりやすいもののみを集めるが、微少なものを好んで集める人もいる。いずれにしても、まとまった数を収集するのは困難だろう。 | ||
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+ | ===[[カードセット一覧#コレクション用セット|コレクション用セット]]=== | ||
+ | コレクター向けに発売されている商品。 | ||
− | + | ===サード・パーティカード=== | |
+ | 非公式のカード・セットや[[トークン]]などのコレクション。<br />[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト]]が販売を差し止めたものは特に人気がある。有名な例は[[Middle Ages]]や[[Crazy Clowns]]のトークンなど。<br />また、日本製のオリジナルカードは人気が高く、中にはわざわざ海外からこれらのカードを求めて[[コミックマーケット]]に来る人もいるほど(もっとも、そういう人はそれだけが目的でなくコミックマーケットそのものを楽しみに来ている人がほとんどだが)。 | ||
− | + | ==特定のテーマ== | |
− | + | ===[[カード・タイプ]]や、カードの機能=== | |
+ | 世の中には「[[土地]]コレクター」とか「[[アーティファクト]]・コレクター」などが存在する。<br />目的のタイプなどで分類する場合もある。「[[手札破壊]]コレクション」「[[土地破壊]]コレクション」「[[火力]]コレクション」など。さながら「呪文変遷の歴史」である。 | ||
+ | *「[[緑]]の[[インタラプト]]」など、カードの機能などの珍しいものを集めているコレクターも存在するらしい。 | ||
− | + | ===[[カスレア]]=== | |
+ | プレイするうえでは、ほとんど使用されないようなレアカードのみを好んで収集するコレクターである。コレクションの目的の多くは「人に見せて驚いてもらうこと」なので、インパクトは抜群である。(あなたはカードケースにぎっしり満載された[[蒼ざめた月/Pale Moon]]や[[ルビーのヒル/Ruby Leech]]([https://web.archive.org/web/20110630142937/http://www.geocities.co.jp/Playtown-King/1627/collection.html 参考])、[[人さらい/Rag Man]]を見たことがあるか?)<br />また、カスレアは一般的に価値が低く見られることが多いため、集まりやすいということも後押しになっている。 | ||
+ | *カスレアよりも「価値のない[[アンコモン]]」の方が集めにくい。<br />カスレアと言えども腐ってもレアな訳で、整理してしまっている人も多いが、アンコモンとなると「その他大勢」として他のカードと一緒くたにしてあったり、さらには捨ててしまってあったりするからである。 | ||
− | + | ===目的のあるコレクション=== | |
+ | 本人以外には理解のできない(こともある)分類で集め続けるコレクション。「干支に出てくる動物」とか「有名人に似ているクリーチャー」とか。<br />たとえば[[テンペスト・ブロック]]のカードを並べるとストーリーを形成できるのは有名だが、それとは関係のない勝手な解釈で「4コマ漫画」のように見せるテクニシャンもいる。また、チームのメンバーや、友人などに似ているカードを収集するという変り種も。絵やストーリーでも楽しめるマジックのおもしろさを利用したパロディといえる。 | ||
− | + | ==[[絵|イラスト]]目的== | |
+ | 特定の絵を目的にして、カードを収集する。[[天使]]や[[ドラゴン]]、[[土地]]などの中の特定の絵柄を目的とする場合が一般的。[[第5版]]の[[高潔のあかし/Righteousness]]([[Mike Dringenberg]]画)などの様に、明らかに一線級ではないカードを集める場合が特にそう呼ばれることもある。 | ||
− | + | ===特定種族=== | |
+ | 「[[天使]]」や「[[ドラゴン]]」など、特定の[[クリーチャー・タイプ]]に絞ったコレクション。「コレクション」と言うからには過去に存在したカード・セット全ての同[[種族]]をバインダーに並べてみせるコレクターが多い。クリーチャー・タイプは頻繁に変更されるのでその意味では大変。 | ||
− | + | ===ストーリーの登場人物=== | |
− | + | もちろん、特定の人物(例えば[[背景世界/ストーリー用語|ウルザ/Urza]]や[[ジェラード・キャパシェン/Gerrard Capashen]]など)が登場する全てのカードを集めるような、[[背景世界]]から興味を持つコレクターも多い。(→[[Timmy, Johnny, and Spike#ヴォーソスとメルヴィン|ヴォーソス]]) | |
− | + | ==[[アーティスト|イラストレーター]]== | |
