クルフィックス/Kruphix
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− | [[テーロス/Theros]]の[[神 (テーロス・ブロック)#ストーリー|神]]の一柱で、[[緑]]と[[青]]の[[マナ]] | + | [[テーロス/Theros]]の[[神 (テーロス・ブロック)#ストーリー|神]]の一柱で、[[緑]]と[[青]]の[[マナ]]に関連する小神。男性。輪郭は四本の腕を持つ人間のような形だが、全身に[[ニクス/Nyx]]の星空が映し出されているため、その容姿は判然としない([https://magic.wizards.com/en/articles/archive/wallpaper-weekkruphix-god-horizons-2014-06-04 イラスト])。 |
彼方の地平の神。可能性、距離、見えざるものを支配しており、そのため彼は夢の信託者であると見なされている。彼は他の誰も学ぼうとしない神秘の守り手であり、航海や時の循環を統べている。 | 彼方の地平の神。可能性、距離、見えざるものを支配しており、そのため彼は夢の信託者であると見なされている。彼は他の誰も学ぼうとしない神秘の守り手であり、航海や時の循環を統べている。 | ||
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===クルフィックスの洞察/Kruphix's Insight=== | ===クルフィックスの洞察/Kruphix's Insight=== | ||
− | + | クルフィックスの神託者である[[キデール/Kydele]]は、[[ゼナゴス/Xenagos]]が神となり、その咆哮がニクスの清純なる表面を野火のように走るのを見た。人間エルズペス・ティレルと彼女の友アジャニの到来を見た。二人がクルフィックス神の身体、ニクスへの門を通り抜け、そして空へと歩み出すのを見た。エルズペスが[[神送り/Godsend#ストーリー|神送り]]と呼ばれる刃で、ゼナゴスを空から切り離すのを見た。そして神々の中でも至上を称する[[ヘリオッド/Heliod]]神が、エルズペスの手からその武器を強奪し、彼女を殺害するのを見た。 | |
− | + | それ以来、クルフィックス神の声は途絶え、キデールは自分が見たものに困惑していた。そこにクルフィックスが再び現れ、キデールに話しかけた。キデールはゼナゴスが神となり数週間のうちに死んだことは、神々が不変であるという哲学者の教えを揺るがすものだと述べた。クルフィックスは神々は定命の者たちの信仰によって生みだされた存在であり、信仰より先に神が存在したわけではないと答えた。そして神々の存在はそれゆえ儚いものであると認めた。その理由はと問うキデールに対し、仮に神の性質の背後に目的があるとしてもクルフィックス自身は知ることを望まないと答えた。知ることこそクルフィックス神の義務ではないかと食い下がるキデールに、クルフィックスは自分はテーロスの既知のことすべてを知っているが、誰にも知られていないことは数多いと述べた。そして自分が最近知った世界の安全に関する重大な事実について知るつもりはあるかと問いかけた。キデールは知ることを願った。 | |
クルフィックスは語った。テーロスのほかにも[[多元宇宙/Multiverse|多くの世界]]があり、そして世界から世界へ渡り歩く者([[プレインズウォーカー/Planeswalker]])がいる。ゼナゴスはその一人であり、ほかの世界を見た結果としてテーロスの神の本質を知り、自分が神になることで神々は偽りの存在だと知らせようとした。しかし、クルフィックスの推測では、ゼナゴスが神のままであり続ければ、人々はやがてゼナゴスを崇めることを学び、同時にゼナゴスが定命の者であったことを忘れると考えており、ゼナゴスや彼の所業は脅威であると思っていなかった。真にクルフィックスを悩ませるのは、ゼナゴスの昇天でも、世界の間を歩む者の存在でもなく、世界を歩む者たちを悩ませるものである。キオーラは故郷([[ゼンディカー/Zendikar]])を[[エルドラージ/Eldrazi]]に脅かされている。アジャニは世界を歩むものである[[ドラゴン]]([[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas (ストーリー)|ニコル・ボーラス/Nicol Bolas]])と対峙した。エルズペスは[[ファイレクシア/Phyrexia]]による支配から逃れてきたが、それはすでに違う世界への道を切り開いている([[新ファイレクシア/New Phyrexia]])。もしもそういったもの達がテーロスへ来たとすると、神々でも止められないかもしれない。 | クルフィックスは語った。テーロスのほかにも[[多元宇宙/Multiverse|多くの世界]]があり、そして世界から世界へ渡り歩く者([[プレインズウォーカー/Planeswalker]])がいる。ゼナゴスはその一人であり、ほかの世界を見た結果としてテーロスの神の本質を知り、自分が神になることで神々は偽りの存在だと知らせようとした。しかし、クルフィックスの推測では、ゼナゴスが神のままであり続ければ、人々はやがてゼナゴスを崇めることを学び、同時にゼナゴスが定命の者であったことを忘れると考えており、ゼナゴスや彼の所業は脅威であると思っていなかった。真にクルフィックスを悩ませるのは、ゼナゴスの昇天でも、世界の間を歩む者の存在でもなく、世界を歩む者たちを悩ませるものである。キオーラは故郷([[ゼンディカー/Zendikar]])を[[エルドラージ/Eldrazi]]に脅かされている。アジャニは世界を歩むものである[[ドラゴン]]([[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas (ストーリー)|ニコル・ボーラス/Nicol Bolas]])と対峙した。エルズペスは[[ファイレクシア/Phyrexia]]による支配から逃れてきたが、それはすでに違う世界への道を切り開いている([[新ファイレクシア/New Phyrexia]])。もしもそういったもの達がテーロスへ来たとすると、神々でも止められないかもしれない。 | ||
