未解決問題

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未解決問題

マジックルールは厳密にきっちり決まっていない部分が往々にしてあり、それゆえの未解決問題・未定義問題がいくつか存在する(ただ、マジックのデザインは言ってしまえばルールの破壊の歴史であり、かつこれだけカードが多いとやむをえないことではある)。 もちろん(数学のレベルで)厳密にすることは理論上可能だが、ゲーム性との兼ね合いから、直感と反する部分がなるべく少なくなるよう妥協する必要もある。 これら未解決問題を巧く回避しつつ、直感的に理解しやすいルールを作るため、ルール・グルたちは日々議論を続けている。

未解決問題とは、お地蔵様や他のNetRep級の人が答えるのに困るような問題、とも言えるだろう。 トーナメントでの取り扱いは、ヘッド・ジャッジの裁定にすべて従うことになるので、ゲームが進行できなくなる等の支障はない。 とはいえ、未解決問題を使ったデッキはヘッド・ジャッジの裁量いかんにかかっているので、(もし使えたとしても)使わないほうがよいだろう。


現在未だに解決していない問題

  • あるクリーチャーが複数のパワータフネスを持ったときの挙動は、現行のルールでも一応説明できるが、厳密なところは定義されていない。
    • 分割カードの事例をもとに論理的に考えるならば、いずれかのタフネスをダメージが上回った場合に破壊され、複数のパワーでダメージを与えるとするのが妥当だろう。a/bとx/yのパワー/タフネスを持つクリーチャーが存在するならば、その挙動は(a+x)/z(zはbとyのうち小さいほう)のクリーチャーに類似するだろう(ダメージを与えたことによる誘発型能力などは2回誘発するだろう)。


過去の未解決問題(解決済み)

コストとしたカードはゲーム外から移動しないが、以前の"記憶"は残るのか、再び前者のカードでコストとして使えるのか、など。

    • 2007年2月の総合ルール変更により、ゲーム外のカードをゲームから取り除いた場合、領域は移動しないがそれ以前とは別のオブジェクトとして扱われるようになった。

つまり、以前の記憶は残らず、再びコストとして使うこともできない。

    • それ以前には暫定的に「そのカードの記憶は残り、再びそれ以前と同様にコストとして使える」と裁定が出ていた。

また寺院の庭/Temple Gardenはタップ状態で出すか2ライフ支払ってアンタップかを選べるが、である。 根拠はCR410.10eによる。その後、CR419.6iでさらに明確化された。

  • クリーチャー化すると同時に能力を与える効果(かつては全体が第4種)が重複したとき、その能力が重複するかどうかが明確になっていないと思われていた。(この問題は日本以外ではとくに問題になっていなかったようだ)
    • どんな場合でも複数能力を得た場合はその数だけ能力は重複することが確認された。
    • 現在では、そもそも第4種の例外扱い自体が廃止されているので、この手の問題は生じ得ない。
  • 不死の標/Beacon of Immortalityでマイナスのライフを2倍にしたときの値は決定されていなかった。
    • 足し算引き算のみではなく、2倍にするときもマイナスのまま数値を用いることになった。CR104.2に基づいて処理される。
  • 融合する武具/Grafted Wargearを装備したクリーチャーがクリーチャーでなくなった場合の問題と、烈日とコピー効果の相互作用に関する問題は有名だった。
    • いずれも2004年6月裁定で解決した。
  • 映し身人形/Duplicantを使うことで、複数のパワー・タフネスを持つクリーチャーを実現可能だった。
    • 2004年6月裁定で、ルール・テキストの変更によりこういう事態が起こり得ないというかたちで一応解決された。

参考

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