神 (アモンケット・ブロック)
提供:MTG Wiki
神(God)は、アモンケット・ブロックで登場した伝説のクリーチャーのサイクル。
伝説のクリーチャー — 神(God)
二段攻撃、破壊不能
あなたが他のクリーチャーを少なくとも3体コントロールしていないかぎり、信義の神オケチラでは攻撃したりブロックしたりできない。
(3)(白):警戒を持つ白の1/1の戦士(Warrior)クリーチャー・トークンを1体生成する。
伝説のクリーチャー — 神(God)
-1/-1カウンターが置かれているクリーチャーが1体死亡するたび、カードを1枚引く。
(1)(黒)(赤):他のクリーチャー1体を対象とし、それの上に-1/-1カウンターを1個置く。
蠍の神が死亡したとき、次の終了ステップの開始時に、これをオーナーの手札に戻す。
目次 |
解説
いずれも神のクリーチャー・タイプを持つ伝説のクリーチャーで、アモンケットに単色の神5柱、破滅の刻に多色の神3柱が収録されている。多色の3柱はニコル・ボーラス/Nicol Bolasの持つ3色(青・黒・赤)のうちの2色の組み合わせとなっている。
アモンケットの神は破壊不能を含む2つのキーワード能力を持ち、特定の条件を満たしていない場合は攻撃もブロックもできない「顕現」を表したペナルティ能力、およびそのペナルティ能力の解消に有益な起動型能力を併せ持つ。
破滅の刻の神は破壊不能を持たないが、代わりに死亡した際は次の終了ステップに手札に戻る能力を持つ。戦闘に関するペナルティ能力は持たず、常に攻撃したりブロックしたりできるが、その分マナ・コストやマナレシオはアモンケットの神ほど優れてはいない。
- テーロス・ブロックの神は共通して信心を参照して顕現するため、クリーチャーとして扱うには少なくとも他のパーマネントが必須だったが、アモンケットの神の顕現方法はバラエティに富んでおり、他のパーマネントを必要としないものもある。総合的に、より顕現を見込みやすいデザインとなったと言える。
- ニクス/Nyxと呼ばれる星空の世界に住まうテーロス/Therosの神とは異なり、アモンケット/Amonkhetの神は一般大衆と同じ地面を歩くほどに人々の生活に馴染んでいる(新たな信仰/Renewed Faithも参照)。顕現の難度が低めなのは「人々と距離の近い神」というフレイバー性が反映されているからであろうか。
該当カード
アモンケット(単色)
- 信義の神オケチラ/Oketra the True
- 周到の神ケフネト/Kefnet the Mindful
- 栄光の神バントゥ/Bontu the Glorified
- 熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent
- 不屈の神ロナス/Rhonas the Indomitable
破滅の刻(2色)
ストーリー
王神/The God-Pharaohによって創造された5柱の偉大なる存在。定命の人々を守護するとともに、彼らを輝かしい「来世」へと育て導く、非常に名誉な使命を授けられている。人々に王神の教えを説き、試練を執り行い、カルトーシュを授け、そして栄光ある死を遂げさせている。来たるべき「刻/Hour」、すなわち王神の帰還を待ちわびながら。
しかし、これらはすべて王神ことニコル・ボーラス/Nicol Bolasによってもたらされた大いなる欺瞞である。彼らはアモンケット/Amonkhetに元々存在していた8柱の神々であり、次元/Planeの庇護者として都市や人々の繁栄を司る、極めて善良な存在だった。アモンケット・ブロックの物語からおよそ60年前、ボーラスがアモンケットを訪れた際に神々は侵略者と戦ったが、奮闘むなしく敗れ、その精神や記憶をことごとく書き換えられてしまった。8柱の内3柱はボーラスの手駒として死滅都市に封印され、残りの神々の記憶からも取り除かれた。こうして、神々は偽りの使命にただ従う、無自覚なボーラスの傀儡と化してしまった。
- 偶然かそれとも意図したものか、テーロス/Therosの「大神」5柱とアモンケットの5柱は、各色毎の性別がそれぞれ逆転したものとなっている。
- オケチラ/Oketra
- 結束の神。猫の頭部を持つ。詳細はオケチラ/Oketraを参照。
- ケフネト/Kefnet
- 知識の神。トキの頭部を持つ。詳細はケフネト/Kefnetを参照。
- バントゥ/Bontu
- 野望の神。クロコダイルの頭部を持つ。詳細はバントゥ/Bontuを参照。
- ハゾレト/Hazoret
- 激情の神。ジャッカルの頭部を持つ。詳細はハゾレト/Hazoretを参照。
- ロナス/Rhonas
- 活力の神。コブラの頭部を持つ。詳細はロナス/Rhonasを参照。
- スカラベの神/The Scarab God
- 死滅都市に封印されていた神。詳細はスカラベの神/The Scarab Godを参照。
- 蠍の神/The Scorpion God
- 死滅都市に封印されていた神。詳細は蠍の神/The Scorpion Godを参照。
- 蝗の神/The Locust God
- 死滅都市に封印されていた神。詳細は蝗の神/The Locust Godを参照。
開発秘話
アモンケットの神は、まずエジプト神話を元にしたセットには神々が必要という出発点から、既に存在していたテーロス・ブロックの神を参照し、メカニズム的な定義と今後のデベロップにおける柔軟性の確保も兼ねて、神々に共通すべき要素とそうでない要素の分類・取捨選択による改良が行われた。
強大さのフレイバーから、良好なサイズとマナレシオ、破壊不能はそのまま続投された。また、非顕現時に影響力を持たせるために常在型能力や起動型能力も必要であり、このセットでは起動型能力が選ばれた。背景設定の違いと、非クリーチャー時に対処しにくかったゲーム上の問題点から、クリーチャー・エンチャントではなく常にクリーチャーとなり、一方で「特定条件下でのみクリーチャーである」事も示すため、これに本質的に近い「戦闘への参加制限」が付け加えられた。顕現条件には別の何かを参照する信心形式のシステムも選択肢にあったが、デザイン空間上の問題から、個別に違う条件が設けられた[1][2]。
破滅の刻の3柱の神は、今後さらに神々を作る際の先入観を減らしデザインの幅を確保するために従来とは違った形でデザインされた。破壊不能を頻繁に出すと対抗手段も増やす必要に迫られ、結果的に破壊不能の有効性を落としてしまうため、死亡時に手札に戻るようにした。またこの3柱は崇拝も大望も無くただ破壊する存在であることから、攻撃やブロックへの制限は持たないこととなった。同様の理由により単体でゲームを掌握可能な強さを持つように調整され、その強さに釣り合うよう、また手札に戻ることが軽くなりすぎないよう、重めのコストが付けられた[3]。
脚注
- ↑ Amonkhet Down to Business, Part 1/『アモンケット』に入ろう その1(Making Magic 2017年4月3日 Mark Rosewater著)
- ↑ Development Questions with Amonkhet/『アモンケット』でのデベロップの疑問(Latest Developments 2017年4月14日 Sam Stoddard著)
- ↑ The Locust God/蝗の神(Card Preview 2017年6月20日 Ken Nagle著)