+ | かなり多い。そして、これも「コレクション」と名乗るからには全てのカード・セットにイベント配布のみのカードなどにも手を伸ばして「全て」集めなくてはならない。<br />中には「高いカード」ばかり描いているイラストレイターも多いので、[[Mox]]などに手を出すと大変なことになる。<br />現役はいつまでも増え続けるので、既に引退気味の人を狙うのもあり。また、他のコレクターとの競合率の高い人([[Rebecca Guay]]や[[John Avon]]など)は、フルコンプリートがより難しくなる。 | ||
− | + | ===サインドカード=== | |
− | + | カードの上にそのイラストレーターのサインをしてもらったカードのコレクター。<br />[[プロツアー]]などのイベントでアーティストがサインイベントに招待されるので、その時に貰うのが一般的だが、サインドカードとして[[シングルカード]]ショップで売っている場合もある。<br />有名プレイヤーなどに書いて貰ったサインドカードもある。こうなると「色紙代わり」ということだろう。カードそのものの価値は二の次と考える人も多く、基本土地カードであったり、カスレアであったりもそれほど珍しくはない。 | |
− | + | ===[[アーティストプルーフ]]=== | |
+ | [[裏面]]が無地の、アーティストプルーフのコレクター。同一種類のカードは、世界に50枚しか存在しないため、コレクターの収集欲を誘う。裏面にサインや、絵を描いたものもある。サイン会などで、イラストレーターからサインや[[絵]]を描いてもらったものは、実質的に世界に唯一無二のものであり、コレクターの思い入れもひとしおであろう。 | ||
− | + | ==その他== | |
− | + | 以下、「カードの収集」とは若干離れるが、その他グッズのコレクターについて言及する。 | |
− | + | ===[[原画]]=== | |
+ | イラストレーターが直接描いた、カードの元となった絵を収集する人たち。<br />「この世に一枚」しかないのでかなりの高額となるうえ、それなりの大きさになるため、まとまった数をコレクションするのは困難である。しかし、実際のカードよりも細部まで鑑賞できる利点があるため、気に入った絵のもののみ集める人もいる。実際は凄く大きな絵で、一部だけカードに採用されている例や、並べると各絵が繋がっている例などもある。<br />プレイヤーとしても有名な[[塚本俊樹]]氏は「原画コレクター」としても有名である。 | ||
+ | *原画の代わりに原画の原寸大プリントを集める人もいる。カードも原画の縮小版プリントであるわけで、微妙な色合いは無理だとしても、細部に描かれているものを拡大して楽しむには十分である。 | ||
− | + | ===Tシャツ=== | |
+ | マジック関連のTシャツ。[[Mark Rosewater]]が収集していることで有名。 | ||
− | + | ===各種サプライ品=== | |
+ | [[スリーブ]]、[[ライフカウンター]]、[[ダイス]]、プレイマットなどのサプライ品。実用性を兼ねている点が特徴。<br/>主に市販品であるため比較的集めやすいが、記念品として配布されたものや、[[プロツアー地域予選]]や[[ゲームデー]]などといった[[イベント]]の参加者・上位入賞者にのみ贈られたものも多数存在するため、それらを収集対象とすると難易度が上がる。 | ||
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==参考== | ==参考== | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/signed-beta-set-2012-01-23 A Signed Beta Set] (Arcana [[2012年]]1月23日 [[Monty Ashley]]著) - [[ベータ版]]の[[サインド]]カードコレクション | ||
+ | *[[コレクター]] | ||
+ | *[[カードセット一覧#コレクション用セット]] | ||
*[[用語集]] | *[[用語集]] |
2021年11月23日 (火) 17:51時点における最新版
コレクション(Collection)は収集すること、またその収集物のことである。マジックにおいては主にカードの収集のことを指す。
目次 |
[編集] 概要
マジックをはじめとするトレーディングカードゲームは、一般的に対戦を行う「カードゲーム」としての面が注目されがちであるが、それと同時に収集することを主眼に置いた「トレーディングカード」でもある。そのため、自分の求めるカードを収集することもマジックにおける醍醐味のひとつといえる。
マジックをカードゲームとしてのみ楽しむかぎりは、基本土地などの一部のカードを除いて、1種類のカードにつきひとつのデッキに入れることのできる限度である4枚を集めればそれで事足りるが、カードを収集することを主眼に置いている、いわゆるコレクターと呼ばれる人々には上限が存在しない場合も多い。
コレクションをしている人々のことをコレクターと呼ぶ。
[編集] マジックにおけるコレクションの種類
マジックに関するコレクションにも様々な種類が存在する。何をどのような基準で集めるかはほぼ無限の可能性があるため、代表的なもののみを以下に挙げる。
[編集] フルコンプリート
最も一般的なコレクションの形態。あるカード・セットに含まれるすべての種類のカードを最低1枚ずつ収集する。基本的にエラーカードは含まない。
