リス
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初出は[[ウェザーライト]]の[[うろの下僕/Liege of the Hollows]]が[[生成]]するクリーチャー・トークンが持つタイプ。[[アングルード]]では[[Squirrel Farm]]と共に[[トークン・カード]]、[[Squirrel]]が収録された。[[オデッセイ・ブロック]]で隆盛し、多くのトークン生産カードと共に[[クローサの獣/Krosan Beast]]、[[リスの群れ/Squirrel Mob]]と初めてトークン以外のリスが登場した。[[時のらせん]]では[[部族カード]]の[[群がりの庭/Swarmyard]]が収録されたがリスを出すカードは登場しなかった。 | 初出は[[ウェザーライト]]の[[うろの下僕/Liege of the Hollows]]が[[生成]]するクリーチャー・トークンが持つタイプ。[[アングルード]]では[[Squirrel Farm]]と共に[[トークン・カード]]、[[Squirrel]]が収録された。[[オデッセイ・ブロック]]で隆盛し、多くのトークン生産カードと共に[[クローサの獣/Krosan Beast]]、[[リスの群れ/Squirrel Mob]]と初めてトークン以外のリスが登場した。[[時のらせん]]では[[部族カード]]の[[群がりの庭/Swarmyard]]が収録されたがリスを出すカードは登場しなかった。 | ||
− | 以降は[[ | + | 以降は[[統率者戦用セット]]や[[モダンホライゾン]]シリーズといった[[サプリメント・セット]]でリスを扱う新規カードが登場することが多い。また、[[銀枠]]セットでの登場機会も多く、リス関連のカードも複数登場している。 |
[[オデッセイ]]以降、長らく[[スタンダード]]向け[[カード・セット]]での登場は見られなかったが、[[イコリア:巨獣の棲処]]にておよそ20年ぶりとなるスタンダード[[リーガル]]のリス・カードが登場し([[#開発秘話]]も参照)、以降も新種が登場している。[[モダンホライゾン2]]では[[黒緑]]のテーマに選ばれ、過去最多数のリス関連のカードが登場した。 | [[オデッセイ]]以降、長らく[[スタンダード]]向け[[カード・セット]]での登場は見られなかったが、[[イコリア:巨獣の棲処]]にておよそ20年ぶりとなるスタンダード[[リーガル]]のリス・カードが登場し([[#開発秘話]]も参照)、以降も新種が登場している。[[モダンホライゾン2]]では[[黒緑]]のテーマに選ばれ、過去最多数のリス関連のカードが登場した。 | ||
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**アメリカでは、野生化したものが人工物をかじったり人に襲いかかったりすることから、害獣扱いもされている。 | **アメリカでは、野生化したものが人工物をかじったり人に襲いかかったりすることから、害獣扱いもされている。 | ||
**リス・トークンが[[熱心な士官候補生/Eager Cadet|新兵]]1人に匹敵するあたり、マジックのリスは我々の知るリスとは文字通り次元が違う存在なのかもしれない。 | **リス・トークンが[[熱心な士官候補生/Eager Cadet|新兵]]1人に匹敵するあたり、マジックのリスは我々の知るリスとは文字通り次元が違う存在なのかもしれない。 | ||
− | * | + | *リスをテーマにしたサプリメント・セットとして、[[Secret Lair Drop Series#We Hope You Like Squirrels|Secret Lair Drop Series: We Hope You Like Squirrels]]が存在する。 |
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− | もともと[[草陰の待ち伏せ/Waiting in the Weeds]]がリス・トークンを[[生成]]する最初のカードになる予定であったが、 | + | もともと[[草陰の待ち伏せ/Waiting in the Weeds]]がリス・トークンを[[生成]]する最初のカードになる予定であったが、{{Gatherer|id=3421}}に猫が描かれていたため[[猫]]・トークンを生成する効果に変更されてしまった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/squirrel-my-dreams-2002-07-22 Squirrel Of My Dreams]([[Making Magic]] [[2002年]]7月22日 [[Mark Rosewater]]著) |
</ref>。これを不満に思ったリス愛好家の[[Mark Rosewater]]によって、以降リスがたびたび推されることになった。 | </ref>。これを不満に思ったリス愛好家の[[Mark Rosewater]]によって、以降リスがたびたび推されることになった。 | ||
当初はさほど注目されていなかったクリーチャー・タイプだったため、Markはより注目度の高いリス関連のカードを作りたいと考え、その結果誕生したのが[[錯乱した隠遁者/Deranged Hermit]]である<ref name="AModernApproach,Part1">[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/modern-approach-part-1-2021-05-24 A Modern Approach, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0035064/ モダンの手法 その1]([[Making Magic]] [[2021年]]5月24日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。