シナジー
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シナジー(Synergy)とは、
- 相乗効果のこと(英語語源の直訳)。
- 使用例:「タッパーと凄腕の暗殺者/Royal Assassinとのシナジー(相乗効果)は強力だ」
- 1の意味が転じて、相乗効果を持つカード同士の組み合わせ自体のこと。
- 使用例:「野生の雑種犬/Wild Mongrelとマッドネスカードのシナジー(組み合わせ)」
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解説
Royal Assassin / 凄腕の暗殺者 (1)(黒)(黒)
クリーチャー — 人間(Human) 暗殺者(Assassin)
クリーチャー — 人間(Human) 暗殺者(Assassin)
(T):タップ状態のクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
1/1コンボと似たような使われ方だが、コンボは「勝利に直結する」ようなニュアンスで使われることが多く、その点で意を異にする。「シナジー」を極端にすると「コンボ」になる、と考えてもいいかもしれない。また「相性」という言葉も似たような用途で使われるが、こちらは厳密な定義があるわけではなく、感覚的に使われることが多い。
自由に使えるカードが限られているリミテッド(特にブースター・ドラフト)では、コンボ以上に重要視されている。
シナジーとは逆に相性の悪いことをディスシナジー(Dis-synergy)、アンチシナジー(Anti-synergy)などと言う。
- シナジーをまったく利用しないデッキは、まず存在しないといえる。
- 土地をプレイし、マナを出して何らかの呪文を唱えた時点ですでに、マナを出せる土地とそのマナを利用する呪文のシナジーを活用している。
- パワー9の一角であるBlack Lotusすら、それ1枚でできるのはマナを出すことだけであり、他のカードが存在しなければ何の役にも立たない。そのマナを活かせる他のカードとのシナジーにより、マジック最高のカードとして君臨し続けているのである。
- マナ・バーンがあった時代には、「単体では3点のライフロスを生むだけのカスレア」とまで言われることすらあった。(参考)
- 上記の例は初心者にもわかりやすく説明するための大げさなジョークであったが、のちにマナそのものを使用しない実例デッキの出現で、Black Lotusとのシナジーを持たないデッキが現実のものとなってしまった。
- タイプ0の全カードがRocket-Powered Turbo Slugといった極端なデッキも例外ではない。マナ・コストの支払いを求められる前に延べ7回の攻撃が通れば20点のライフを削り切れるというカードに書かれていない働きがあり、Rocket-Powered Turbo Slug同士のシナジーで1ターンキルを実現している。
考え方
シナジーがある、無い、という点は、簡単なようだが、実は定義が非常に曖昧である。シナジーの考え方の一例を以下に示す。
全ての効果の組み合わせは、シナジーを持つ、シナジーを持たない、関連性を持たない、ディスシナジーを持つのどれかに分類できる。これを簡単な足し算によって分かりやすく表現できる。 例えば、カードAの効果量を4、カードBの効果量を2として、その和がいくつになるか、という考え方である(当然、複数の効果を持つカードの組み合わせだとシナジーとディスシナジー両方を持つ場合もあり、これは計算不能になる)。
なお、3枚以上のカードになるとより複雑化するため、ここでは2枚のカードの組み合わせのみを考える。
- シナジーを持つ
- 4+2が7以上になること。少なくともどちらかがどちらかに、「カードに書かれていない効果」を与えている(当然それがプラスになる)ことが定義である。
- 例:ドラゴンの血/Dragon Bloodと頑強を持つクリーチャー。ドラゴンの血の効果はクリーチャーに対して通常、1ターンに1度、+1/+1カウンターを置く。しかし頑強クリーチャーに対しては、それに加え「何度破壊されても戦場に戻れる」という、頑強の特異性を利用した付加価値が付いている(ルールの詳細については頑強や-1/-1カウンターの項を参照)。これはカードに書かれていない。
- シナジーを持たない
- 4+2が5や6になること。それぞれ充分、あるいはそこそこには働いているが、カードに書かれている以上のことはしていない、ということが定義である。
- 例1:ドラゴンの血と一般的なクリーチャー。ドラゴンの血はただカードに書かれたことを行うだけである。
- 例2:柏槙教団のレインジャー/Juniper Order Rangerと破れ翼トビ/Tatterkite。4+2が5になるパターン。多くの場合、ディスシナジーとされるが、この考え方においては他のクリーチャーに比べて相対的に相性が悪いだけである(例えば無関係なソーサリーなどと比べたら相性は良い)。
- 関連性を持たない
- 4+2が4と2のままであること。それぞれに対して全く働かないため、和を求めることができない。なお、これは場合によってディスシナジーとして解釈することもあるが、それはこの考え方とは異なる。
- 例:ドラゴンの血とドロー呪文。ドラゴンの血と破れ翼トビの組み合わせもここに分類できる。
- ディスシナジーを持つ
- 4+2がそれ以下(0や時にマイナス)になること。あるいは4+2が4-2になってしまうこと。どちらかの効果のため、もう一方が本来の働きすら失ってしまう、あるいはデメリットを持つカードの場合、それが単に増加してしまうことが定義である。
- 例:地上クリーチャーとMoatなど。
- 注意点として、上の例にある柏槙教団のレインジャー(以下レインジャー)と破れ翼トビ(以下トビ)の場合、「レインジャーが本来の働きを失っているからやはりディスシナジーだ」とは考えない。レインジャーの効果は自身と仲間を無差別に強化することであり、トビがその働きを失わせたわけではない。単にトビの上に乗らないだけであり、レインジャーの上に乗ることは妨害されない。
- 補足
- ダメージや回復効果の相乗など、同じ種類の効果が重なると、効果が大きくなったように感じるのは初心者にありがちな間違いとされる。(崇拝の言葉/Words of Worship+蘇生の妙薬/Reviving Doseなど)
- 上の例で、「カードを1枚引く」と「カードを引く代わりに」がシナジーを持つかどうかは意見が分かれる。