加虐
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− | [[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas (ストーリー)|ニコル・ボーラス/Nicol Bolas]]の不死の軍団、[[永遠衆/Eternal]] | + | [[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas (ストーリー)|ニコル・ボーラス/Nicol Bolas]]の不死の軍団、[[永遠衆/Eternal]]を表す[[メカニズム]]。破滅の刻の永遠衆([[永遠]]などで[[生成]]される[[トークン]]を除く)はすべてこの[[能力]]を持っており、この能力を持つ[[カード]]はすべて[[ゾンビ]]である。[[色]]もボーラス・カラーである[[青]]と[[黒]]と[[赤]]に存在する。 |
− | [[ブロック (ルール用語)|ブロック]] | + | [[ブロック (ルール用語)|ブロック]]してもライフを失うのは変わらないので、疑似的な[[回避能力]]として働く。一部のカードは[[パワー]]より高い加虐と同時に[[サボタージュ能力]]を持っており、[[対戦相手]]に選択を迫る[[懲罰者カード]]的な要素も持つ。 |
===ルール=== | ===ルール=== | ||
− | * 加虐を持つクリーチャーが何体の[[ブロック・クリーチャー]]にブロックされたかに関わらず、1回の戦闘で加虐が誘発するのは1回である。 | + | *加虐を持つクリーチャーが何体の[[ブロック・クリーチャー]]にブロックされたかに関わらず、1回の戦闘で加虐が誘発するのは1回である。 |
− | * クリーチャーが[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]を[[攻撃]]しているなら、そのプレインズウォーカーの[[コントローラー]] | + | *クリーチャーが[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]を[[攻撃]]しているなら、そのプレインズウォーカーの[[コントローラー]]が防御プレイヤーとなり、ライフを失う({{CR|506.2}}、{{CR|802.2a}})。 |
− | * 加虐は[[戦闘ダメージ]]が与えられるより先に[[解決]]される。加虐によってライフを失ったことにより、[[プレイヤー]]の[[ライフ総量]]が0以下になったなら、そのプレイヤーは即時にゲームに[[敗北]]する。[[絆魂]]を持つブロック・クリーチャーがあっても、まだ戦闘ダメージを与えていないので、そのプレイヤーを救うためには間に合わない。 | + | *加虐は[[戦闘ダメージ]]が与えられるより先に[[解決]]される。加虐によってライフを失ったことにより、[[プレイヤー]]の[[ライフ総量]]が0以下になったなら、そのプレイヤーは即時にゲームに[[敗北]]する。[[絆魂]]を持つブロック・クリーチャーがあっても、まだ戦闘ダメージを与えていないので、そのプレイヤーを救うためには間に合わない。 |
− | * | + | *クリーチャーにブロックされたことで加虐が誘発した場合、実際に[[スタック]]に乗るのは次にプレイヤーが[[優先権]]を得るときである({{CR|603.3}})。通常は、ブロック・クリーチャーを指定し、[[ダメージ割り振り順]]が決定されてから、スタックに置かれる({{CR|509.4a}})。 |
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+ | 加虐は元々、永遠衆が再登場する[[灯争大戦]]で再録することを意図して作られたメカニズムだったが、いくつかの問題が生じた。 | ||
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+ | #実際に作ってみると、当初の想定よりデザイン空間が狭く、バランスを取るのが難しいことが判明した。 | ||
+ | #プレイヤーの人気を獲得できなかった。嫌われたわけではないが、再録が大歓迎されるほど好かれもしなかった。 | ||
+ | #プレインズウォーカー中心の[[カード・セット|セット]]である灯争大戦と噛み合わなかった。もし灯争大戦で初めてデザインされていたなら、プレイヤーかプレインズウォーカーに[[ダメージ]]を[[与える]]ものになっていただろうと[[Mark Rosewater]]は述べている。 | ||
