ラースの灼熱洞/Furnace of Rath
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[[効果]]は単純。どんな[[ダメージ]]でも2倍になる加速装置のような[[エンチャント]]。これを出して[[火力]]を連発できると、あっという間に[[ゲーム]]に勝利できる。ただし、[[対戦相手]]の[[デッキ]]が[[赤]]入り(≒[[火力]]入り)だと、出すのに少し勇気がいるわけだが。 | [[効果]]は単純。どんな[[ダメージ]]でも2倍になる加速装置のような[[エンチャント]]。これを出して[[火力]]を連発できると、あっという間に[[ゲーム]]に勝利できる。ただし、[[対戦相手]]の[[デッキ]]が[[赤]]入り(≒[[火力]]入り)だと、出すのに少し勇気がいるわけだが。 | ||
− | [[ミラージュ・ブロック]]が[[スタンダード]]だった頃は、[[戦場]] | + | [[ミラージュ・ブロック]]が[[スタンダード]]だった頃は、[[戦場]]を圧倒していても[[バーン|フルバーン]]が四枚目の[[山/Mountain]]と共にこれを置き、即[[火炎破/Fireblast]]2連発で大逆転ということが良くあった。そのため、当時の[[赤]]には「[[ライフ]]10は射程圏内」とまで言われていた。 |
− | [[モグの偏執狂/Mogg Maniac]]との相性が非常に良い。「[[ダメージ]]を受けてから返す」という性質上、[[置換効果]]を2度適用して4倍にできるからだ。例えば、ラースの灼熱洞と[[モグの偏執狂/Mogg Maniac]]が戦場にある状態で[[火炎破/Fireblast]] | + | [[モグの偏執狂/Mogg Maniac]]との相性が非常に良い。「[[ダメージ]]を受けてから返す」という性質上、[[置換効果]]を2度適用して4倍にできるからだ。例えば、ラースの灼熱洞と[[モグの偏執狂/Mogg Maniac]]が戦場にある状態で[[火炎破/Fireblast]]を(モグの偏執狂に)撃ち込むと、[[対戦相手]]に16点[[ダメージ]]が入る。[[稲妻の斧/Lightning Axe]]ならば20点で一撃である。[[ぬいぐるみ人形/Stuffy Doll]]でも同じ事が可能。 |
*「[[クリーチャー]]か[[プレイヤー]]に与えるダメージ」のみを2倍にするが、[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]に与えるダメージは2倍になるときとそうでないときがある。 | *「[[クリーチャー]]か[[プレイヤー]]に与えるダメージ」のみを2倍にするが、[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]に与えるダメージは2倍になるときとそうでないときがある。 | ||
− | **[[火力]][[呪文]]によって[[プレイヤー]] | + | **[[火力]][[呪文]]によって[[プレイヤー]]にダメージを与えそれを移し替える場合、「ラースの灼熱洞」と「プレインズウォーカーへの移し替え」の2つの置換効果が適用できる状態になる。影響を受けるプレイヤー=火力呪文の[[コントローラー]]がどちらを先に適用するのかを決めるため、「倍にしてから移し替え」とすればプレインズウォーカーへのダメージを2倍にできる。 |
− | **[[戦闘ダメージ]] | + | **[[戦闘ダメージ]]は原則2倍にならない。ただし、何らかの理由でプレインズウォーカーが同時にクリーチャーでもある場合、それにダメージが与えられれば当然2倍のダメージを与えることができる。 |
− | *この[[カード]]のせいで[[トランプル]]のルールが変更されたという逸話がある。<br />当初のルールでは、[[トランプル]]を持つ[[クリーチャー]]が与える[[戦闘ダメージ]]は、一旦全て[[ブロック・クリーチャー]] | + | **プレインズウォーカーの[[クリーチャー化]]は複数枚のカードの[[コンボ]]で可能なほか、自身でクリーチャー化するプレインズウォーカーには[[ギデオン・ジュラ/Gideon Jura]]がある。 |
