接死
提供:MTG Wiki
細 |
(最新の総合ルールに対応した記述に変更。) |
||
2行: | 2行: | ||
|名前=接死 | |名前=接死 | ||
|英名=Deathtouch | |英名=Deathtouch | ||
− | |種別=[[ | + | |種別=[[常在型能力]] |
|登場セット=多数 | |登場セット=多数 | ||
|リーガル=legal | |リーガル=legal | ||
− | |CR= | + | |CR=702.2 |
}} | }} | ||
− | '''接死'''/''Deathtouch''は、[[未来予知]]で制定された[[キーワード能力]]。これは[[ | + | '''接死'''/''Deathtouch''は、[[未来予知]]で制定された[[キーワード能力]]。これは[[常在型能力]]である。 |
{{#card:Moonglove Winnower}} | {{#card:Moonglove Winnower}} | ||
==定義== | ==定義== | ||
− | + | 接死を持つ[[クリーチャー]]からの[[戦闘ダメージ]]を割り振る場合、[[プレイヤー]]はその[[ダメージ]]を、それを[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]しているクリーチャーまたはそれにブロックされているクリーチャーすべてに望むように割り振ってもよい。 | |
+ | |||
+ | 最後に[[状況起因処理]]をチェックした以降に接死を持つ[[発生源]]からのダメージを与えられたクリーチャーは、状況起因処理によって[[破壊]]される。 | ||
==解説== | ==解説== | ||
− | いわゆる「[[バジリスク能力]] | + | いわゆる「[[バジリスク能力]]」をキーワード化したもの。他のバジリスク能力との最大の違いは、能力の[[誘発]]や[[起動]]ではなく状況起因処理によって破壊されることである。 |
− | + | [[基本セット2010]]での[[戦闘ダメージ]]のルール変更により、可能な限り[[致死ダメージ]]を[[割り振る|割り振ら]]なければいけなくなったが、それでは複数のクリーチャーにダメージを分割できないため、接死を持つクリーチャーからの戦闘ダメージは、例外的に変更前の割り振りルールが適用されるようになっている。 | |
===ルール=== | ===ルール=== | ||
− | * | + | *接死の2つ目の[[効果]]は、戦闘ダメージに限らず、あらゆるダメージに適用される。 |
− | **[[ | + | *ダメージがすべて[[軽減]]されてしまった場合、ダメージを与えたことにならないので、状況起因処理によって破壊されない。 |
− | * | + | *接死を持つクリーチャーが複数のクリーチャーに[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]されている、またはブロックしている場合も、[[ブロック・クリーチャー指定ステップ]]で[[ダメージ割り振り順]]は決める。 |
− | * | + | **戦闘ダメージ割り振り時に接死を失っていた場合、そのクリーチャーは1つ目の効果で戦闘ダメージを自由に割り振ることはできず、通常のルールに基づいて割り振りを行う。 |
+ | *接死を持つ発生源からのダメージを与えられたクリーチャーが致死ダメージを受けている場合、状況起因処理では1回の破壊として処理される。つまり、1回の再生で両方の条件による破壊を防げる。 | ||
+ | *破壊は状況起因処理として行われるため、ダメージを与えられてから破壊されるまでの間に[[対応して]]何かすることはできない。再生や[[生け贄に捧げる|生け贄]]などはダメージが与えられる前に行う必要がある。 | ||
+ | *接死を持つ発生源がどこにあるかを問わない。[[戦場]]にない接死を持つカードがダメージを与える場合にも破壊される(例:[[無私の浄霊者/Selfless Exorcist]]によって追放された接死持ち[[カード]]が与えるダメージ)。 | ||
+ | *ダメージの発生源が、ダメージを与える時点で[[領域]]を変更している場合、それが接死を持つかは[[最後の情報]]を参照する。 | ||
+ | *1つの[[オブジェクト]]に複数の接死があっても[[効果]]は変わらない。 | ||
+ | |||
+ | ==旧ルール== | ||
+ | 現在の接死は基本セット2010発売に伴う総合ルールの更新によって改定されたものである。未来予知で制定された当初は「この[[パーマネント]]がいずれかのクリーチャーにダメージを与えるたび、そのクリーチャーを破壊する。」という誘発型能力であり、未来予知より前に登場した[[残酷な詐欺師/Cruel Deceiver]]と[[猛毒の牙/Venomous Fangs]]は、一時期、接死を用いたテキストに変更されていた(これらは2009年7月11日のオラクル更新で元に戻された)。 | ||
+ | |||
+ | 現在のルールとは主に以下の点で異なる。 | ||
+ | *接死持ちから受けたダメージにより致死ダメージに達した場合、現在のルールでは1回の破壊だが、旧ルールではまず致死ダメージによる状況起因処理で破壊され、接死の誘発型能力でもう一度破壊される。つまり、「[[再生]]の盾」を2回張る必要がある。 | ||
+ | *複数の接死を持つ場合、現在のルールでは1つの場合と効果は変わらないが、旧ルールでは接死の数だけ破壊効果が誘発する。つまり、「再生の盾」を複数回張る必要がある。 | ||
+ | *接死を持つパーマネントがダメージを与える前に戦場を離れた場合、現在のルールでは最後の情報を参照するので、接死持ちからダメージを受けたクリーチャーは破壊されるが、旧ルールでは戦場にいないので誘発型能力は誘発せず、破壊されない。 | ||
+ | |||
+ | [[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|WotC]]は現在のルールに変更された理由として、旧ルールは致死ダメージと接死で2回再生する必要があるなど、不必要に直感的ではない問題を持っていたことを挙げている(→[http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/feature/42a Magic 2010 Rules Changes]参照)。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
