むら気な猛導獣/Wayward Guide-Beast
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クリーチャー — ビースト(Beast)
トランプル、速攻
むら気な猛導獣がプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、あなたがコントロールしている土地1つをオーナーの手札に戻す。
1マナにして2/2、速攻、トランプルと驚異的なコストパフォーマンスを誇るが、プレイヤーに戦闘ダメージを与えると土地を一つ手札に戻さなければいけない。
ダメージを与えると土地を戻すのは有利にも不利にも働く無視できない能力である。
基本的には何も工夫せず毎ターン攻撃してしまうと既に存在する土地の枚数以上には土地が伸びなくなってしまうという非常に大きなデメリットとなるペナルティ能力として機能する。
手札に土地がなくまだ土地をセットしていないターンに攻撃する場合、マナを使った土地を手札に戻してから再び置くことができるので、クウィリーオン・レインジャー/Quirion Rangerのように1枚しか山/Mountainがなくても合計2マナ捻出することができるカードとして使用できるメリットになる。手札に土地がなくてもこのカードの攻撃で土地を手札に戻すことで上陸能力を使用することもできる。ただしクウィリーオン・レインジャー/Quirion Rangerとは違いマナを出してから土地を再セットするためにフェイズをまたぐ必要があるので、コントロールしている土地以上のマナを一度に使用することはできない。2マナの呪文を唱えたいなら土地を2枚戦場に用意して戦闘前メイン・フェイズ等に唱えた後にこのカードで攻撃するかどうかの判断をすることになるだろう。
火炎破/Fireblastのコストに充てたり1ターン目に攻撃を行ったり複数のこのカードで攻撃した後などの場合に、土地をコントロールしてない状況で能力を解決するならばこの能力は実行されないのでメリットでもデメリットでもなくなる。山/Mountainが2枚並んだ状態でこの能力の誘発に対し火炎破/Fireblastを唱えたり、1ターン目に攻撃したあと2ターン目に攻撃してから山/Mountainを置く、といったようにプレイングを工夫して戦闘後メイン・フェイズに土地をセットすることで多くの場合土地1枚を盤面に残してターンを終えることが可能。
なのでこのカードを使う場合基本的にダメージを与える前に土地からマナを使うことと、一度にちょうど使い切る量のマナが必要なら戦闘前メイン・フェイズに土地を置く、小分けにマナを使うなら戦闘後メイン・フェイズに土地を置くことを心がけるのがよいだろう。
土地が3~4枚あれば十分なスタンダードのような環境のアグロデッキであれば序盤はブロッカーとして立てておき、中盤以降から攻撃に参加することとなるだろう。 土地を手札に戻すことで上陸クリーチャーの土地を稼いだり、1マナ速攻かつ打点もあることから、コスト軽減に寄与できるエンバレスの宝剣/Embercleaveなどは相性がよい。
土地が1~2枚程度でも十分デッキが機能するレガシーのような環境のバーンデッキでは、必要なマナを考えて何ターン目から攻撃をすべきかの判断が必要になる。
手札を使い切ったらライフを削りきれるかの他に、手札を使い切るために何マナ必要なのかを考慮するとよい。(単純化するために3ターン目までの合計マナを例に出すと、このカードを唱えない場合には毎ターン土地をセットすると合計6マナ使用可能である。1ターン目からこのカードで攻撃した場合には合計4マナ、2ターン目からこのカードで攻撃するなら合計5マナ、3ターン目から攻撃するなら合計6マナが3ターン目までに使用できる。)
例えばこのカードと山/Mountain2枚、稲妻/Lightning Boltなどの1マナ3点火力が3枚、火炎破/Fireblastという手札ならば手札を使い切るのに必要なマナは4であり、1ターン目に攻撃(2点)、2ターン目に攻撃と3点火力(5点)、3ターン目に攻撃と3点火力2枚と火炎破/Fireblast(12点)なので合計19点のダメージを3ターン目に与えることが可能であり、相手がフェッチランドなどでライフコストの支払いをしていれば3ターン、4ターン目にそのまま攻撃すれば4ターンでライフを削りきれる。
このようにマナがそこまで必要ない場合は1ターン目に攻撃する価値は十分あるだろう。
逆にこのカードの他にマナコストを多く要求するカードを速やかに使用したい場合、唱えられるターンが大きく遅れるので攻撃を通すことによって与えられる攻撃回数分の2点ダメージと速やかに唱えることによって得られるリターンのどちらが望ましいかを考える必要があるだろう。
他にも1マナのクロックがある場合、このカードを先に置くか後に置くかは考えたほうがよい。
例えばこのカードと山/Mountain2枚、稲妻/Lightning Boltなどの1マナ3点火力が3枚、僧院の速槍/Monastery Swiftspearが1枚という手札ならば使い切るのに必要なマナは5マナであり、僧院の速槍/Monastery Swiftspearを最初に唱えると1ターン目に僧院の速槍/Monastery Swiftspearで攻撃(1点)、2ターン目に3点火力を唱えこのカードと僧院の速槍/Monastery Swiftspearで攻撃(7点)、3ターン目に3点火力を2枚唱えてこのカードと僧院の速槍/Monastery Swiftspearで攻撃(11点)で合計19点のダメージを3ターン目に与えることができる。同じ手札でこのカードを先に唱えてしまうと1ターン目にこのカードが攻撃(2点)、2ターン目にこのカードで攻撃し僧院の速槍/Monastery Swiftspearを唱える(2点)、3ターン目に3点火力を2枚唱えてこのカードと僧院の速槍/Monastery Swiftspearで攻撃(11点)、で同じターン数でも手札を使い切れずに15点しかダメージを与えられない。(4ターン目には同点となるが、ドロー・ステップで火力や速攻クリーチャーを引く可能性を考えるとやはりマナに余裕がある前者のほうが大きくライフを削れると考えるのが自然だろう。)
このような場合では1ターン目に攻撃する価値があるかは考慮の余地が十分あるだろう。
いずれにせよ使用するマナと相手プレイヤーに与えるダメージを考慮したプレイングを常に要求されるクリーチャーである。
- ペナルティ能力を持つ1マナ2/2速攻というのは、同じゼンディカー/Zendikarの存在であるゴブリンの先達/Goblin Guideを連想させる。カード名にguideを含むことと、イラストにゴブリン/Goblinが登場することはあちらへのオマージュだろう。
- 日本語版のカード名は盲導犬(guide dog)の捩りと思われる。