不滅の太陽/The Immortal Sun (ストーリー)
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不滅の太陽/The Immortal Sunは、イクサラン/Ixalanに存在するアーティファクト。イクサラン・ブロックのストーリーのキーアイテムである。
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概要
イクサラン/Ixalan大陸の黄金都市オラーズカ/Orazcaの内に眠る、神話的な力を秘めたアーティファクト(イラスト)。
数百年の長きにわたり、その都市と秘宝は伝説に覆われたおぼろげな記憶に過ぎなかったが、今やそれは実在のものと目されるようになった。各勢力はそれぞれの思惑から、その大いなる力を手に入れようとしている。
- 太陽帝国/The Sun Empireにとって不滅の太陽は国家の象徴であり、それを取り戻すことは繁栄の再来を意味する。現皇帝のアパゼク・イントリ三世/Apatzec Intli IIIは不確かな伝説を追い求めるべきではないと考えていたが、ファートリ/Huatliが黄金色の都市を幻視したため、彼女一人であればオラーズカ探索に割く価値はあると判断した。
- 川守り/The River Heraldsのマーフォークにとって、不滅の太陽は強大すぎる力を持つがゆえに恐怖と破滅をもたらす危険な存在である。彼らは侵入者をオラーズカから遠ざけ、その力を誰にも――川守り自身にも――使わせないことを使命としている。しかしクメーナ/Kumena率いる一部のマーフォークは、自分たちがその力を正しく使うべきだと考えている。
- 薄暮の軍団/The Legion of Duskの吸血鬼/Vampireは、不滅の太陽があれば真の不死、すなわち吸血に頼らない永遠の命が得られると信じている。また不滅の太陽は薄暮の軍団の前身となる国家にて、彼らが崇めるエレンダ/Elendaが守護していたものであり、それを取り戻すことは彼女の使命を果たすことでもある。
- 鉄面連合/The Brazen Coalitionと不滅の太陽との間には何ら歴史的因縁はないが、無限の富を約束するとも言われる不滅の太陽は、海賊たちが求める財宝の中でも最たるものである。
その正体は、遠い昔にアゾール/Azorが自らのプレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Sparkを犠牲に作り上げたアーティファクトである。不滅の太陽にまつわる物語に登場する「翼ある獣/The winged beast」「最後の守護者/The Last Guardian」とは、アゾールのことに他ならない。イクサラン人の大半が気づいていない、プレインズウォーカーの次元渡りを封じる機能こそが不滅の太陽の本来の制作目的である。
巨大な円盤型であり、プレインズウォークを制限する機能は常時機能している。さらに太陽の上に直接乗ることで、起動者に拡大された知覚、途方もない魔力、そして力への陶酔と全能感を与える。不滅の太陽を「オフ」にするには力を振るう欲望に抗って特定の呪文を唱えなければならない。
歴史
アゾールは多元宇宙/Multiverseの秩序を乱すニコル・ボーラス/Nicol Bolasを倒すため、ウギン/Uginと共謀してこのアーティファクトを作った。すなわちボーラスをイクサラン次元に誘導し、プレインズウォークを禁じて2対1の決戦を挑む。ボーラスを倒した後に彼の「灯」をアゾールに移して力を取り戻す、という計画であった。しかしながらその計画がボーラスに露見し、ウギンはタルキール/Tarkirでボーラスの奇襲を受けて倒されてしまう。
ウギンが約束の時になっても現れないことから、アゾールは計画の破綻を悟ったが、彼は既にプレインズウォーカーの力を失っており、イクサラン次元に囚われるままになってしまった。不滅の太陽が次元の秩序の一環になることを願い、アゾールは人間の山岳国家トレゾン/Torrezon――後に薄暮の軍団となり、トレゾンは大陸全土の名となる――に譲渡した。
何世代にもわたり、不滅の太陽は山頂の修道院にて神聖な管理人に保護され、宗教的な敬意を集めると同時に、トレゾンの君主に不相応な国際的影響力をもたらすことになった。やがてその強すぎる力が嫉妬を招き、敵対する王、ペドロン/Pedronの軍勢が修道院を襲撃する事態となった。ペドロン軍は管理人のエレンダたちを圧倒し、不滅の太陽を手に入れたが、彼らが聖域の守りを離れた際に「翼ある獣」がそれを奪い、西方のイクサラン大陸に渡った。
太陽帝国の皇帝アパゼク・イントリ/Apatzec Intliは、運命的な出会いの中で不滅の太陽を授かった。彼は川守りの領土を征服して密林を薙ぎ払うと誓い、何の分別も自制もなくその力を振るった。彼の通った道には破壊と滅亡だけが残り、不滅の太陽は「最後の守護者」によって川守りに託された。不滅の太陽はオラーズカの内に隠され、その場所は川守り自身を含む誰に対しても秘密となった。
イクサラン・ブロック
イクサラン次元に流れ着いたジェイス・ベレレン/Jace Belerenをこの次元に捕縛した力の源。プレインズウォーカー/Planeswalkerのヴラスカ/Vraskaはニコル・ボーラス/Nicol Bolasとの取引により、ゴルガリ団/The Golgari Swarmのギルドマスターとなるためにオラーズカの秘宝を探し求めている。また、プレインズウォーカーのアングラス/Angrathは、イクサランからプレインズウォークできない原因が不滅の太陽にあると考え、この次元から脱出して愛する家族と再会するため、オラーズカを目指している。
イクサランの相克の物語では、不滅の太陽は最初に到達したクメーナ/Kumenaに力を与えたが、まもなくヴォーナ/Vonaに奪取され、激しい争いとなる。最終的にはジェイスの助力もあり全ての敵を退けたヴラスカ/Vraskaが太陽を手にし、複雑な呪文を唱えて他次元で待つ依頼主に送った。
灯争大戦・War of the Spark: Ravnica
次元橋/Planar Bridgeによりラヴニカ/Ravnicaに転送され、ひそかに新プラーフ/New Prahvに配置される。これはプレインズウォーカーを封じ込め、古呪/The Elderspellによるプレインズウォーカーの灯の刈り取りを確実にするためのボーラスの策の一環であった。ドビン・バーン/Dovin Baanが守る不滅の太陽を停止させるため、チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar、サヒーリ・ライ/Saheeli Rai、ラヴィニア/Laviniaが新プラーフ攻略戦に挑む。
登場
登場カード
フレイバー・テキストに登場
- イクサラン
- 駆り立てる僧侶/Inspiring Cleric、軍団の征服者/Legion Conquistador、不死の古き者/Deathless Ancient、絶滅の星/Star of Extinction
- イクサランの相克
- 軍団の征服者/Legion Conquistador、鮮血の賛美者/Sanguine Glorifier、急流の魂/Soul of the Rapids、誓いの守護者/Sworn Guardian、薄暮軍団の盲信者/Dusk Legion Zealot、貪欲なチュパカブラ/Ravenous Chupacabra、血染めの太陽/Blood Sun、勇敢な海賊/Daring Buccaneer、屈強な古参兵/Hardy Veteran
イラストに登場
登場作品・登場記事
- IXALAN/イクサラン(公式サイト)
- Planeswalker's Guide to Ixalan, Part 1/プレインズウォーカーのための「イクサラン」案内 その1(Feature 2017年11月1日 R&D Narrative Team著)
- Planeswalker's Guide to Ixalan, Part 2/プレインズウォーカーのための「イクサラン」案内 その2(Feature 2017年11月8日 R&D Narrative Team著)
- The Flood/溢れ出る記憶(Magic Story 2018年1月10日 R&D Narrative Team著)