キオーラ、海神を打ち倒す/Kiora Bests the Sea God
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エンチャント — 英雄譚(Saga)
(この英雄譚(Saga)が出た際とあなたのドロー・ステップの後に、伝承(lore)カウンターを1個加える。IIIの後に、生け贄に捧げる。)
I ― 呪禁を持つ青の8/8のクラーケン(Kraken)・クリーチャー・トークンを1体生成する。
II ― 対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーがコントロールしていて土地でないパーマネントをすべてタップする。それらは、そのコントローラーの次のアンタップ・ステップにアンタップしない。
III ― 対戦相手がコントロールしているパーマネント1つを対象とし、それのコントロールを得る。それをアンタップする。
キオーラ/Kioraとタッサ/Thassaの闘争と、キオーラが二叉槍を拝借して逃げ去った事を現した英雄譚。
- II-
- 対戦相手の土地以外を全て凍結する。
- クラーケンが跋扈している以上、クリーチャーを2ターン無力化するとそのまま2回攻撃してゲームが終わる公算も高く強力な効果。
- マナ・コストの重さ的に長期戦で扱う事が多くなるカードであるため戦力が並んだ状態を突破する契機になる。
- III-
- パーマネント1つのコントロールを得てアンタップする。土地でもよい。
- 凍結している中から選ぶ事が多くなるためアンタップは嬉しいが、速攻は持たせないのでクラーケンで削ったライフを奪い取ったクリーチャーで削りきる…という運用は多少しづらい。とはいえクラーケンを全体除去で対処される事が多いのでそもそも対象はクリーチャー以外になる事が多いか。
- ここまで来ても尚勝利に向かえないなら相手側もかなり潤沢なリソースで試合を進めているので、奪い取るパーマネントはよく吟味したい。
基本的な概観は「7マナ8/8呪禁クリーチャーが後を追って対戦相手への強烈な妨害を2度放つ」といったものに近い。3つの効果すべてが勝ち筋になり得るもので、最重量級の英雄譚に恥じない派手さ。
難点は既に存在しているパーマネントへの妨害がII章以降になるので、直近の状況にはほぼ関与できない事。ただでさえ重いこのカードを出した時には相手側に勝利手段が色濃く見えている事が多く、それに対する妨害ができないためランプ系デッキのアンカーとして使うにも間に合わない局面は多い。長期戦が予想されるマッチでなら着地すれば莫大なアドバンテージを稼げるので狙う価値はあるだろう。
関連カード
サイクル
テーロス還魂記のレアか神話レアの英雄譚のサイクル。キオーラ、海神を打ち倒す/Kiora Bests the Sea Godのみ神話レアで、他はレア。
- エルズペス、死に打ち勝つ/Elspeth Conquers Death
- キオーラ、海神を打ち倒す/Kiora Bests the Sea God
- ティマレット、死者を呼び出す/Tymaret Calls the Dead
- アクロス戦争/The Akroan War
- 第1回イロアス競技会/The First Iroan Games
ストーリー
故郷ゼンディカー/Zendikarを蹂躙するエルドラージ/Eldraziを倒すための戦力を求めていたキオーラ/Kioraは、テーロス/Therosの巨大なるクラーケン、アリクスメテス/Arixmethesに目をつけた。だが海の神タッサ/Thassaがそれを許すはずもなく、海の怪物を操る者同士の戦いが勃発する。
タッサは戦いを優勢に進め、最終的に二叉槍デケーラ/Dekellaを用いてキオーラを岩に拘束した。キオーラはアリクスメテスを諦めなければならないと悟った――代わりに、二叉槍を掴んだままプレインズウォークし、テーロスを去った(イラスト)[1]。
- 上記の通り、キオーラはタッサを倒してデケーラを奪ったわけでも、本来の目的物アリクスメテスを得たわけでもなく、カード名の「海神を打ち倒す」では少々ニュアンスが異なる。bestは「(人を)出し抜く」という意味があり、ここではその意味の方が適切ではある。ただし、英雄譚のタイトルとして「キオーラ、海神を出し抜く」というのもやや締まらないので、その辺りを考慮した訳語とも考えられる。
脚注
- ↑ Drop for Drop/海を落ちて(Uncharted Realms 2015年5月20日 Kelly Digges著)