卓絶/Transcendence
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− | + | しかし、1つだけ逆転しない落とし穴がある。通常時はライフ回復によって敗北から遠ざかる事ができるが、このエンチャントが出ている時にライフを得ても、効果が反転するようなことはなく通常通りライフが増え、もろに敗北に近づいてしまう。ライフが増加する[[誘発型能力]]を[[もみ消し/Stifle]]するか、[[硫黄の渦/Sulfuric Vortex]]などで回復そのものを禁止してしまわない限り、何をしてもライフが減らなくなるので、自分で[[割る]]手段を確保してから出すほうがよいだろう。20点に近づいたところで割れば3倍近くまで、割る代わりに[[バウンス]]するか、[[墓地]][[回収]]などで使い回せばそれ以上にライフを水増しできる。 | |
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− | *[[寄付/Donate]] | + | *[[寄付/Donate]]で送りつけるという手もある。対戦相手が[[ループ・ジャンクション]]などで大量ライフを得ていたらそれだけで勝利できる。ただ、[[色拘束]]が強いのが難点。 |
− | * | + | **[[統率者戦]]のような[[開始時のライフの総量|初期ライフ]]が20点よりも多いルールではさらに強力。 |
− | *[[偽りの治療/False Cure]] | + | *[[硫黄の渦/Sulfuric Vortex]]対策として、[[ウェイク]]に採用されたこともある。この二つが[[戦場]]にあると、卓絶側はライフでは死なないというメリットだけが残る([[友情コンボ]])。勿論両方自分で使っても良い。 |
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− | *これと、[[白金の天使/Platinum Angel]]を[[コントロール]]している状態でライフが20点以上になると[[無限ループ]] | + | ==ルール== |
− | *[[語られざる印/Unspeakable Symbol]] | + | *どんな方法であっても、ライフが以前の値と比べて減少したのならば「[[失う|失った]]」ことになることに注意。これには、ダメージによりライフが減った場合、自分より少ないライフの[[対戦相手]]とライフを[[交換]]した場合、ライフが現在より少ない値に変更された場合などを含む。 |
− | *#[[語られざる印/Unspeakable Symbol]] | + | |
− | *#6点の[[ライフ]]を得る能力が誘発する。 | + | *[[偽りの治療/False Cure]]を撃たれて、その[[ターン]]のうちに1点でもライフが増減すれば即死となる。例えば1点のダメージが、2点回復→4点失う→8点回復→……と交互に増幅してゆき、必ず20点以上に達してしまう。 |
− | *#ライフを得る能力をスタックに乗せたまま、もう一度[[語られざる印/Unspeakable Symbol]]の能力を起動して3点[[ライフ]]を支払う。 | + | **ただしこれがあなたのターン中なら[[無限ループ]]が発生する。あなたのライフが20点を超えたとき、偽りの治療と「ゲームに敗北する」能力が誘発するが、あなたのターン中なので「ゲームに敗北する」能力が先にスタックに積まれる。よってまずライフを失うことになるが、それによって再びあなたはライフを得る。このときにライフが20点を超えても、もう「敗北する」能力は誘発しない。なぜなら「敗北する」能力は[[状況誘発]]能力だからである。したがってあなたのライフは延々と増減を繰り返すことになる。 |
− | *#6点の[[ライフ]]を得る能力が誘発する。 | + | **偽りの治療ではなく[[血糊の雨/Rain of Gore]]の場合、どちらのターンであっても無限ループとなる。ライフ回復が血糊の雨によりライフを失うことに置換され、ライフを失ったので卓絶のライフを得る能力が誘発、を繰り返し、卓絶のおかげでいくらライフを失っても負けないので、あなたのライフは延々と失われ続けることになる。 |
− | *#2回目に起動した能力、誘発した能力を解決する。6点の[[ライフ]]を得て、[[+1/+1カウンター]]が1つ乗る。 | + | |
− | *#以後繰り返し。 | + | *これと、[[白金の天使/Platinum Angel]]を[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]している状態でライフが20点以上になると[[無限ループ]]が発生する。「ゲームに敗北する」能力が誘発するが、それを解決しても白金の天使の能力によって敗北しない。その後また「ゲームに敗北する」能力が誘発して…の繰り返しになる。 |
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+ | *[[語られざる印/Unspeakable Symbol]]などのライフのみを[[支払う]][[起動型能力]]を持つ[[パーマネント]]と[[インスタント・タイミング]]で卓絶を割れる手段があれば面白いことができる。 | ||
+ | *#[[語られざる印/Unspeakable Symbol]]の能力を起動して3点の[[ライフ]]を支払う。 | ||
+ | *#6点の[[ライフ]]を得る能力が誘発する。 | ||
+ | *#ライフを得る能力をスタックに乗せたまま、もう一度[[語られざる印/Unspeakable Symbol]]の能力を起動して3点[[ライフ]]を支払う。 | ||
+ | *#6点の[[ライフ]]を得る能力が誘発する。 | ||
+ | *#2回目に起動した能力、誘発した能力を解決する。6点の[[ライフ]]を得て、[[+1/+1カウンター]]が1つ乗る。 | ||
+ | *#以後繰り返し。 | ||