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+ | これらの理由から灯争大戦での再録は見送られ、永遠衆のメカニズムとしては代わりに[[動員]]が採用されることになった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/waging-war-spark-part-3-2019-04-15 Waging War of the Spark, Part 3]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0032323/ 『灯争大戦』の遂行 その3]([[Making Magic]] [[2019年]]4月15日 Mark Rosewater著)</ref>。今後の再録の可能性も高いとは言えず、[[ストーム値]]は7とされる<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/storm-scale-kaladesh-and-amonkhet-2019-03-25 Storm Scale: Kaladesh and Amonkhet]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0032250/ ストーム値:『カラデシュ』と『アモンケット』](Making Magic 2019年3月25日 Mark Rosewater著)</ref>。 | ||
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2019年4月16日 (火) 16:57時点における版
加虐/Afflict | |
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種別 | 誘発型能力 |
登場セット | 破滅の刻 |
CR | CR:702.130 |
加虐(かぎゃく)/Afflictは、破滅の刻で登場したキーワード能力。その能力を持つクリーチャーがブロックされるたびに機能する誘発型能力である。
Khenra Eternal / ケンラの永遠衆 (1)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) ジャッカル(Jackal) 戦士(Warrior)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) ジャッカル(Jackal) 戦士(Warrior)
加虐1(このクリーチャーがブロックされた状態になるたび、防御プレイヤーは1点のライフを失う。)
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定義
加虐N/Afflict Nは「このクリーチャーがブロックされた状態になるたび、防御プレイヤーはN点のライフを失う。」を意味する。
クリーチャー1体が複数の加虐を持つなら、それらはそれぞれ個別に誘発する。
解説
ニコル・ボーラス/Nicol Bolasの不死の軍団、永遠衆/Eternalを表すメカニズム。破滅の刻の永遠衆(永遠などで生成されるトークンを除く)はすべてこの能力を持っており、この能力を持つカードはすべてゾンビである。色もボーラス・カラーである青と黒と赤に存在する。
ブロックしてもライフを失うのは変わらないので、疑似的な回避能力として働く。一部のカードはパワーより高い加虐と同時にサボタージュ能力を持っており、対戦相手に選択を迫る懲罰者カード的な要素も持つ。
ルール
- 加虐を持つクリーチャーが何体のブロック・クリーチャーにブロックされたかに関わらず、1回の戦闘で加虐が誘発するのは1回である。
- クリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃しているなら、そのプレインズウォーカーのコントローラーが防御プレイヤーとなり、ライフを失う(CR:506.2、CR:802.2a)。
- 加虐は戦闘ダメージが与えられるより先に解決される。加虐によってライフを失ったことにより、プレイヤーのライフ総量が0以下になったなら、そのプレイヤーは即時にゲームに敗北する。絆魂を持つブロック・クリーチャーがあっても、まだ戦闘ダメージを与えていないので、そのプレイヤーを救うためには間に合わない。
- クリーチャーにブロックされたことで加虐が誘発した場合、実際にスタックに乗るのは次にプレイヤーが優先権を得るときである(CR:603.3)。通常は、ブロック・クリーチャーを指定し、ダメージ割り振り順が決定されてから、スタックに置かれる(CR:509.4a)。
開発秘話
加虐は元々、永遠衆が再登場する灯争大戦で再録することを意図して作られたメカニズムだったが、いくつかの問題が生じた。
- 実際に作ってみると、当初の想定よりデザイン空間が狭く、バランスを取るのが難しいことが判明した。
- プレイヤーの人気を獲得できなかった。嫌われたわけではないが、再録が大歓迎されるほど好かれもしなかった。
- プレインズウォーカー中心のセットである灯争大戦と噛み合わなかった。もし灯争大戦で初めてデザインされていたなら、プレイヤーかプレインズウォーカーにダメージを与えるものになっていただろうとMark Rosewaterは述べている。
これらの理由から灯争大戦での再録は見送られ、永遠衆のメカニズムとしては代わりに動員が採用されることになった[1]。今後の再録の可能性も高いとは言えず、ストーム値は7とされる[2]。
脚注
- ↑ Waging War of the Spark, Part 3/『灯争大戦』の遂行 その3(Making Magic 2019年4月15日 Mark Rosewater著)
- ↑ Storm Scale: Kaladesh and Amonkhet/ストーム値:『カラデシュ』と『アモンケット』(Making Magic 2019年3月25日 Mark Rosewater著)
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール