5色アラーラ

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2024年3月26日 (火) 00:27時点における版

5色アラーラは、アラーラへの侵攻/Invasion of Alaraキーカードに据えたコンボデッキスタンダードイニストラード:真夜中の狩り〜サンダー・ジャンクションの無法者期)の、エルドレインの森参入後の環境に存在する。

  • 公式記事の邦訳版では5色アラーラと表記されているが[1]、原文ではキーカード名をそのまま取ったInvasion of Alaraと表記されている[2]。当項目では邦訳版に順じた。

目次

解説


Invasion of Alara / アラーラへの侵攻 (白)(青)(黒)(赤)(緑)
バトル — 包囲戦(Siege)

アラーラへの侵攻が戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上から、マナ総量が4以下であり土地でないカード2枚が追放されるまで1枚ずつ追放していく。あなたはそれらのカード2枚のうち1枚を、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。その中の1枚をあなたの手札に加える。その後、これにより追放されてそれらでないカードを、あなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。

7
Awaken the Maelstrom / 大渦の目覚め
ソーサリー

大渦の目覚めはすべての色である。
プレイヤー1人を対象とし、対戦相手1人がコントロールしているパーマネント1つを対象とする。その前者のプレイヤーはカード2枚を引く。あなたはあなたの手札にあるアーティファクト・カード1枚を戦場に出してもよい。あなたがコントロールしているパーマネント1つのコピーであるトークン1つを生成する。あなたがコントロールしているクリーチャー1体か2体か3体に、+1/+1カウンター3個を割り振って置く。その後者のパーマネントを破壊する。



Bramble Familiar / 木苺の使い魔 (1)(緑)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental) アライグマ(Raccoon)

(T):(緑)を加える。
(1)(緑),(T),カード1枚を捨てる:木苺の使い魔をオーナーの手札に戻す。

2/2
Fetch Quest / 初めてのお使い (5)(緑)(緑)
ソーサリー — 出来事(Adventure)

カード7枚を切削する。その後、その切削したカードの中からクリーチャーやエンチャントや土地であるカード1枚を戦場に出す。


アラーラへの侵攻/Invasion of AlaraETB能力マナ総量4以下の当事者カード追放した場合、それの出来事側をマナ総量無関係に唱えられる。この性質を利用し、木苺の使い魔/Bramble Familiarの出来事である"初めてのお使い/Fetch Quest"を事実上5マナで唱えられるというコンボである。

確実に初めてのお使いを唱えられるようにするため、デッキには木苺の使い魔以外の4マナ以下のカードは1枚までしか入れられない。この制約によるマナカーブの歪みは、5マナ以上の当事者カードや魂力試作など、本来のマナ総量より軽く使えるカードを入れることで補っている。

アラーラへの侵攻が5色カードであるため、マナ基盤トライオーム中心で土地サーチカードも採用される。また、唱えるまでの時間を稼げるよう、除去も重視される。結果として、使用カードにはドメイン・ランプとのある程度の共通性が認められる。

踏み倒し先

Cemetery Desecrator / 墓所の冒涜者 (4)(黒)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie)

威迫
墓所の冒涜者が戦場に出たか死亡したとき、墓地にありこれでないカード1枚を追放する。そうしたとき、以下から1つを選ぶ。
・パーマネント1つを対象とする。それの上からカウンターX個を取り除く。Xは、その追放されたカードのマナ総量に等しい。
・対戦相手がコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは-X/-Xの修整を受ける。Xは、その追放されたカードのマナ総量に等しい。

4/4

初めてのお使いで踏み倒されるカードは、主に2つに分けられる。1つはファイレクシアの肉体喰らい/Phyrexian Fleshgorgerのような上記の低コストでも使えるカード、もう1つは原初の征服者、エターリ/Etali, Primal Conquerorのような踏み倒し前提の重量級カードである。

