むら気な猛導獣/Wayward Guide-Beast

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Wayward Guide-Beast / むら気な猛導獣 (赤)
クリーチャー — ビースト(Beast)

トランプル、速攻
むら気な猛導獣がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、あなたがコントロールしている土地1つをオーナーの手札に戻す。

2/2

1マナにして2/2、速攻トランプルと驚異的なコスト・パフォーマンスを誇るが、プレイヤー戦闘ダメージを与えると土地を一つ手札戻さなければいけない。

基本的には何も工夫せず毎ターン攻撃していると土地が伸びなくなってしまうという非常に大きなデメリットとなるペナルティ能力だが、土地を戻すことで上陸能力を確実に誘発させるメリット能力にも転化できる。スタンダード環境アグロデッキならば土地は3、4枚あれば十分なので、序盤はブロッカーとして立てておき、中盤以降から攻撃に参加させる利用法が考えられる。1マナ速攻かつ打点もあることから、コスト軽減に寄与できるエンバレスの宝剣/Embercleaveなどは相性がよい。

必要なマナと攻撃回数

手札に土地がなくまだ土地をプレイしていないターンに攻撃する場合、マナを使った土地を手札に戻してから再び置くことができるので、クウィリーオン・レインジャー/Quirion Rangerのように1枚の土地から合計2マナ捻出させるカードとして使用できる。ただしそれとは違いマナを出してから土地を再プレイするためにフェイズをまたぐ必要があるので、コントロールしている土地以上のマナを一度に使用することはできない。2マナの呪文を唱えたいなら土地を2枚戦場に用意して戦闘前メイン・フェイズ以前に唱えた後にこのカードで攻撃するかどうかの判断をすることになるだろう。

火炎破/Fireblastのコストに充てたり1ターン目に攻撃を行ったり複数のこのカードで攻撃した後などの場合に、土地をコントロールしてない状況で能力を解決するならばこの能力は実行されないのでメリットでもデメリットでもなくなる。山/Mountainが2枚並んだ状態でこの能力の誘発に対し火炎破を唱えたり、1ターン目に攻撃したあと2ターン目に攻撃してから山を置く、といったようにプレイングを工夫して戦闘後メイン・フェイズに土地をプレイすることで多くの場合土地1枚を盤面に残してターンを終えることが可能。

以上から、このカードを使う場合基本的にダメージを与える前に土地からマナを使うことと、一度にちょうど使い切る量のマナが必要なら戦闘前メイン・フェイズに土地を置く、小分けにマナを使うなら戦闘後メイン・フェイズに土地を置くことを心がけるのがよいだろう。

土地が1、2枚程度でも十分デッキが機能するレガシー環境のバーンデッキでは、必要なマナを考えて何ターン目から攻撃をすべきかの判断が必要になる。

手札を使い切ったらライフを削りきれるかの他に、手札を使い切るために何マナ必要なのかを考慮するとよい。単純化するために3ターン目までの合計マナを例に出すと、このカードを唱えない場合には毎ターン土地をプレイすると合計6マナ使用可能である。1ターン目からこのカードで攻撃した場合には合計4マナ、2ターン目からこのカードで攻撃するなら合計5マナ、3ターン目から攻撃するなら合計6マナが3ターン目までに使用できる。

例1

初期手札が、むら気な猛導獣1枚、山/Mountain2枚、稲妻/Lightning Bolt(1マナ3点火力)3枚、火炎破/Fireblast1枚ならば、手札を使い切るのに必要なマナは4マナであり、

1ターン目 猛導獣で攻撃(2点)
2ターン目 猛導獣で攻撃、稲妻で3点(2+3=5点)
3ターン目 猛導獣で攻撃、稲妻2枚と火炎破/Fireblast(2+3+3+4=12点)

3ターンで合計19点のダメージを与えることが可能であり、対戦相手フェッチランドなどでライフ支払っていれば3ターン目、そうでなくても4ターンでライフを削りきれる。 このようにマナの要求量が少ない場合は1ターン目に攻撃する価値は十分あるだろう。

逆にこのカードの他にマナを多く要求するカードを速やかに使用したい場合、唱えられるターンが大きく遅れるので攻撃回数×2点分のダメージと他の呪文によって得られるリターンのどちらが望ましいかを考える必要があるだろう。他にも1マナのクロックがある場合、このカードを先に置くか後に置くかは考えたほうがよい。

例2-1

初期手札が、むら気な猛導獣1枚、山/Mountain2枚、稲妻/Lightning Bolt3枚、僧院の速槍/Monastery Swiftspear1枚ならば手札を使い切るのに必要なマナは5マナであり、僧院の速槍/Monastery Swiftspearを最初に唱えると

1ターン目 僧院の速槍/Monastery Swiftspearで攻撃(1点)
2ターン目 むら気な猛導獣と稲妻を唱え、猛導獣と僧院の速槍で攻撃(3+2+2=7点)
3ターン目 稲妻を2枚唱え、猛導獣と僧院の速槍で攻撃(6+2+3=11点)

3ターンで合計19点のダメージを与えることができる。

例2-2

上記例と同じ手札でむら気な猛導獣を先に唱えてしまうと、

1ターン目 猛導獣で攻撃(2点)
2ターン目 猛導獣で攻撃し、僧院の速槍を唱える(2点)
3ターン目 稲妻を2枚唱え、猛導獣と僧院の速槍で攻撃(11点)

同じターン数でも手札を使い切れずに15点しかダメージを与えられない。(4ターン目には同点となるが、ドロー・ステップで火力や速攻クリーチャーを引く可能性を考えるとやはりマナに余裕がある前者のほうが大きくライフを削れると考えるのが自然だろう。)

このような場合では1ターン目に攻撃する価値があるかは考慮の余地が十分ある。いずれにせよ使用するマナと対戦相手に与えるダメージを考慮したプレイングを常に要求されるクリーチャーである。

参考

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