濠の大魔術師/Magus of the Moat

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Magus of the Moat / 濠の大魔術師 (2)(白)(白)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)

飛行を持たないクリーチャーは攻撃できない。

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時のらせん次元の混乱に続いて登場した、未来予知大魔術師サイクル。白はMoat

元祖同様に強力な攻撃制限能力であり、現在ではシャドー畏怖威嚇といった飛行以外の回避能力も登場しているため、それらをまとめてシャットアウトできるのは相手にしてみれば厄介極まりない。こちらは飛行持ちのクリーチャーを中心にデッキを組むことで、一方的に攻め続けることもできるだろう。

しかし能力の性質上、ほかの大魔術師と共通する「クリーチャーであること」の弊害が相対的に大きい。なによりもエンチャントであった元祖に比べて除去されやすくなったことは大幅なマイナスで、特にエンチャントには手出しできないがクリーチャーならばたやすく除去できるを相手にした場合に重大な問題になる。未来予知時のビートダウンといえば、グルール・ビートだったりBoros Deck Winsだったりと、飛行クリーチャーを採用しないものがほとんどなので劇的に効きそうだが、どちらのデッキも火力を採用しているので返しのターンにあっさり死ぬ危険性は高い。

もちろんクリーチャーであることは利点にもなりえるが、このカードの場合、パワー0なうえにこのカード自身が飛行を持っていないため、「状況によってアタッカーブロッカーもこなせる」という最大の利点がまったく生かせないのが痛い。また時のらせんブロックには既に同じくMoatのリメイクであるテフェリーの濠/Teferi's Moatタイムシフト再録されている点も少々ネックとなる。「召集の頭数になれる」「サーチしやすい」「一瞬の瞬き/Momentary Blinkで守れる」などなど、こちら独自の利点はまだまだあるとはいえ、単純に攻撃制限として使うには見劣りする。

モダンではサイドボードにたまに採用される。たとえばノンクリーチャーに近いデッキなら、対戦相手が除去をあらかた抜くことを読んで出せば一気に足止めができる。上述のように自分が飛行持ちのクリーチャーを多用するデッキなら、このクリーチャーよりも脅威になるクリーチャーを多用することで除去をやりすごせるためやはり足止めになる。

一時期はむかつきランタンコントロールなどのサイドテクとしては定番だった。ハマった時のリターンが非常に大きく、さらに相手が濠の大魔術師を警戒して除去を抜かなかったら無駄牌が増えるのでやはりそれなりの足止めが期待できる。

ただしハマらなかった場合は4マナ使って稲妻/Lightning Bolt一発で死ぬクリーチャーを出すという極めて弱い動きになることから、主流にはなっていない。最近は優秀な汎用除去や飛行持ちクリーチャーが多いこともあり、足止めが期待できない相手も増えてきた。裏を返せば「警戒されるタイプのカードではないのでハマった時のリターンが大きい」とも言える。

関連カード

サイクル

未来予知大魔術師サイクル。過去の強力なエンチャントと同じ効果能力マナ・コストを持つ。括弧内は元になったカード

参考

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