ヘイト
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'''ヘイト'''(''Hate'')とは、「憎しみ」「〜を憎む」といった意味の英単語。[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]においては以下のような意味で用いる。 | '''ヘイト'''(''Hate'')とは、「憎しみ」「〜を憎む」といった意味の英単語。[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]においては以下のような意味で用いる。 | ||
#「敵対行為」「妨害行為」の意味。名詞的に用いることもあれば、他の単語に接続して修飾語として用いることもある。 | #「敵対行為」「妨害行為」の意味。名詞的に用いることもあれば、他の単語に接続して修飾語として用いることもある。 | ||
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#特定のカードおよびデッキを指す略称あるいはスラング。海外ではセレズニア・ヘイトベアーズや[[ヘイトレッド|ヘイトリッド]](Hatred)などに対して用いられるが、言語の決定的な違いから日本ではあまり見かけることはない。 | #特定のカードおよびデッキを指す略称あるいはスラング。海外ではセレズニア・ヘイトベアーズや[[ヘイトレッド|ヘイトリッド]](Hatred)などに対して用いられるが、言語の決定的な違いから日本ではあまり見かけることはない。 | ||
#文字通り「嫌われている」カードに対する極めて直接的な表現。欧米圏において、たとえば[[時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler]]や[[反射魔道士/Reflector Mage]]等に対し、「I hate him!」といった感じで用いられる。 | #文字通り「嫌われている」カードに対する極めて直接的な表現。欧米圏において、たとえば[[時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler]]や[[反射魔道士/Reflector Mage]]等に対し、「I hate him!」といった感じで用いられる。 | ||
− | # | + | #マナーの面で悪名高いプレイヤーや、能力的に問題が見られるWtoCの特定人物に対する罵倒。いわゆる"Four-letter words"ほど過激ではないものの、常識論として、表立って用いることは全く望ましくない。 |
本項では主に3について解説する。 | 本項では主に3について解説する。 |
2022年5月8日 (日) 09:34時点における最新版
ヘイト(Hate)とは、「憎しみ」「〜を憎む」といった意味の英単語。マジックにおいては以下のような意味で用いる。
- 「敵対行為」「妨害行為」の意味。名詞的に用いることもあれば、他の単語に接続して修飾語として用いることもある。
- 1や3から転じて、個々のカードに対し、「風当たりが強い/弱い」「ゲーム中での除去優先性が高い/低い」ことを「ヘイトが高い/低い」と表現することがある。
- 状況次第では上述の「メタる」に近似した意味合いとなる場合もあるが、1のように事前対策の概念を専門用語として言語化したものではなく、トレンド上での使用ネックや個々の除去の優先性を表現する等、あくまで日常会話的に用いられる観念である。もとよりこの場合の「ヘイト(憎しみ)」という強い言葉はMMO等の用語に基づくものであり、1のような特定デッキやカードへの直接の対策を意味しているわけではない点で決定的に異なる。そのため1および3が正統とされるマジックでは必ずしも適正な言葉遣いとは言い難いものの、一般的なゲーム用語に基づくことから意味することへの理解が容易で、「巻き添え被害」のようなニュアンスも伝わりやすいため、古参のプロプレイヤーでも敢えて用いることがある。
- 用例1:同じP/Tであっても、バニラと飛行能力持ちとを比べた場合、ゲームでのリスク上、後者のほうが除去の優先順位は相対的に高い。転じて、「バニラに比べてフライヤーはヘイトが高い(=集中的に潰されやすい)」と表現することが出来る。
- 用例2:パララクスの波/Parallax Waveが隆盛していた当時のスタンダードはキッカー持ちのクリーチャーは「ついで」「たまたま」「結果的に」といった感じで潰されてしまうことが多かったという話を、「あの頃はカヴーのタイタン/Kavu Titanにとっては環境のヘイト(=風当たり)が高く、不憫だった」と表現することができる。