− | **しかし、[[ブロック]]しなかった場合には「倍付け」が1度しか起こらないので、かえって[[ダメージ]]が減るというおかしなことになっていた。上記の例では、6×2点で12点しか[[ダメージ]]が与えられない。 | + | *この[[カード]]のせいで[[トランプル]]のルールが変更されたという逸話がある。<br />当初のルールでは、[[トランプル]]を持つ[[クリーチャー]]が与える[[戦闘ダメージ]]は、一旦全て[[ブロック・クリーチャー]]に[[割り振る|割り振]]られた後、「溢れた」[[ダメージ]]が改めて[[プレイヤー]]に割り振られると言う仕組みであった。ダメージの割り振りが2度発生しているため、この[[置換効果]]も2度適用されてしまうのである。<br />具体的には、[[ボール・ライトニング/Ball Lightning]]を2/2[[クリーチャー]]で[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]すると、まず「2/2[[クリーチャー]]に([[パワー]]6の2倍の)12[[ダメージ]]」が与えられ、この余剰の10[[ダメージ]]が再度[[プレイヤー]]に割り振りされた結果、[[プレイヤー]]に(余剰の2倍の)20点の[[ダメージ]]が与えられた。 |
+ | **しかし、[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]しなかった場合には「倍付け」が1度しか起こらないので、かえって[[ダメージ]]が減るというおかしなことになっていた。上記の例では、6×2点で12点しか[[ダメージ]]が与えられない。 | ||
**現在のルールでは[[戦闘ダメージ]]は「[[クリーチャー]]と[[プレイヤー]]に同時に1タイミングで割り振り」になっているので、上記例では[[プレイヤー]]に4点割り振ってそれが2倍で8点[[ダメージ]]となるだけである。 | **現在のルールでは[[戦闘ダメージ]]は「[[クリーチャー]]と[[プレイヤー]]に同時に1タイミングで割り振り」になっているので、上記例では[[プレイヤー]]に4点割り振ってそれが2倍で8点[[ダメージ]]となるだけである。 | ||
*この場合の「[[発生源]]」は[[ダメージ]]の[[発生源]]を意味する。特に指定が無いので、あらゆる[[ダメージ]]が2倍になる。 | *この場合の「[[発生源]]」は[[ダメージ]]の[[発生源]]を意味する。特に指定が無いので、あらゆる[[ダメージ]]が2倍になる。 | ||
− | *「同一のイベントにつき同じ[[置換効果]] | + | *「同一のイベントにつき同じ[[置換効果]]を2度以上適用する事はできない」のルールにより、この[[カード]]単体で[[無限ループ]]を起こす事は無い。 |
*ただし、これ自体が複数戦場にあれば、それぞれの効果が適用され、[[ダメージ]]が4倍、8倍・・・といった感じに増加する。(別のオブジェクトがそれぞれ持つ[[置換効果]]であるため、「同じ」[[置換効果]]ではない) | *ただし、これ自体が複数戦場にあれば、それぞれの効果が適用され、[[ダメージ]]が4倍、8倍・・・といった感じに増加する。(別のオブジェクトがそれぞれ持つ[[置換効果]]であるため、「同じ」[[置換効果]]ではない) | ||
*「[[ライフ]]を[[失う]]」ことは、「[[ダメージ]]」とは別物なので、この[[置換効果]]の影響を受けない。 | *「[[ライフ]]を[[失う]]」ことは、「[[ダメージ]]」とは別物なので、この[[置換効果]]の影響を受けない。 | ||
*[[ペインランド]]との相性は最悪。文字通り痛みが半端ではない。 | *[[ペインランド]]との相性は最悪。文字通り痛みが半端ではない。 | ||
*[[第9版を選ぼう]]において、[[理由なき暴力/Gratuitous Violence]]を破り[[再録]]された。 | *[[第9版を選ぼう]]において、[[理由なき暴力/Gratuitous Violence]]を破り[[再録]]された。 | ||
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==参考== | ==参考== |