− | + | そしてクルフィックスはこの知識をどうするかとキデールに問いかけた。彼女は結局それを誰にも語らぬことにした。 | |
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*[https://magic.wizards.com/en/story/planes/theros THEROS - PLANES]/[https://magic.wizards.com/ja/story/planes/%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%82%B9 テーロス - 次元](公式サイト) | *[https://magic.wizards.com/en/story/planes/theros THEROS - PLANES]/[https://magic.wizards.com/ja/story/planes/%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%82%B9 テーロス - 次元](公式サイト) | ||
*[[Theros: Godsend, Part I]](小説) | *[[Theros: Godsend, Part I]](小説) | ||
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/journeys-end-2014-05-26 Journey's End]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/JOU/0010740/ 旅の終わり](Feature Article 2014年5月26日 The Magic Creative Team著) | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/journeys-end-2014-05-26 Journey's End]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/JOU/0010740/ 旅の終わり](Feature Article 2014年5月26日 The Magic Creative Team著) | ||
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-story/kruphixs-insight-2014-06-11 Kruphix's Insight]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/JOU/0010770/ クルフィックスの洞察](Uncharted Realms 2014年6月11日 [[Kelly Digges]]著) | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-story/kruphixs-insight-2014-06-11 Kruphix's Insight]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/JOU/0010770/ クルフィックスの洞察](Uncharted Realms 2014年6月11日 [[Kelly Digges]]著) | ||
+ | ;[[兄弟戦争]] | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/magic-story/the-brothers-war-chapter-4-the-dark The Brothers' War | Chapter 4: The Dark]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/BRO/0036485/ サイドストーリー第4話:暗闇(ザ・ダーク)](Magic Story [[2022年]]10月25日 [[Reinhardt Suarez]]著、名前のみ) | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[背景世界/ストーリー用語]] | *[[背景世界/ストーリー用語]] |
2022年12月25日 (日) 21:56時点における最新版
- ヘリオッド/Heliod(白)
- タッサ/Thassa(青)
- エレボス/Erebos(黒)
- パーフォロス/Purphoros(赤)
- ナイレア/Nylea(緑)
- エファラ/Ephara(白青)
- フィナックス/Phenax(青黒)
- モーギス/Mogis(黒赤)
- クローティス/Klothys(赤緑)
- ケイラメトラ/Karametra(緑白)
- エイスリオス/Athreos(白黒)
- ケラノス/Keranos(青赤)
- ファリカ/Pharika(黒緑)
- イロアス/Iroas(赤白)
- クルフィックス/Kruphix(緑青)
- ゼナゴス/Xenagos(赤緑)
クルフィックス/Kruphixはテーロス・ブロックのキャラクター。カードとしてはニクスへの旅の彼方の神、クルフィックス/Kruphix, God of Horizonsが初出。
目次 |
[編集] 解説
テーロス/Therosの神の一柱で、緑と青のマナに関連する小神。男性。輪郭は四本の腕を持つ人間のような形だが、全身にニクス/Nyxの星空が映し出されているため、その容姿は判然としない(イラスト)。
彼方の地平の神。可能性、距離、見えざるものを支配しており、そのため彼は夢の信託者であると見なされている。彼は他の誰も学ぼうとしない神秘の守り手であり、航海や時の循環を統べている。
謎に包まれた神で、滅多に口を開くことはない。彼の崇拝者はごくわずかである。彼はしばしば、実体ではなくただニクスに満ちた空間だけを空に映す。
