機能不全ダニ/Haywire Mite
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アーティファクト クリーチャー — 昆虫(Insect)
機能不全ダニが死亡したとき、あなたは2点のライフを得る。
(緑),機能不全ダニを生け贄に捧げる:アーティファクトやエンチャントのうちクリーチャーでない1つを対象とする。それを追放する。
非クリーチャーのアーティファクトかエンチャントを追放する起動型能力を持つアーティファクト・クリーチャー。2点のライフを得る死亡誘発能力も持つ。
起動型能力はタップ不要のため、唱えて着地して即座に起動すれば支払うマナは(1)(緑)となり帰化/Naturalizeと同等。クリーチャーを対象にできない制限はあるものの破壊でなく追放であり、さらにライフ2点までついてくるとなるとなかなかのコスト・パフォーマンスと言える。
このカードの革新的な点は置物対策として使えるクリーチャーかつアーティファクト、さらにはほぞでもあるという点であろう。クリーチャーであるため召喚の調べ/Chord of Callingを経由してインスタント・タイミングで戦場に出したり、アーティファクトであるため大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creatorの-2能力でサイドボードから手札に加えたり、ほぞであるためウルザの物語/Urza's SagaのIII章でサーチしたり……と、様々な手段で運用可能。その性質上、スタンダードよりもパイオニア以下のフォーマットの方がより幅広く扱えるだろう。
- ウルザの物語はこのカードをサーチできるが、同時にこのカードによって追放される。特にミラーマッチではどのタイミングで使用するか難しい場面も多いので慎重に対応しよう。本命アーティファクトを守るためあえて物語を追放させる、という手もある。
他の色と組んだ場合、黒であればクリーチャーということで一度仕事した後の墓地回収が容易であり、青と組んだ場合はアーティファクト関連のシナジーが狙える。白に時折現れる、低コストパーマネントの再利用手段との組み合わせも悪くない。起動には色マナが必要なもののクリーチャーとしてのコストは(1)のみのため展開も阻害しにくい。
リミテッドにおいては、まずこのカードはクリーチャーの頭数としてカウントできるものではないということを抑えておくべきであろう。クリーチャーを対象にできないというのは強力なアーティファクト・クリーチャーがエンドカードを務めることの多い兄弟戦争のリミテッド環境においては大きなネックであり、緑のコモンにはこれより重いがクリーチャーを対象にできる撃ち落とし/Shoot Downが存在する。このカードを取ることがあったとしても、白青相手など相手が除去をエンチャントに頼っている場合や、ファイレクシアへの門/Portal to Phyrexiaなどの極めて強力な置物を出してきた相手に対してサイドボードから投入する程度であろう。
構築においてはスタンダードでは大した活躍が見られない一方で、それ以下のフォーマット、とりわけモダンにおいては登場直後から緑単トロン、親和、アミュレットタイタン、ヨーグモス・コンボなど様々でデッキで採用され始め、目覚ましい活躍を見せている。
- ミラディンの傷跡における錆ダニ/Rust Tick以来の、マジックにおける2枚目のダニ。ただしこちらはMite(肉眼で見えないような小型のダニ)であちらはTick(肉眼で見える大型のダニ)。「機能不全ダニ」というカード名も、生物の表皮に寄生し疥癬や免疫不全を引き起こす「ヒゼンダニ(itch mite)」を意識した訳だと思われる。
- 直後のファイレクシア:完全なる統一では新クリーチャー・タイプ「ダニ/Mite」が登場したが、その名を関しているにもかかわらずクリーチャー・タイプは変更されなかった。
MTGアリーナにおける再調整
MTGアリーナ専用カード
Haywire Mite / 機能不全ダニ (1)アーティファクト クリーチャー — 昆虫(Insect)
機能不全ダニが死亡したとき、あなたは3点のライフを得る。
(緑), 機能不全ダニを生け贄に捧げる:アーティファクトやエンチャントのうちクリーチャーでない1つを対象とする。それを追放する。
2023年4月4日、MTGアリーナにおいてアルケミーとヒストリックで使用できるカードに再調整が行われた。タフネスと死亡時の回復量が1点増加し、最序盤の攻防での存在感が増した。3点のライフもおおむね火力1枚分に相当し、アグロ相手の時間稼ぎ役として信頼できる性能に。