冒涜の悪魔/Desecration Demon

提供：MTG Wiki

4マナにして6/6飛行というすさまじいスペックを誇るデーモンだが、対戦相手がクリーチャーを1体生け贄に差し出すと満足して戦意を喪失してしまう。その代わり捧げられた供物は+1/+1カウンターとなって悪魔を太らせる。

飛行がついているが、能力のおかげで地上クリーチャーやタップ状態等でブロックに参加できないクリーチャーからも実質的にチャンプブロックされるような効果を受ける。ただし地上クリーチャーが束になってブロックできるわけでもないので、戦闘で倒すのは至難。

素のサイズの大きさに加え、生け贄を捧げる度にサイズが膨らんでいくので、1～2回タップされる程度ならなおおつりが来るスペック。しかし対戦相手のクリーチャーが多いと攻撃もブロックも一切しないままゲームが終了する可能性がある上に、黒で高タフネス以外の除去耐性がない。使うなら生け贄要員を減らせる除去満載のコントロールデッキや、殴り合い上等な速攻ビートダウンデッキにおける最後の一押しなど、前向きなデッキに向いているだろう。

血の芸術家/Blood Artistや陰鬱もちのカードなど、クリーチャーが死亡するか戦場を離れた際に効力を発揮するカードと相性がよい。

リミテッドではデーモンにありがちなこちら側に対するデメリットもなく、セレズニアに特化にでもしない限り大量にクリーチャー・トークンが並ぶことはないので素直に強い。登場時のスタンダード構築では、一線級のデッキで活躍している未練ある魂/Lingering Soulsや墓所這い/Gravecrawlerに対し致命的に弱いのが難点。（墓所這いに関しては、対戦相手が他のゾンビをコントロールしていないと墓所這いは戦場に戻れないので、実質2体を足止めできるとも考えられる）

しかし弱点がわかりやすいため補強もしやすく、忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damnedや死の支配の呪い/Curse of Death's Hold、ゴルガリの魔除け/Golgari Charmなどの小型殲滅に向いたカードを多めに投入するとお互いの弱点をカバーすることができる。環境の影響を比較的受けやすく、効果的な相手とそうでない相手がわかりやすいのでメインデッキとサイドボードの兼ね合いも考えて投入していきたい。

• 2つ目の能力が誘発するのはアップキープ開始時ではなく各戦闘の開始時。冒涜の悪魔が攻撃する、もしくはブロックするかどうか判る前にプレイヤーに生け贄に捧げるかどうか選択させる事になる。またその後にアンタップする手段があれば、再度相手の妨害を受けることなく戦闘に参加できる。
• 多人数戦の場合、ターン順で対戦相手がクリーチャーを生け贄に捧げる選択を行う。前のプレイヤーが生け贄を捧げていても後続のプレイヤーは望むならクリーチャーを生け贄に捧げてもよい。ただし、何体クリーチャーが生け贄に捧げられても冒涜の悪魔の上に置かれる+1/+1カウンターは1つである。
• 相手側に鷺群れのシガルダ/Sigarda, Host of Heronsがいると、デメリットを無視できる友情コンボが成立する。殺戮の波/Killing Waveとは反対で「ＡすればＢする」のＡが生け贄なので成立するコンボである。
• やや挙動は違うが、6/6という基本サイズ、チャンプブロックされやすいが+1/+1カウンターによるケアがある点は魂売り/Spiritmongerに近い。

参考

• カード個別評価：ラヴニカへの回帰 - レア