錯乱した隠遁者は大成功を収め、その[[トーナメント]]での活躍に加え、リスの大ファンであるMark自身が[[オデッセイ・ブロック]]でリスを大いに推したことが合わさり、[[プレイヤー]]はもとより、[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|ウィザーズ社]]内でもリスが注目を集めることになった。 | 当初はさほど注目されていなかったクリーチャー・タイプだったため、Markはより注目度の高いリス関連のカードを作りたいと考え、その結果誕生したのが[[錯乱した隠遁者/Deranged Hermit]]である<ref name="AModernApproach,Part1">[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/modern-approach-part-1-2021-05-24 A Modern Approach, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0035064/ モダンの手法 その1]([[Making Magic]] [[2021年]]5月24日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。錯乱した隠遁者は大成功を収め、その[[トーナメント]]での活躍に加え、リスの大ファンであるMark自身が[[オデッセイ・ブロック]]でリスを大いに推したことが合わさり、[[プレイヤー]]はもとより、[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|ウィザーズ社]]内でもリスが注目を集めることになった。 | ||
− | しかし、注目を集めすぎたことが災いしブランド・チームに苦言を呈されてしまう。ブランド・チームはコミカルなリスを「マジックで扱うにはいささか馬鹿げすぎている」と判断し、[[開発部]] | + | しかし、注目を集めすぎたことが災いしブランド・チームに苦言を呈されてしまう。ブランド・チームはコミカルなリスを「マジックで扱うにはいささか馬鹿げすぎている」と判断し、[[開発部]]に黒枠でリスを扱うことをやめさせてしまった。以降、リスにとっては長い暗黒時代が訪れた。当然これに納得していなかったMarkはリスの復権に向けて動き、銀枠やサプリメント・セットで徐々にリスを収録させ、リスファンの数を増やしていくことに成功した。この努力は遂に実を結び、最終的に、[[イコリア:巨獣の棲処]]にておよそ20年ぶりとなる黒枠のリス([[らせん樹の滑空獣/Helica Glider]])を世に放つことに成功した<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/ikoria-beholder-part-1-2020-04-20 Ikoria of the Beholder, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0033957/ 『イコリア』の目 その1]([[Making Magic]] [[2020年]]4月20日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。 |
− | [[モダンホライゾン2]]では、当初[[黒緑]]の[[ブースター・ドラフト|ドラフト]]・[[アーキタイプ]]は[[エルフ]]だったが、「(モダンホライゾン2という特別なセットにおいては)エルフでは面白みがなく、[[ | + | [[モダンホライゾン2]]では、当初[[黒緑]]の[[ブースター・ドラフト|ドラフト]]・[[アーキタイプ]]は[[エルフ]]だったが、「(モダンホライゾン2という特別なセットにおいては)エルフでは面白みがなく、[[本流のセット]]でも実現できる」と判断した[[Aaron Forsythe]]によってリスがテーマに選ばれた<ref name="AModernApproach,Part1"/>。Mark Rosewaterは理由として「明るい雰囲気のカードが受け入れられるようになった」「コメディを棚上げにし真剣になりすぎていた」「ウィザーズにリス嫌いがいなくなった」の3つを挙げている<ref name="OddsEndsModernHorizons2,Part1" />。 |
==脚注== | ==脚注== |
2022年8月23日 (火) 17:59時点における版
リス/Squirrelは、クリーチャー・タイプの1つ。カードとしての登場よりもクリーチャー・トークンが持つタイプとして登場する事が多い。
クリーチャー — リス(Squirrel)
リスの群れは、戦場に出ている他のリス(Squirrel)1つにつき+1/+1の修整を受ける。
2/2クリーチャー — ナイトメア(Nightmare) リス(Squirrel)
らせん樹の滑空獣は、飛行カウンター1個か先制攻撃カウンター1個のうちあなたが選んだ1つが置かれた状態で戦場に出る。
2/2伝説のクリーチャー — リス(Squirrel) 戦士(Warrior)
森渡り(防御プレイヤーが森(Forest)をコントロールしているかぎり、このクリーチャーはブロックされない。)
あなたのコントロール下で1つ以上のトークンが生成されるなら、代わりに、それらのトークンに加えてそれらのトークンの数に等しい数の緑の1/1のリス(Squirrel)・クリーチャー・トークンが生成される。
(黒),リスX体を生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+X/-Xの修整を受ける。
初出はウェザーライトのうろの下僕/Liege of the Hollowsが生成するクリーチャー・トークンが持つタイプ。アングルードではSquirrel Farmと共にトークン・カード、Squirrelが収録された。オデッセイ・ブロックで隆盛し、多くのトークン生産カードと共にクローサの獣/Krosan Beast、リスの群れ/Squirrel Mobと初めてトークン以外のリスが登場した。時のらせんでは部族カードの群がりの庭/Swarmyardが収録されたがリスを出すカードは登場しなかった。
