ランクルとトーブラン/Rankle and Torbran
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伝説のクリーチャー — フェアリー(Faerie) ドワーフ(Dwarf)
飛行、先制攻撃、速攻
これがプレイヤーやバトルのうち1つに戦闘ダメージを与えるたび、以下から望む数だけ選ぶ。
・各プレイヤーはそれぞれ宝物(Treasure)トークン1つを生成する。
・各プレイヤーはそれぞれクリーチャー1体を生け贄に捧げる。
・このターンに発生源1つがプレイヤーやバトルのうち1つにダメージを与えるなら、代わりにそれはその点数に2を足した点数のダメージを与える。
黒赤の伝説のクリーチャーコンビは、エルドレイン/Eldraineよりランクル/Rankle(黒)とトーブラン/Torbran(赤)。任意の数のモードを選べるサボタージュ能力(バトルへの戦闘ダメージでも誘発する)を持つ。
基本骨格は悪ふざけの名人、ランクル/Rankle, Master of Pranksの要素が強く出ており、同様に飛行と速攻を生かして攻撃を通して適宜状況に応じたモードを選んでいく運用となる。1マナ重くなり色拘束が強くなった分戦闘力が向上しているが、モードを利用して場をコントロールしていくカードなのでマイナスのほうが大きい。肝心のモードは、布告のモードは現役であるためボード・コントロール性能は健在だが、手札破壊とドローがなくなったためハンド・アドバンテージに介入して妨害を仕掛けていくのは難しくなった。一方宝物の生成と朱地洞の族長、トーブラン/Torbran, Thane of Red Fellの常在型能力に近い能力が加わり、展開力や爆発力が高くなっているため、この点を生かしていくことになる。
先制攻撃と組み合わせることで、その戦闘から他の攻撃クリーチャーが与えるダメージを増やし、そのターン中に発生する火力も底上げされる。但し、クリーチャーへのダメージは増加しないので、クリーチャー同士の戦闘には役立たない点は問題。逆に言えばリスクを小さく打点だけを増やすことも可能ではある。一方で対戦相手の発生源から受けるダメージも増加するため、赤相手の場合は火力呪文に注意。また、他の攻撃クリーチャーが先制攻撃を持っている場合、それがダメージを与える際にはまだ能力が誘発していないので、少し与えるダメージで損をすることも忘れずに。またダメージ増加効果は主力となる生け贄効果とアンチシナジーになっている点にも注意が必要。
挙動の性質上、不利を逆転できるようなカードではないため、アグロ的な生け贄シナジーデッキのフィニッシャーカードであるといえる。
変わったコンボとして忍術との組み合わせがあり、先制攻撃でダメージを与えた後に手札に戻すことで自身と出てきたクリーチャー両方でダメージを与えられる。ここまでならば先制攻撃持ち全般に言えるが、このカードはさらに1番目のモードで忍術コストのマナを確保しつつ、3番目のモードでダメージを増やせる。例えば月回路のハッカー/Moon-Circuit Hackerなら計7点ダメージを入れつつ1ドローできる。
また、吠え群れの報復者/Howlpack Avengerとのコンボも強力で、3番目でダメージを増やして報復者の対象をバトルに繰り返すことで無限ダメージとなり、最終的に対戦相手に飛んで勝利となる。
リミテッドでは生け贄シナジーをアーキタイプとする黒赤に沿ったカード。ボムレアというには不適だが、アーキタイプとのシナジーは強く、特に多元宇宙の伝説枠も含め数枚存在するトークン生成カードと組み合わせられれば強力に場を支配できる。生け贄シナジーを獲得できなかった場合の単体性能は、リミテッドのレアとしては及第点の範囲程度だろうか。
関連カード
- ランクル
- 悪ふざけの名人、ランクル/Rankle, Master of Pranks
- ランクルとトーブラン/Rankle and Torbran
- 冷酷なペテン師、ランクル/Rankle, Pitiless Trickster(Arena限定カード)
- トーブラン
- 朱地洞の族長、トーブラン/Torbran, Thane of Red Fell
- ランクルとトーブラン/Rankle and Torbran
サイクル
機械兵団の進軍の2人のキャラクターがコンビになった伝説のクリーチャーのサイクル。レアに2色の組み合わせの10枚が、神話レアに楔の3色の組み合わせの5枚が存在する。
これらのストーリー上での扱いは公式記事の『機械兵団の進軍』の伝説のチームたちを参照。
- レア
- エラントとジアーダ/Errant and Giada(白青)
- ドラーナとリンヴァーラ/Drana and Linvala(白黒)
- 碑出告と開璃/Hidetsugu and Kairi(青黒)
- バラルとカーリ・ゼヴ/Baral and Kari Zev(青赤)
- ランクルとトーブラン/Rankle and Torbran(黒赤)
- ヤーグルとムルタニ/Yargle and Multani(黒緑)
- コグラとイダーロ/Kogla and Yidaro(赤緑)
- デジェルとハゾレト/Djeru and Hazoret(赤白)
- ガルタとマーブレン/Ghalta and Mavren(緑白)
- インガとエシカ/Inga and Esika(緑青)
- 神話レア
- クロクサとクノロス/Kroxa and Kunoros(赤白黒)
- 腹音鳴らしとフブルスプ/Borborygmos and Fblthp(緑青赤)
- サリアとギトラグの怪物/Thalia and The Gitrog Monster(白黒緑)
- ズルゴとオジュタイ/Zurgo and Ojutai(青赤白)
- ジモーンとダイナ/Zimone and Dina(黒緑青)
ジャンプスタート・ブースター用カードにも緑単色のスーラクと殺し爪/Surrak and Goreclawが存在する。
ストーリー
トーブラン/Torbranとランクル/Rankleの永遠の友情と絆は、トーブランがランクルを改宗獣/Converter Beastから救った時に始まった。それはトーブランがある計画と彼の任務を打ち明けると、より一層深まった。そしてランクルは、果敢にもファイレクシア人を全滅させるための計画に必要なトーブランの魔法の願いの指輪を奪ったのだ。
悲惨なことに、この悲運な友情はランクルが気高く自らを犠牲にすることで終わりを告げた。願いの指輪に残された最後の願いを使って、ファイレクシア人を巨大な裂け目の中へとおびき寄せ、永遠の眠りにつかせたのだ。トーブランは、死んでしまった友人を一生悼むことだろう。
- 実際のストーリーはこれと異なり、トーブランとランクルは友情など結んでおらず、ランクルはアヤーラ/Ayaraと結婚するためにトーブランの指輪を盗み、結果としてファイレクシア人の撃退に成功している。おとぎ話の次元/Planeたるエルドレインにふさわしい脚色だろう[1]。
- その後、エルドレインの森でランクルの生存も確定した(→ランクルのいたずら/Rankle's Prank)[2][3]。
参考
- ↑ March of the Machine | Eldraine: The Adventures of Rankle, Master of Love/サイドストーリー・エルドレイン編 愛の達人、ランクルの冒険(Daily MTG 2023年3月22日)
- ↑ MTG公式Discord(Roy Grahamによる質疑応答)
- ↑ 有志における上記内容のメモ(Reddit - r/mtgvorthos 2023年8月29日)