- 4枚コンプリート - あるカード・セットに含まれるすべてのカードを4枚ずつ収集する。
- 全言語コンプリート - あるカード・セットに含まれるすべてのカードを、すべての言語について収集する。
- プレミアム・カード・コンプリート - あるカード・セットに含まれるすべてのカードのプレミアム・カードを収集する。
- 「フルコンプリートセット」という「すべてのカードを1枚ずつ」集めた商品もある
これを4つ揃えるとどんなデッキでも組める訳だ。執拗なネズミ/Relentless Ratsなどの例外はあるが。 - アラビアンナイトのコレクターには、色の濃い不特定マナ・シンボルのものとそうでないマナ・シンボルのものを別のカードとしてカウントする人もいる。
- アラビアンナイトは、カード総数が他のカード・セットに比べ少ないため、1BOXを購入すればほぼ確実にフルコンプリートできる。そのため、1BOXよりもフルコンプリートセットの方が格段に安い(といってもフルコンプリートで10万円以上するようだが。)
- もしかしたら夢見るかも知れないが、絶対に不可能なのが「このゲームに存在した全ての種類のカードを入手する」という文字通りの「フルコンプリート」である。
何故不可能かというと1996 World ChampionやShichifukujin Dragon、Heroes of the Realmなどといった一般に流通していないカードが存在するため。カードセット一覧#その他も参照。
[編集] 無限収集
修羅の道への第一歩、とも呼べる。そのまんまの意味で、同じカードばかり延々集め続けること。
無限なのでコモン、アンコモンのコレクターもいる。こういう人は大抵英語・日本語以外のカードにも手を出して「○ヶ国語制覇!」などとやっていることが多い。
- 世の中には「○○コレクター」として有名になっている人が少なからずいる。例えばレベル2ジャッジのRon Foster氏は里子/Fosterのコレクターとして、カードショップ経営者の加藤英宝氏はセラの天使/Serra Angelのコレクターとして有名。
[編集] 特殊なカード
以下では、上記の一般的な収集方法以外で、特にテーマ性を持っている物を挙げる。
[編集] プロモーション・カード
かなり多いタイプのコレクター。
アリーナ・リーグなどのイベント配布、会場販売限定などのカードを中心に集めるコレクター。アーティストを呼んでのサインイベントが併設されることが多いので、多くのカードがサインドだったりもする。「APACランド」「グルランド」などが有名。
[編集] プレミアム・カード
箔押しのプレミアム・カード、いわゆるFoilのコレクター。プレミアム・カードはブースターパックに一定確率でしか封入されてないため(封入率の詳細はプレミアム・カードの項を参照)、通常のカードの収集よりも難易度は高くなる。
- プレミアム・カードは、水分を吸うと反ってしまうため、デッキに入れるには少々不向きかもしれない。どちらかというと、コレクターズアイテムといえる。とはいえ、ハードスリーブなどをうまく使えば、気にはならないが。また、好きなカードや基本土地だけプレミアム・カードを使用してデッキを組む人もいる。デッキ全てをプレミアム・カードで組む人もいるようだ。
[編集] エラーカード
エラーカードばかり集めているコレクター。
エラーカードは、あまり出回らず、また価値も定めにくいため、エラーカードのみコレクションする人はまれである。だが、他のコレクションの片手間に集める人はそれなりにいるようだ。また、エラーカードにも非常に分かりやすく目を引くものもあれば、ごくわずかで分かりにくいものもある。普通は、分かりやすいもののみを集めるが、微少なものを好んで集める人もいる。いずれにしても、まとまった数を収集するのは困難だろう。
[編集] コレクション用セット
コレクター向けに発売されている商品。
[編集] サード・パーティカード
非公式のカード・セットやトークンなどのコレクション。
ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが販売を差し止めたものは特に人気がある。有名な例はMiddle AgesやCrazy Clownsのトークンなど。
また、日本製のオリジナルカードは人気が高く、中にはわざわざ海外からこれらのカードを求めてコミックマーケットに来る人もいるほど(もっとも、そういう人はそれだけが目的でなくコミックマーケットそのものを楽しみに来ている人がほとんどだが)。
[編集] 特定のテーマ
[編集] カード・タイプや、カードの機能
世の中には「土地コレクター」とか「アーティファクト・コレクター」などが存在する。
目的のタイプなどで分類する場合もある。「手札破壊コレクション」「土地破壊コレクション」「火力コレクション」など。さながら「呪文変遷の歴史」である。
[編集] カスレア
プレイするうえでは、ほとんど使用されないようなレアカードのみを好んで収集するコレクターである。コレクションの目的の多くは「人に見せて驚いてもらうこと」なので、インパクトは抜群である。(あなたはカードケースにぎっしり満載された蒼ざめた月/Pale Moonやルビーのヒル/Ruby Leech(参考)、人さらい/Rag Manを見たことがあるか?)