- 用例3:アラビアンナイトは砂漠/Desertの封入率が高いため、同セットを用いたリミテッドではタフネス1は潰されやすかったことから、「アラビアンナイトでのダンダーン/Dandanへのヘイト(=風当たり、狙われやすさ)は悲惨だった」と表現できる。
- 状況次第では上述の「メタる」に近似した意味合いとなる場合もあるが、1のように事前対策の概念を専門用語として言語化したものではなく、トレンド上での使用ネックや個々の除去の優先性を表現する等、あくまで日常会話的に用いられる観念である。もとよりこの場合の「ヘイト(憎しみ)」という強い言葉はMMO等の用語に基づくものであり、1のような特定デッキやカードへの直接の対策を意味しているわけではない点で決定的に異なる。そのため1および3が正統とされるマジックでは必ずしも適正な言葉遣いとは言い難いものの、一般的なゲーム用語に基づくことから意味することへの理解が容易で、「巻き添え被害」のようなニュアンスも伝わりやすいため、古参のプロプレイヤーでも敢えて用いることがある。
- 多人数戦において、プレイヤーが狙っている/プレイヤーから狙われている度合いを表す用語。
- 特定のカードおよびデッキを指す略称あるいはスラング。海外ではセレズニア・ヘイトベアーズやヘイトリッド(Hatred)などに対して用いられるが、言語の決定的な違いから日本ではあまり見かけることはない。
- 文字通り「嫌われている」カードに対する極めて直接的な表現。欧米圏において、たとえば時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerや反射魔道士/Reflector Mage等に対し、「I hate him!」といった感じで用いられる。
- マナーの面で悪名高いプレイヤーや、能力的に問題が見られるWtoCの特定人物に対する罵倒。いわゆる"Four-letter words"ほど過激ではないものの、常識論として、表立って用いることは全く望ましくない。
本項では主に3について解説する。
[編集] 解説
多人数戦において、あるプレイヤーから見てプレイヤーを狙うかを決める際の度合い、あるいはプレイヤー自身が他のプレイヤー全体からどれだけ狙われているかの度合いをヘイトまたはヘイト値と呼ぶ。
例えば、プレイヤーA、B、Cの3人がいて、プレイヤーAが他のプレイヤーに恨まれるような行動(プレイヤーAを狙いたくなる行動)をとった場合は「Aのヘイトが上がる」「Aにヘイトが集まる」などと表現する。また、狙われる側ではなく狙う側を指して「BやCのヘイトを上げる」と表現されることもある。
統率者戦などに代表される、複数の対戦相手が存在する無差別戦では特に重要となる概念。無差別戦では、序盤の間こそ文字通り「無差別」な戦いだが、ゲームが進んでいくにつれプレイヤー間のパワーバランスが崩れると、結果として「一対多」の戦いになることが珍しくない。早い段階から別の対戦相手同士で結託されると大きく不利になることは明白であるため、ヘイトを無闇に上げないように(それでいて勝者になれるよう虎視眈々と)行動することは重要なテクニックの一つである。
アドバンテージなどと異なり明確に数値化できる概念ではないため、ヘイト管理の手法も様々。無差別戦の醍醐味でもある政治的な駆け引きによって矛先をそらすのが常套手段だが、見かけの脅威度を低く保つ(あからさまに危険に見えるコンボパーツは先出しせず温存するなど)、対戦相手にも恩恵のあるカードを効果的に使う(秘儀の否定/Arcane Denialなど)といった、プレイングやデッキ構築の面でもやりくりすることが可能。逆に闇の腹心/Dark Confidantを出していたら即死コンボのパーツがめくれてしまったなど、意図せずにヘイト値が上がってしまうこともしばしば。
- これにより多人数戦では各プレイヤーが消極的になりすぎることがあるため、多人数戦向けセットコンスピラシーのシリーズでは廃位や統治者など積極的な攻撃の動機付けをするシステムを導入している。
- MMORPGなどにおける、敵NPCが狙うプレイヤーの優先順位を決める際に用いるパラメータ(たいてい非表示)が語源。基本的に対人戦であるマジックではこのパラメータを数値化できないものの、狙われている度合いを表すのにうってつけな表現であるため、日本のマジック界隈でも使われるようになった。
[編集] 関連リンク
- 射場本正巳の「カジュアルマジックのススメ」 第2回:ヘイトが上がるとゲームが変わる? (ウィザーズ社日本公式ウェブサイト、文:射場本正巳)