+ | **このように、2回起動して1回分だけ消化を繰り返すと実質タダで能力を起動できるようになる。起動型能力を利用して対戦相手を倒せるなら問題ないが、[[クリーチャー]]で殴るなど、[[スタック]]上の能力をすべて解決する必要がある場合には解決する前に卓絶を割らないと膨大なライフを得て負けてしまうので注意。それを利用して膨大な数の能力をスタックに乗せて卓絶を割ってしまえば簡単に[[無限ライフ]]になる。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/rb1 Unbreaking Transcendence]([[WotC]]社、文:[[Randy Buehler]]) | *[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/rb1 Unbreaking Transcendence]([[WotC]]社、文:[[Randy Buehler]]) | ||
*[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/as55 Transcendence]([[WotC]]社、文:[[Adrian Sullivan]]) | *[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/as55 Transcendence]([[WotC]]社、文:[[Adrian Sullivan]]) | ||
− | *[[カード名国語辞典]] | + | *[[カード名国語辞典#卓絶|卓絶]]([[カード名国語辞典]]) |
− | + | *[[カード個別評価:トーメント]] - [[レア]] | |
− | *[[ | + |
2022年1月17日 (月) 18:35時点における最新版
Transcendence / 卓絶 (3)(白)(白)(白)
エンチャント
エンチャント
あなたは、ライフが0以下になることではこのゲームに敗北しない。
あなたのライフが20点以上であるとき、あなたはゲームに敗北する。
あなたがライフを失うたび、あなたが失ったライフ1点につきあなたは2点のライフを得る。
ライフに関する敗北条件が色々と逆転するエンチャント。通常時はライフが0以下になると敗北するが、このエンチャントが出ていると初期値の20点以上になると敗北するようになる。通常時はライフが20以上になってもなんともないように、このエンチャントが出ているとライフが0以下になっても死ななくなる。通常時はライフが減るとライフが0以下という敗北条件に近づくが、このエンチャントが出ているとダメージなどは全てライフ回復に変換され、ライフが20以上と言う敗北条件に近づく。
要するに、ライフを20点まででひっくり返すカード。普通に単体で使うならば、ライフが10点以下の時に唱えることでライフを増やすのと同じ効果が得られる。
しかし、1つだけ逆転しない落とし穴がある。通常時はライフ回復によって敗北から遠ざかる事ができるが、このエンチャントが出ている時にライフを得ても、効果が反転するようなことはなく通常通りライフが増え、もろに敗北に近づいてしまう。ライフが増加する誘発型能力をもみ消し/Stifleするか、硫黄の渦/Sulfuric Vortexなどで回復そのものを禁止してしまわない限り、何をしてもライフが減らなくなるので、自分で割る手段を確保してから出すほうがよいだろう。20点に近づいたところで割れば3倍近くまで、割る代わりにバウンスするか、墓地回収などで使い回せばそれ以上にライフを水増しできる。
- 寄付/Donateで送りつけるという手もある。対戦相手がループ・ジャンクションなどで大量ライフを得ていたらそれだけで勝利できる。ただ、色拘束が強いのが難点。
- 硫黄の渦/Sulfuric Vortex対策として、ウェイクに採用されたこともある。この二つが戦場にあると、卓絶側はライフでは死なないというメリットだけが残る(友情コンボ)。勿論両方自分で使っても良い。
[編集] ルール
- どんな方法であっても、ライフが以前の値と比べて減少したのならば「失った」ことになることに注意。これには、ダメージによりライフが減った場合、自分より少ないライフの対戦相手とライフを交換した場合、ライフが現在より少ない値に変更された場合などを含む。
- 偽りの治療/False Cureを撃たれて、そのターンのうちに1点でもライフが増減すれば即死となる。例えば1点のダメージが、2点回復→4点失う→8点回復→……と交互に増幅してゆき、必ず20点以上に達してしまう。
- ただしこれがあなたのターン中なら無限ループが発生する。あなたのライフが20点を超えたとき、偽りの治療と「ゲームに敗北する」能力が誘発するが、あなたのターン中なので「ゲームに敗北する」能力が先にスタックに積まれる。よってまずライフを失うことになるが、それによって再びあなたはライフを得る。このときにライフが20点を超えても、もう「敗北する」能力は誘発しない。なぜなら「敗北する」能力は状況誘発能力だからである。したがってあなたのライフは延々と増減を繰り返すことになる。
- 偽りの治療ではなく血糊の雨/Rain of Goreの場合、どちらのターンであっても無限ループとなる。ライフ回復が血糊の雨によりライフを失うことに置換され、ライフを失ったので卓絶のライフを得る能力が誘発、を繰り返し、卓絶のおかげでいくらライフを失っても負けないので、あなたのライフは延々と失われ続けることになる。
- これと、白金の天使/Platinum Angelをコントロールしている状態でライフが20点以上になると無限ループが発生する。「ゲームに敗北する」能力が誘発するが、それを解決しても白金の天使の能力によって敗北しない。その後また「ゲームに敗北する」能力が誘発して…の繰り返しになる。
- 語られざる印/Unspeakable Symbolなどのライフのみを支払う起動型能力を持つパーマネントとインスタント・タイミングで卓絶を割れる手段があれば面白いことができる。
- 語られざる印/Unspeakable Symbolの能力を起動して3点のライフを支払う。
- 6点のライフを得る能力が誘発する。
- ライフを得る能力をスタックに乗せたまま、もう一度語られざる印/Unspeakable Symbolの能力を起動して3点ライフを支払う。
- 6点のライフを得る能力が誘発する。
- 2回目に起動した能力、誘発した能力を解決する。6点のライフを得て、+1/+1カウンターが1つ乗る。
- 以後繰り返し。
[編集] 参考
- Unbreaking Transcendence(WotC社、文:Randy Buehler)
- Transcendence(WotC社、文:Adrian Sullivan)
- 卓絶(カード名国語辞典)
- カード個別評価:トーメント - レア