プレイアブル
提供:MTG Wiki
プレイアブル(Playable)とは、使用可能である、ゲームを行える、操作できるなどを意味する英単語。対義語は否定の接頭語が付いたアンプレイアブル(Unplayable)。
カードゲームにおいては以下のような意味で使用される用語。
- ルールやフォーマットにおいて「使用可能である」と定められていること。カードをプレイ可能であること。リーガルも参照。
- 主にカードの評価に使われる言葉。実用に堪える性能を持つこと、採用に値すること。本項で解説する。
目次 |
解説
「使える(使用できる、利用価値がある)」かどうか評価を下す際に使われる言葉。個別のカードに限らず、デッキやアーキタイプ等に対しても幅広く様々なニュアンスで使われる。
あるカードがプレイアブルであるということは主に「使用に堪える性能である」「デッキに採用するに値する」ことを意味する。プレイアブル/アンプレイアブルであるかどうかは、カードパワーの強弱のような絶対的な評価ではなく、フォーマットやメタゲーム等によって変動する相対的な評価である。ただしカードパワーが高ければ多くの場合「使えるカード」と評されることになるため、無関係ではない。例えば取り消し/Cancelとその上位互換の中和/Neutralizeが両方使用可能なスタンダード環境では、カードパワーの低い取り消しはアンプレイアブル(使う価値がない)と評価されるだろう。しかし中和がスタンダード落ちしたうえで取り消しが再録、他に3マナの確定カウンターが収録されず他の不確定カウンターでは対応しきれない環境になれば、取り消しがプレイアブル(使う価値がある)として再評価を受ける可能性がある。
リミテッドではデッキを組み立てる際に、まず与えられたカードを色ごとに「使えるもの(プレイアブル)」と「使えないもの(アンプレイアブル)」にバッサリと分別することから始めるため、リミテッドに関する話題・記事では頻出用語となっている。バニラクリーチャー[1]やコモンの重い単体除去、指針アンコモンなど、「構築水準ではアンプレイアブルだが、リミテッドではプレイアブル」になるように意図的に調整されたカードも数多く存在している。
- 英語圏ではGood Playable(優秀なプレイアブル)・Solid Playable(堅実にプレイアブル)・Sometimes Playable(たまにプレイアブル)などと分類されることも多い。もっと強烈なレアや神話レアはボム、Sometimes Playable程度のカードについてはFiller(穴埋め・数合わせ)という表現も用いられる。
用例
上述の通り幅広いニュアンスで使われる言葉のため、どのような意図で使われているかを文脈から読み取る必要がある。
- 「2マナ1/1キャントリップは、このデッキなら十分にプレイアブル(使う価値がある)だろう」
- 「今の青にはプレイアブルな(使いやすくて採用に値する)打ち消し呪文が不足している」
- 「この環境では追放型でない除去はプレイアブルとは言えない(メタゲームに合致せず採用意義が薄い)」
- 「このブースターパックは、プレイアブルな(構築で使い道のある)カードがたくさん封入されている当たりのパックだった」
- 「新しいカードセットのプレイアブルな(使えそうな)カードは一通り揃えることができた」
- 「(シールド戦では)まずはカードを色分けして、プレイアブルな(使えそうな)カードの枚数が足りるかを確認する(中略)このカードプールでは緑青のプレイアブルな(戦力になり得る)クリーチャーが少なく、メインデッキとしては心許ないと判断した」[2]
- 「(戦乱のゼンディカーのリミテッドでは)1~2マナ域のカードにプレイアブルな(有力な)カードが少ないので、序盤戦でゲームの流れが決まることがそうそうない(中略)土地の枚数は増やし、なおかつ重いカードを採用しよう」[3]
- 「(団結のドミナリアのリミテッドにおける)白軸のビートダウンは(中略)白赤、白緑でも十分プレイアブルな(デッキとして成立して戦える)アーキタイプです」[4]
- 「集合した中隊/Collected Companyがスタンダードからいなくなったことでプレイアブルになった(メタゲーム上で戦えるようになった)いくつかのデッキを見ることになるでしょう」[5]
その他
- 上述の通り、「使用可能である(リーガルである)」という意味合いで使われることもある。英単語の訳語としては誤りではないため、混同に注意。
- 例えば「このカードはパイオニアでプレイアブルですか?」という質問の場合、「パイオニアで使用可能(リーガル)であるか」を尋ねている可能性だけでなく、「パイオニアで使う価値があるか(もっと有力な代替カードがあるか)」を尋ねている可能性もある。
- カードの状態を表すプレイド(Played)とは全く意味が異なる。
- コンピューターゲームにおいては、会話するだけのサブキャラクターや敵キャラクター等のNPC(操作不能キャラクター)がプレイヤーキャラクターとして操作可能になることを「プレイアブル化する」と表現する。オンラインアップデートによってリリース後に要素が追加されるゲームが普及したことで、ゲームユーザーには広く知られる言葉になった。
脚注
- ↑ Mファイル『ドミナリア』編・白青黒(2018年5月15日)
- ↑ グランプリ・北京2017 強豪プレイヤーたちによるサンプルシールドデッキ構築(2017年5月6日)
- ↑ 行弘賢のよくわかる!リミテッド講座 第8回:『戦乱のゼンディカー』ドラフト 答え合わせ編(2015年10月29日)
- ↑ 市川ユウキの「マジックeスポーツ参戦記」 第28回マジック世界選手権 後編(2022年11月10日)
- ↑ 『異界月』スタンダード総括(2016年9月2日)