先駆のゴーレム/Precursor Golem
提供:MTG Wiki
アーティファクト クリーチャー — ゴーレム(Golem)
先駆のゴーレムが戦場に出たとき、無色の3/3のゴーレム(Golem)・アーティファクト・クリーチャー・トークンを2体生成する。
プレイヤー1人が単一のゴーレムのみを対象とするインスタント呪文1つかソーサリー呪文1つを唱えるたび、そのプレイヤーはその呪文が対象にできる他の各ゴーレム1体につき、その呪文を1回コピーする。各コピーは、それらのゴーレムのうち別々のものを対象とする。
3/3のゴーレムが合計3体出てくるカード。ゴーレム1体がインスタント・ソーサリーの対象に取られるとそれが全てのゴーレムに拡散するという、放射/Radiateに似た能力を内蔵している。
5マナで3/3が3体も並ぶのはまさに破格のコスト・パフォーマンス。回避能力などはないが、一度に打点が9点増えるのは直接的な脅威である。色を選ばず採用できる点も優秀。
そのぶんついてくるコピー能力は一長一短。たとえば巨大化/Giant Growthを唱えると6/6が3体登場しほぼ致死量のダメージを与えられるなど、上手に使えば驚異的な爆発力を秘めているが、逆に稲妻/Lightning Boltや帰化/Naturalize1発で全滅するという脆弱さも抱えている。本体を戦場から放してしまえばこの能力は失われるので、除去が怖い場合は戦闘や何らかのコストで本体を早めに壊してしまい、トークンだけを活用する手も考えられる。
ただし、コピーするのはあくまでもインスタント呪文やソーサリー呪文だけなので、ヴィリジアンの堕落者/Viridian Corrupterや転倒の磁石/Tumble Magnetなどの「能力による除去/拘束」に対しては通常通り1体だけの損失で済む。相手がそれらのような対処法しか持っていない場合、頭数が大きく増える利点だけが強調される形になるため、むしろそれらに対する耐性は高くなる。
状況は選ぶものの、うまくすれば簡単に大きなボード・アドバンテージを得られるクリーチャーであるため、リミテッドではもちろん、スタンダードの各種コントロールデッキにおいても地上の防衛戦力兼フィニッシャーとして活躍する。 同環境で流行する除去(ないしそれに順ずるもの)が、アーティファクト・クリーチャーに手出しできない喉首狙い/Go for the Throatだったり、転倒の磁石/Tumble Magnetや精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorの起動型能力(インスタント・ソーサリーではないため適用範囲外)だったりするのも追い風。
- コピー能力は先駆のゴーレムが戦場にあれば敵味方を問わず、他のゴーレム・パーマネントを対象とした時も誘発され、すべてにコピーされる。先駆のゴーレム本体やそれにより生まれたトークンだけではないので注意。
- 適正な対象のみにコピーする。例えば、ゴーレムが単独で攻撃して糾弾/Condemnを撃たれた場合はそのゴーレムだけが除去される。
- キャントリップ呪文がコピーされればその分だけドロー枚数も増える。同エキスパンションならよじれた映像/Twisted Imageが適任。青1マナでカードが3枚引ける効果に化けるので、Ancestral Recallに匹敵する効率でハンド・アドバンテージが得られる。リミテッド以外にもスタンダードの青赤緑コントロールで用いられた。
- いわゆるブリンク効果でCIP能力を複数回誘発させるコンボを行う場合、同ブロックの微光角の鹿/Glimmerpoint Stagや滞留者ヴェンセール/Venser, the Sojournerなどの能力でならトークンを増やせるが、一瞬の瞬き/Momentary Blinkなどの呪文ではトークンを増やすことはできない(トークンにも呪文がコピーされ、追放されて状況起因処理で消滅するため)。
- これが複数体並ぶとコピー能力が重複し、複数のコピーがほかのすべてのゴーレムに飛ぶ。ただし、元の対象になったゴーレムにはコピーがいかないので、その1体だけは1回しか効果を受けない点に注意。
- アーティファクトが一度に3枚並ぶので、金属術のサポートとしても有用。不退転の大天使/Indomitable Archangelから繋げれば弱点も補われ、まさに盤石。
- 複製の儀式/Rite of Replicationや倍増の季節/Doubling Seasonを組み合わせると、戦場がゴーレムで溢れ返る。
参考
- カード個別評価:ミラディンの傷跡 / ミラディン陣営 - レア