2010年4月19日 (月) 20:44時点における版
Furnace of Rath / ラースの灼熱洞 (1)(赤)(赤)(赤)
エンチャント
エンチャント
いずれかの発生源がパーマネントかプレイヤーにダメージを与えるなら、代わりにそれはそのパーマネントかプレイヤーにその2倍のダメージを与える。
効果は単純。どんなダメージでも2倍になる加速装置のようなエンチャント。これを出して火力を連発できると、あっという間にゲームに勝利できる。ただし、対戦相手のデッキが赤入り(≒火力入り)だと、出すのに少し勇気がいるわけだが。
ミラージュ・ブロックがスタンダードだった頃は、戦場を圧倒していてもフルバーンが四枚目の山/Mountainと共にこれを置き、即火炎破/Fireblast2連発で大逆転ということが良くあった。そのため、当時の赤には「ライフ10は射程圏内」とまで言われていた。
モグの偏執狂/Mogg Maniacとの相性が非常に良い。「ダメージを受けてから返す」という性質上、置換効果を2度適用して4倍にできるからだ。例えば、ラースの灼熱洞とモグの偏執狂/Mogg Maniacが戦場にある状態で火炎破/Fireblastを(モグの偏執狂に)撃ち込むと、対戦相手に16点ダメージが入る。稲妻の斧/Lightning Axeならば20点で一撃である。ぬいぐるみ人形/Stuffy Dollでも同じ事が可能。
- 「クリーチャーかプレイヤーに与えるダメージ」のみを2倍にするが、プレインズウォーカーに与えるダメージは2倍になるときとそうでないときがある。
- 火力呪文によってプレイヤーにダメージを与えそれを移し替える場合、「ラースの灼熱洞」と「プレインズウォーカーへの移し替え」の2つの置換効果が適用できる状態になる。影響を受けるプレイヤー=火力呪文のコントローラーがどちらを先に適用するのかを決めるため、「倍にしてから移し替え」とすればプレインズウォーカーへのダメージを2倍にできる。
- 戦闘ダメージは原則2倍にならない。ただし、何らかの理由でプレインズウォーカーが同時にクリーチャーでもある場合、それにダメージが与えられれば当然2倍のダメージを与えることができる。
- プレインズウォーカーのクリーチャー化は複数枚のカードのコンボで可能なほか、自身でクリーチャー化するプレインズウォーカーにはギデオン・ジュラ/Gideon Juraがある。
- このカードのせいでトランプルのルールが変更されたという逸話がある。
当初のルールでは、トランプルを持つクリーチャーが与える戦闘ダメージは、一旦全てブロック・クリーチャーに割り振られた後、「溢れた」ダメージが改めてプレイヤーに割り振られると言う仕組みであった。ダメージの割り振りが2度発生しているため、この置換効果も2度適用されてしまうのである。
具体的には、ボール・ライトニング/Ball Lightningを2/2クリーチャーでブロックすると、まず「2/2クリーチャーに(パワー6の2倍の)12ダメージ」が与えられ、この余剰の10ダメージが再度プレイヤーに割り振りされた結果、プレイヤーに(余剰の2倍の)20点のダメージが与えられた。 - この場合の「発生源」はダメージの発生源を意味する。特に指定が無いので、あらゆるダメージが2倍になる。
- 「同一のイベントにつき同じ置換効果を2度以上適用する事はできない」のルールにより、このカード単体で無限ループを起こす事は無い。
- ただし、これ自体が複数戦場にあれば、それぞれの効果が適用され、ダメージが4倍、8倍・・・といった感じに増加する。(別のオブジェクトがそれぞれ持つ置換効果であるため、「同じ」置換効果ではない)
- 「ライフを失う」ことは、「ダメージ」とは別物なので、この置換効果の影響を受けない。
- ペインランドとの相性は最悪。文字通り痛みが半端ではない。
- 第9版を選ぼうにおいて、理由なき暴力/Gratuitous Violenceを破り再録された。
参考
- トリプルシンボルカード
- ラース/Rath(背景世界/ストーリー用語)
- カード個別評価:テンペスト - レア
- カード個別評価:第10版 - レア
- カード個別評価:第9版 - レア
- カード個別評価:第8版 - レア