特筆すべき踏み倒し先として、墓所の冒涜者/Cemetery Desecratorが挙げられる。これにより7マナ以上のカードを追放することで、アラーラへの侵攻を即座に変身させることが可能となる。第2面である大渦の目覚め/Awaken the Maelstromにより大幅にアドバンテージを稼げ、冒涜者が生きていればそのまま4/4威迫2体+クリーチャーかプレインズウォーカー1体除去も成立可能である。冒涜者で追放するカードは、自発的に手札から捨てられる群れの渡り/Herd Migrationが用いられることが多い。

弱点

4マナ以下の呪文を1種類しか入れられないという制約上、打ち消し手札破壊などコンボを通すためのバックアップ手段に乏しい。また、除去も一般的なランプやコントロールと比較して採用できる種類が少なく、白単人間のようなアグロデッキに弱い。

また、アラーラへの侵攻への依存度が高いため、それを打ち消しや手札破壊等で妨害されると致命的である。この弱点を突くため、ミラーマッチでは機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machinesがサイドインされる。

  • コンボ成立時のインパクトは強く、マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン2023(日本の無料公式大会)では対策されながら[3]もベスト8に2人を送り込む活躍を見せた[4]。しかし上記の弱点もあってか、世界選手権23では通常のドメイン・ランプにシェアを大きく奪われた。5色アラーラを持ち込んだプレイヤーはわずか3人のみであり、ベスト32に1人も進出できなかった。

サンプルレシピ

Invasion of Alara [1]
土地 (27)
1 見捨てられたぬかるみ、竹沼/Takenuma, Abandoned Mire
4 ラフィーンの塔/Raffine's Tower
1 硫黄泉/Sulfurous Springs
2 スパーラの本部/Spara's Headquarters
2 眠らずの小屋/Restless Cottage
1 沼/Swamp
1 山/Mountain
1 草茂る農地/Overgrown Farmland
2 ザンダーの居室/Xander's Lounge
2 ジェトミアの庭/Jetmir's Garden
1 島/Island
1 森/Forest
1 皇国の地、永岩城/Eiganjo, Seat of the Empire
1 夢根の滝/Dreamroot Cascade
2 コイロスの洞窟/Caves of Koilos
1 耐え抜くもの、母聖樹/Boseiju, Who Endures
1 平地/Plains
2 ジアトラの試練場/Ziatora's Proving Ground
クリーチャー (13)
3 ファイレクシアの肉体喰らい/Phyrexian Fleshgorger
1 原初の征服者、エターリ/Etali, Primal Conqueror
4 墓所の冒涜者/Cemetery Desecrator
1 豆の木のワーム/Beanstalk Wurm
4 木苺の使い魔/Bramble Familiar
呪文 (20)
1 放浪皇/The Wandering Emperor
4 執念の徳目/Virtue of Persistence
4 群れの渡り/Herd Migration
4 アラーラへの侵攻/Invasion of Alara
3 忠義の徳目/Virtue of Loyalty
4 力線の束縛/Leyline Binding
サイドボード (15)
1 偉大なる統一者、アトラクサ/Atraxa, Grand Unifier
2 鏡殻のカニ/Mirrorshell Crab
1 ファイレクシアの肉体喰らい/Phyrexian Fleshgorger
2 有角の湖鯨/Horned Loch-Whale
1 コグラとイダーロ/Kogla and Yidaro
1 神の乱/The Kami War
1 機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines
1 シェオルドレッド/Sheoldred
1 告別/Farewell
1 ギックスの命令/Gix's Command
1 太陽降下/Sunfall
1 危難の道/Path of Peril
1 否認/Negate

脚注

  1. 第29回マジック世界選手権 メタゲームブレイクダウン(magic.gg 2023年9月22日 Frank Karsten著)
  2. Magic World Championship XXIX Metagame Breakdown(同上、原文版)
  3. マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン 2023 予選ラウンド メタゲーム・ブレイクダウン(MTG日本公式 2023年9月19日 伊藤敦著)
  4. マジック:ザ・ギャザリング ジャパンオープン 2023 トップ8デッキリスト(MTG日本公式 2023年9月19日)

参考

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