また、カスレアは一般的に価値が低く見られることが多いため、集まりやすいということも後押しになっている。
- カスレアよりも「価値のないアンコモン」の方が集めにくい。
カスレアと言えども腐ってもレアな訳で、整理してしまっている人も多いが、アンコモンとなると「その他大勢」として他のカードと一緒くたにしてあったり、さらには捨ててしまってあったりするからである。
[編集] 目的のあるコレクション
本人以外には理解のできない(こともある)分類で集め続けるコレクション。「干支に出てくる動物」とか「有名人に似ているクリーチャー」とか。
たとえばテンペスト・ブロックのカードを並べるとストーリーを形成できるのは有名だが、それとは関係のない勝手な解釈で「4コマ漫画」のように見せるテクニシャンもいる。また、チームのメンバーや、友人などに似ているカードを収集するという変り種も。絵やストーリーでも楽しめるマジックのおもしろさを利用したパロディといえる。
[編集] イラスト目的
特定の絵を目的にして、カードを収集する。天使やドラゴン、土地などの中の特定の絵柄を目的とする場合が一般的。第5版の高潔のあかし/Righteousness(Mike Dringenberg画)などの様に、明らかに一線級ではないカードを集める場合が特にそう呼ばれることもある。
[編集] 特定種族
「天使」や「ドラゴン」など、特定のクリーチャー・タイプに絞ったコレクション。「コレクション」と言うからには過去に存在したカード・セット全ての同種族をバインダーに並べてみせるコレクターが多い。クリーチャー・タイプは頻繁に変更されるのでその意味では大変。
[編集] ストーリーの登場人物
もちろん、特定の人物(例えばウルザ/Urzaやジェラード・キャパシェン/Gerrard Capashenなど)が登場する全てのカードを集めるような、背景世界から興味を持つコレクターも多い。(→ヴォーソス)
[編集] イラストレーター
かなり多い。そして、これも「コレクション」と名乗るからには全てのカード・セットにイベント配布のみのカードなどにも手を伸ばして「全て」集めなくてはならない。
中には「高いカード」ばかり描いているイラストレイターも多いので、Moxなどに手を出すと大変なことになる。
現役はいつまでも増え続けるので、既に引退気味の人を狙うのもあり。また、他のコレクターとの競合率の高い人(Rebecca GuayやJohn Avonなど)は、フルコンプリートがより難しくなる。
[編集] サインドカード
カードの上にそのイラストレーターのサインをしてもらったカードのコレクター。
プロツアーなどのイベントでアーティストがサインイベントに招待されるので、その時に貰うのが一般的だが、サインドカードとしてシングルカードショップで売っている場合もある。
有名プレイヤーなどに書いて貰ったサインドカードもある。こうなると「色紙代わり」ということだろう。カードそのものの価値は二の次と考える人も多く、基本土地カードであったり、カスレアであったりもそれほど珍しくはない。
[編集] アーティストプルーフ
裏面が無地の、アーティストプルーフのコレクター。同一種類のカードは、世界に50枚しか存在しないため、コレクターの収集欲を誘う。裏面にサインや、絵を描いたものもある。サイン会などで、イラストレーターからサインや絵を描いてもらったものは、実質的に世界に唯一無二のものであり、コレクターの思い入れもひとしおであろう。
[編集] その他
以下、「カードの収集」とは若干離れるが、その他グッズのコレクターについて言及する。
[編集] 原画
イラストレーターが直接描いた、カードの元となった絵を収集する人たち。
「この世に一枚」しかないのでかなりの高額となるうえ、それなりの大きさになるため、まとまった数をコレクションするのは困難である。しかし、実際のカードよりも細部まで鑑賞できる利点があるため、気に入った絵のもののみ集める人もいる。実際は凄く大きな絵で、一部だけカードに採用されている例や、並べると各絵が繋がっている例などもある。
プレイヤーとしても有名な塚本俊樹氏は「原画コレクター」としても有名である。
- 原画の代わりに原画の原寸大プリントを集める人もいる。カードも原画の縮小版プリントであるわけで、微妙な色合いは無理だとしても、細部に描かれているものを拡大して楽しむには十分である。
[編集] Tシャツ
マジック関連のTシャツ。Mark Rosewaterが収集していることで有名。
[編集] 各種サプライ品
スリーブ、ライフカウンター、ダイス、プレイマットなどのサプライ品。実用性を兼ねている点が特徴。
主に市販品であるため比較的集めやすいが、記念品として配布されたものや、プロツアー地域予選やゲームデーなどといったイベントの参加者・上位入賞者にのみ贈られたものも多数存在するため、それらを収集対象とすると難易度が上がる。
[編集] 参考
- A Signed Beta Set (Arcana 2012年1月23日 Monty Ashley著) - ベータ版のサインドカードコレクション
- コレクター
- カードセット一覧#コレクション用セット
- 用語集