以降は統率者戦用セットやモダンホライゾンシリーズといったサプリメント・セットでリスを扱う新規カードが登場することが多い。また、銀枠セットでの登場機会も多く、リス関連のカードも複数登場している。
オデッセイ以降、長らくスタンダード向けカード・セットでの登場は見られなかったが、イコリア:巨獣の棲処にておよそ20年ぶりとなるスタンダードリーガルのリス・カードが登場し(#開発秘話も参照)、以降も新種が登場している。モダンホライゾン2では黒緑のテーマに選ばれ、過去最多数のリス関連のカードが登場した。
カードであるリスは緑と白と黒緑に存在し、銀枠も含めれば黒単色とアーティファクトにも存在する。リスの1種色は緑で2種色は黒であり、将来的に白にはリスよりハツカネズミが多くなるだろうと予告されている[1]。
部族カードは多数存在する。ロードには錯乱した隠遁者/Deranged Hermit、木の実拾い/Nut Collector、深き森の隠遁者/Deep Forest Hermit、リスの君主/Squirrel Sovereign、囀り吐き/Chitterspitter、リス伯爵/Earl of Squirrel(銀枠)、リスの数だけ強化されるリスの群れ/Squirrel Mob、一時全体強化のリス番/Squirrel Wrangler、リスの巣の守り手/Drey Keeper、昆虫・ネズミ・蜘蛛と兼用で再生させる土地の群がりの庭/Swarmyard、リスおよびリスのアートを参照するAcornelia, Fashionable Filcher(銀枠)が存在する。
リス・トークンはすべて緑の1/1であり、リス・トークンを生成するカードもほぼ緑である。(→トークン一覧)
伝説のリスは秘密を知るもの、トスキ/Toski, Bearer of Secretsとリスの将軍、サワギバ/Chatterfang, Squirrel General、銀枠のAcornelia, Fashionable Filcherの3枚。
- ウルザズ・レガシー版の樫の力/Might of Oaksのイラストに描かれたリスは人気が高く、クローサの獣の能力もそれを元にしていると思われる。
- トークンとして大量生産しやすいため、よく対立/Oppositionと共に使われる。→ リス対立
- 日本では、リスは可愛い生物であるが、マジックにおけるリスはクローサの獣やリスの巣/Squirrel Nestのフレイバー・テキストなどに表されるように注意すべき獣として描かれている。
- アメリカでは、野生化したものが人工物をかじったり人に襲いかかったりすることから、害獣扱いもされている。
- リス・トークンが新兵1人に匹敵するあたり、マジックのリスは我々の知るリスとは文字通り次元が違う存在なのかもしれない。
- リスをテーマにしたサプリメント・セットとして、Secret Lair Drop Series: We Hope You Like Squirrelsが存在する。
開発秘話
もともと草陰の待ち伏せ/Waiting in the Weedsがリス・トークンを生成する最初のカードになる予定であったが、イラストに猫が描かれていたため猫・トークンを生成する効果に変更されてしまった[2]。これを不満に思ったリス愛好家のMark Rosewaterによって、以降リスがたびたび推されることになった。
当初はさほど注目されていなかったクリーチャー・タイプだったため、Markはより注目度の高いリス関連のカードを作りたいと考え、その結果誕生したのが錯乱した隠遁者/Deranged Hermitである[3]。錯乱した隠遁者は大成功を収め、そのトーナメントでの活躍に加え、リスの大ファンであるMark自身がオデッセイ・ブロックでリスを大いに推したことが合わさり、プレイヤーはもとより、ウィザーズ社内でもリスが注目を集めることになった。
しかし、注目を集めすぎたことが災いしブランド・チームに苦言を呈されてしまう。ブランド・チームはコミカルなリスを「マジックで扱うにはいささか馬鹿げすぎている」と判断し、開発部に黒枠でリスを扱うことをやめさせてしまった。以降、リスにとっては長い暗黒時代が訪れた。当然これに納得していなかったMarkはリスの復権に向けて動き、銀枠やサプリメント・セットで徐々にリスを収録させ、リスファンの数を増やしていくことに成功した。この努力は遂に実を結び、最終的に、イコリア:巨獣の棲処にておよそ20年ぶりとなる黒枠のリス(らせん樹の滑空獣/Helica Glider)を世に放つことに成功した[4]。
モダンホライゾン2では、当初黒緑のドラフト・アーキタイプはエルフだったが、「(モダンホライゾン2という特別なセットにおいては)エルフでは面白みがなく、本流のセットでも実現できる」と判断したAaron Forsytheによってリスがテーマに選ばれた[3]。Mark Rosewaterは理由として「明るい雰囲気のカードが受け入れられるようになった」「コメディを棚上げにし真剣になりすぎていた」「ウィザーズにリス嫌いがいなくなった」の3つを挙げている[1]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 ODDS & ENDS: MODERN HORIZONS 2, PART 1/こぼれ話:『モダンホライゾン2』 その1(Making Magic 2021年6月21日 Mark Rosewater著)
- ↑ Squirrel Of My Dreams(Making Magic 2002年7月22日 Mark Rosewater著)
- ↑ 3.0 3.1 A Modern Approach, Part 1/モダンの手法 その1(Making Magic 2021年5月24日 Mark Rosewater著)
- ↑ Ikoria of the Beholder, Part 1/『イコリア』の目 その1(Making Magic 2020年4月20日 Mark Rosewater著)
参考
- Join P.E.S.T.!(Feature 2002年7月24日 Ben Bleiweiss著)
- サブタイプ「リス(Squirrel)」で検索
- 「リス(Squirrel)」でテキスト検索
- クリーチャー・タイプ解説