30行: | 47行: | ||
*[[ルーリング#キーワード能力|ルーリング]] | *[[ルーリング#キーワード能力|ルーリング]] | ||
− | {{#cr: | + | {{#cr:702.2}} |
[[Category:キーワード能力|せつし]] | [[Category:キーワード能力|せつし]] | ||
__NOTOC__ | __NOTOC__ |
2009年7月23日 (木) 02:17時点における版
接死/Deathtouch | |
---|---|
種別 | 常在型能力 |
登場セット | 多数 |
CR | CR:702.2 |
接死/Deathtouchは、未来予知で制定されたキーワード能力。これは常在型能力である。
クリーチャー — エルフ(Elf) ならず者(Rogue)
接死(これが何らかのダメージをクリーチャーに与えたら、それだけで破壊する。)
2/3定義
接死を持つクリーチャーからの戦闘ダメージを割り振る場合、プレイヤーはそのダメージを、それをブロックしているクリーチャーまたはそれにブロックされているクリーチャーすべてに望むように割り振ってもよい。
最後に状況起因処理をチェックした以降に接死を持つ発生源からのダメージを与えられたクリーチャーは、状況起因処理によって破壊される。
解説
いわゆる「バジリスク能力」をキーワード化したもの。他のバジリスク能力との最大の違いは、能力の誘発や起動ではなく状況起因処理によって破壊されることである。
基本セット2010での戦闘ダメージのルール変更により、可能な限り致死ダメージを割り振らなければいけなくなったが、それでは複数のクリーチャーにダメージを分割できないため、接死を持つクリーチャーからの戦闘ダメージは、例外的に変更前の割り振りルールが適用されるようになっている。
ルール
- 接死の2つ目の効果は、戦闘ダメージに限らず、あらゆるダメージに適用される。
- ダメージがすべて軽減されてしまった場合、ダメージを与えたことにならないので、状況起因処理によって破壊されない。
- 接死を持つクリーチャーが複数のクリーチャーにブロックされている、またはブロックしている場合も、ブロック・クリーチャー指定ステップでダメージ割り振り順は決める。
- 戦闘ダメージ割り振り時に接死を失っていた場合、そのクリーチャーは1つ目の効果で戦闘ダメージを自由に割り振ることはできず、通常のルールに基づいて割り振りを行う。
- 接死を持つ発生源からのダメージを与えられたクリーチャーが致死ダメージを受けている場合、状況起因処理では1回の破壊として処理される。つまり、1回の再生で両方の条件による破壊を防げる。
- 破壊は状況起因処理として行われるため、ダメージを与えられてから破壊されるまでの間に対応して何かすることはできない。再生や生け贄などはダメージが与えられる前に行う必要がある。
- 接死を持つ発生源がどこにあるかを問わない。戦場にない接死を持つカードがダメージを与える場合にも破壊される(例:無私の浄霊者/Selfless Exorcistによって追放された接死持ちカードが与えるダメージ)。
- ダメージの発生源が、ダメージを与える時点で領域を変更している場合、それが接死を持つかは最後の情報を参照する。
- 1つのオブジェクトに複数の接死があっても効果は変わらない。
旧ルール
現在の接死は基本セット2010発売に伴う総合ルールの更新によって改定されたものである。未来予知で制定された当初は「このパーマネントがいずれかのクリーチャーにダメージを与えるたび、そのクリーチャーを破壊する。」という誘発型能力であり、未来予知より前に登場した残酷な詐欺師/Cruel Deceiverと猛毒の牙/Venomous Fangsは、一時期、接死を用いたテキストに変更されていた(これらは2009年7月11日のオラクル更新で元に戻された)。
現在のルールとは主に以下の点で異なる。
- 接死持ちから受けたダメージにより致死ダメージに達した場合、現在のルールでは1回の破壊だが、旧ルールではまず致死ダメージによる状況起因処理で破壊され、接死の誘発型能力でもう一度破壊される。つまり、「再生の盾」を2回張る必要がある。
- 複数の接死を持つ場合、現在のルールでは1つの場合と効果は変わらないが、旧ルールでは接死の数だけ破壊効果が誘発する。つまり、「再生の盾」を複数回張る必要がある。
- 接死を持つパーマネントがダメージを与える前に戦場を離れた場合、現在のルールでは最後の情報を参照するので、接死持ちからダメージを受けたクリーチャーは破壊されるが、旧ルールでは戦場にいないので誘発型能力は誘発せず、破壊されない。
WotCは現在のルールに変更された理由として、旧ルールは致死ダメージと接死で2回再生する必要があるなど、不必要に直感的ではない問題を持っていたことを挙げている(→Magic 2010 Rules Changes参照)。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.2 接死/Deathtouch
- 702.2a 接死は常在型能力である。
- 702.2b 最後に状況起因処理をチェックした以降に接死を持つ発生源からのダメージを受けた、タフネスが0よりも大きいクリーチャーは、状況起因処理によって破壊される。rule 704 参照。
- 702.2c 0点でない戦闘ダメージが接死を持つ発生源によってクリーチャーに割り振られた場合、戦闘ダメージの割り振りが適正かどうかを判断する上で、それはそのクリーチャーのタフネスによらず致死ダメージ として扱われる。rule 510.1c-d 参照。
- 702.2d 接死のルールは接死 ダメージを与えるオブジェクトがどの領域にあっても機能する。
- 702.2e 効果によってダメージを与える前にそのオブジェクトが領域を移動した場合、そのオブジェクトが接死を持つかどうかを決定するために最後の情報が用いられる。
- 702.2f 1つのオブジェクトに複数の接死があっても効果は変わらない。
- 702.2 接死/Deathtouch
- 702 キーワード能力