アンティ

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==アンティに関係したカード==
 
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以下の9枚だけが存在した。[[WotC]]がアンティに関係したカードの増加、再版を禁止しているため事実上[[再録禁止カード|再録禁止]]だが、公式再版ポリシーの基準により実際には再録禁止カードリストに載っていないカードも存在する。
  
 
*[[Amulet of Quoz]]
 
*[[Amulet of Quoz]]

2016年11月19日 (土) 12:27時点における版

アンティ/Anteとは、初期のマジックに存在した、賭けのルール。またはそれに使われる領域の名称。語源は、ポーカーの参加費(掛け金)。


Jeweled Bird / 宝石の鳥 (1)
アーティファクト

アンティを賭けてプレイしない場合、プレイを開始する前に宝石の鳥をあなたのデッキから取り除く。
(T):宝石の鳥をアンティにする。そうした場合、そのアンティにあるあなたがオーナーである他のすべてのカードをあなたの墓地に置く。その後カードを1枚引く。


目次

解説

それぞれのプレイヤーは、ゲーム開始時に自分のデッキから無作為にカードを1枚選び、それをアンティ領域に置く。ゲームに勝利したプレイヤーはアンティ領域にあるカードの所有権を得る。これらのカードはゲームの外部にあるカードではない。またその内容は公開情報である。

  • 現行のルールでは『無作為に1枚』となっているが、当初のルールでは『ライブラリーの一番上のカードをアンティに置く』ことになっていた。とはいえ、ゲーム開始時ではライブラリーの一番上が何かは誰も知らないので、ほとんど差はないだろう。

アンティに関係したカードもいくつかあるが、いずれも構築では禁止カードとなっている。一覧は#アンティに関係したカードを参照。

  • 禁止カードリストの簡略化のため、2016年9月30日のマジック・イベント規定更新では、アンティに関係したカードが個別禁止指定から「アンティに関連する(playing with ante)すべてのカード(9枚)」として一括指定された。

ゲームへの影響

アンティに関するルールを採用する場合、その『賭け』の要素以外にもゲーム的な差が発生する点には注目しておこう。『賭け物件』としてカード1枚がライブラリーから抜かれて公開されるので、アンティなしのプレイとはまた違ったデッキ構築術・プレイ術が発生する。例えば、キーカード1枚挿しだとか、いわゆるシルバーバレット戦略を狙うデッキはリスクを伴う。重要カードがアンティにおかれてしまうと、デッキ戦略自体が崩壊しかねないからだ。同様の意味で1枚制限カードについては使えない可能性が発生する。また、ゲーム開始直後から相手のライブラリーの一部を見られることになるので、プレイングにも多少の差が生まれるだろう。

アンティに関連したカードには軒並み「アンティを賭けてプレイしない場合、プレイを開始する前にデッキから取り除く」能力が備わっているため、アンティなしのプレイで敢えて投入することでデッキ圧縮が可能となる。

一口に「アンティを使う」といっても、本気で賭けをする『リアル・アンティ』でのプレイの他に、『フェイク・アンティ』という、よりカジュアルな方式もある。その選択によっても、アンティ関連カードの価値は変わってくるので、案外奥深い。それぞれの項も参照のこと。

法的制約

アンティを賭けてプレイすることは、法律やその他の規則で禁止されていない場合に限り許される。

日本の法律では「リアル・アンティ」でのゲームを行うと賭博罪に問われる恐れがある。アンティが現役であった時代のカードともなればそれなりの値打ちものも少なくないだろうから、その危険はなおさら高い。このルールの採用はプレイヤー各自の責任で決定していただくよう願いたい。

アンティに関係したカード

以下の9枚だけが存在した。WotCがアンティに関係したカードの増加、再版を禁止しているため事実上再録禁止だが、公式再版ポリシーの基準により実際には再録禁止カードリストに載っていないカードも存在する。

青銅のタブレットと嵐のイフリートは所有権の移動を伴うだけでアンティ領域の操作を行わないが、アンティ関連のカードとみなされる。逆にアンヒンジドCollector Protectorは、所有権の移動を伴うがアンティ関連のカードとはみなされない。

その他

  • 映画「ハイランダー」の様にお互いの寿命ならぬ「魔法」を取り合うというイメージで制定されたであろう初期のルールと思われる。また、今では考えられないことだが、カード資産の差によってデッキの強さが左右されにくいように、「高価なカードを入れているとアンティによって取られる可能性がある」ということを匂わせて、デッキに入れにくくする効果を狙っていたと言われる。確かに、本当にリアル・アンティありきのゲームだったならば「コモンデッキ」みたいなのばかりになり、レアカードを4枚ずつ投入した「コンセプト・デッキ」などは生まれようが無かったに違いない。徐々にこの「カードの取り合い」要素は姿を消していくことになる。恐らく最初はたかがカードゲームに数十万円をつぎ込む様なヘビーユーザーがゴロゴロ出てくるなど想像もしていなかったのだろう。
  • わが国でも、初の日本語版である第4版発売当初は「リアル・アンティ」でゲームを行うのが普通であった。そのため、この時期に始めたプレイヤーの中にはこれで負け続けることで大量にカードを取られてしまうという“被害”に遭う例もあった。
    • とはいえ、仲間内のデュエルでは本当に高価なレアカードがアンティでめくれてしまった場合には「別カードで勘弁してやる」などと柔軟に対応することが多かったらしい。この辺りの黎明期のエピソードは中村聡氏のマジックエッセイ「五輪の書」で読むことが出来る。
    • この時に「勘弁してやった」カードは、初心者垂涎の大型クリーチャーシヴ山のドラゴン/Shivan Dragon。そして「そんな山/Mountainと変わらないような弱いカード」として誰も気にとめなかったMox Rubyも、ついでのように他のカードと取り替えることがOKされた。Moxが弱いカードという辺りが黎明期の価値感を物語っている。
  • 海外でも、初期のマジック解説書「Learn Magic Cards」において「リアル・アンティで相手の貴重なレアを勝ち取ってしまった場合は、後から多少手心を加えたトレードをして返してあげよう」というような記述があった。上述の中村氏のエピソードともあわせて、こういうところは洋の東西は問わないようだ。

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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