テーロスで最も古い神であり、テーロスそのものと神々の起源の真実を知る者である。彼はすべての神を定命の者の世界からニクスへと呼び戻すことができる。この神々の一時的不在は定命の者の間では「沈黙/The Silence」と呼ばれ、恐れられている。
彼を祀る神殿である神秘の神殿/Temple of Mysteryは、世界の縁の大瀑布の上に建造されている(イラスト)。
[編集] 経歴
[編集] ニクスへの旅
テーロスに秩序を取り戻すことを誓ったエルズペス/Elspethとアジャニ/Ajaniは、定命の者がニクスに入り、神をニクスから引き剥がす方法を知る数少ない存在であるクルフィックスに会うため、世界の果てにある神秘の神殿を目指す旅に出た。マーフォークの女性キオーラ/Kioraの助力でタッサ/Thassaが篭もるアリクスメテス/Arixmethesに辿り着いた二人は、タッサの波によってニクスへの門であるクルフィックス自身まで運ばれる。
[編集] クルフィックスの洞察/Kruphix's Insight
クルフィックスの神託者であるキデール/Kydeleは、ゼナゴス/Xenagosが神となり、その咆哮がニクスの清純なる表面を野火のように走るのを見た。人間エルズペス・ティレルと彼女の友アジャニの到来を見た。二人がクルフィックス神の身体、ニクスへの門を通り抜け、そして空へと歩み出すのを見た。エルズペスが神送りと呼ばれる刃で、ゼナゴスを空から切り離すのを見た。そして神々の中でも至上を称するヘリオッド/Heliod神が、エルズペスの手からその武器を強奪し、彼女を殺害するのを見た。
それ以来、クルフィックス神の声は途絶え、キデールは自分が見たものに困惑していた。そこにクルフィックスが再び現れ、キデールに話しかけた。キデールはゼナゴスが神となり数週間のうちに死んだことは、神々が不変であるという哲学者の教えを揺るがすものだと述べた。クルフィックスは神々は定命の者たちの信仰によって生みだされた存在であり、信仰より先に神が存在したわけではないと答えた。そして神々の存在はそれゆえ儚いものであると認めた。その理由はと問うキデールに対し、仮に神の性質の背後に目的があるとしてもクルフィックス自身は知ることを望まないと答えた。知ることこそクルフィックス神の義務ではないかと食い下がるキデールに、クルフィックスは自分はテーロスの既知のことすべてを知っているが、誰にも知られていないことは数多いと述べた。そして自分が最近知った世界の安全に関する重大な事実について知るつもりはあるかと問いかけた。キデールは知ることを願った。
クルフィックスは語った。テーロスのほかにも多くの世界があり、そして世界から世界へ渡り歩く者(プレインズウォーカー/Planeswalker)がいる。ゼナゴスはその一人であり、ほかの世界を見た結果としてテーロスの神の本質を知り、自分が神になることで神々は偽りの存在だと知らせようとした。しかし、クルフィックスの推測では、ゼナゴスが神のままであり続ければ、人々はやがてゼナゴスを崇めることを学び、同時にゼナゴスが定命の者であったことを忘れると考えており、ゼナゴスや彼の所業は脅威であると思っていなかった。真にクルフィックスを悩ませるのは、ゼナゴスの昇天でも、世界の間を歩む者の存在でもなく、世界を歩む者たちを悩ませるものである。キオーラは故郷(ゼンディカー/Zendikar)をエルドラージ/Eldraziに脅かされている。アジャニは世界を歩むものであるドラゴン(ニコル・ボーラス/Nicol Bolas)と対峙した。エルズペスはファイレクシア/Phyrexiaによる支配から逃れてきたが、それはすでに違う世界への道を切り開いている(新ファイレクシア/New Phyrexia)。もしもそういったもの達がテーロスへ来たとすると、神々でも止められないかもしれない。
そしてクルフィックスはこの知識をどうするかとキデールに問いかけた。彼女は結局それを誰にも語らぬことにした。
[編集] 登場
[編集] 登場カード
[編集] カード名に登場
- テーロス
- クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix
- 神々の軍勢
- クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix
- ニクスへの旅
- クルフィックスの指図/Dictate of Kruphix、クルフィックスの洞察力/Kruphix's Insight
- 統率者2016
- クルフィックスに選ばれし者、キデール/Kydele, Chosen of Kruphix
[編集] フレイバー・テキストに登場
- テーロス
- 彼方の工作員/Agent of Horizons
- ニクスへの旅
- 印章持ちのヒトデ/Sigiled Starfish
- マジック・オリジン
- 印章持ちのヒトデ/Sigiled Starfish
- テーロス還魂記
- 星々とあるもの/One with the Stars、自然への回帰/Return to Nature
[編集] イラストに登場
[編集] 登場作品・登場記事
- THEROS - PLANES/テーロス - 次元(公式サイト)
- Theros: Godsend, Part I(小説)
- Planeswalker's Guide to Journey into Nyx/プレインズウォーカーのための『ニクスへの旅』案内(Feature Article 2014年4月2日 The Magic Creative Team著)
- Journey into Nyx: Godsend, Part II(小説)
- Journey's End/旅の終わり(Feature Article 2014年5月26日 The Magic Creative Team著)
- Kruphix's Insight/クルフィックスの洞察(Uncharted Realms 2014年6月11日 Kelly Digges著)
- The Brothers' War | Chapter 4: The Dark/サイドストーリー第4話:暗闇(ザ・ダーク)(Magic Story 2022年10月25日 Reinhardt Suarez著、名前のみ)