飛行
提供:MTG Wiki
(版間での差分)
細 (→解説) |
|||
(4人の利用者による、間の5版が非表示) | |||
1行: | 1行: | ||
− | {{Otheruses|[[キーワード能力]]|[[ | + | {{Otheruses|[[キーワード能力]]|[[リミテッド・エディション]]初出の[[エンチャント]]・[[カード]]|飛行/Flight}} |
{{情報ボックス/キーワード能力 | {{情報ボックス/キーワード能力 | ||
|名前=飛行 | |名前=飛行 | ||
13行: | 13行: | ||
==定義== | ==定義== | ||
+ | '''飛行'''/''Flying''は[[回避能力]]である。 | ||
+ | |||
飛行を持つ[[クリーチャー]]は、飛行も[[到達]]も持たないクリーチャーに[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]されない。飛行を持つクリーチャーは、飛行を持つクリーチャーも持たないクリーチャーもブロックできる。 | 飛行を持つ[[クリーチャー]]は、飛行も[[到達]]も持たないクリーチャーに[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]されない。飛行を持つクリーチャーは、飛行を持つクリーチャーも持たないクリーチャーもブロックできる。 | ||
29行: | 31行: | ||
|} | |} | ||
==解説== | ==解説== | ||
− | 数ある[[キーワード能力]]の中でも、非常に基本的かつ分かりやすい能力。[[常磐木]] | + | 数ある[[キーワード能力]]の中でも、非常に基本的かつ分かりやすい能力。[[常磐木]]能力として数多くのカードがこれを持つ。 |
− | とてもイメージしやすいこともあり、飛行を持つことを参照する[[効果]] | + | とてもイメージしやすいこともあり、飛行を持つことを参照する[[効果]]が(飛行自身も含め)非常に多い。例えば[[Moat]]や[[地震/Earthquake]]などは非常に分かりやすい例だろう。[[パワー]]、[[タフネス]]に次ぐ基本ステータスのひとつと言ってもよいほど。 |
飛行が一番得意なのは、空と風の[[色]]である[[青]]。次いで[[白]]、[[黒]]。[[赤]]は苦手ではあるが、大型(主に[[ドラゴン]]と[[フェニックス]])に限り散見される。反対に、[[緑]]は飛行を極端に嫌っており、[[色の役割]]上できないはずの直接[[ダメージ]]やクリーチャー[[破壊]]も、飛行クリーチャーに対しては例外的に行うことができる。また、緑に飛行を持つクリーチャーはほとんどいない(ただし黎明期のカードや、[[インベイジョン]]や[[神河物語]]の[[ドラゴン]]・[[サイクル]]、意図的に[[色の役割]]を崩した[[時のらせんブロック]]などでは例外的に散見される)。 | 飛行が一番得意なのは、空と風の[[色]]である[[青]]。次いで[[白]]、[[黒]]。[[赤]]は苦手ではあるが、大型(主に[[ドラゴン]]と[[フェニックス]])に限り散見される。反対に、[[緑]]は飛行を極端に嫌っており、[[色の役割]]上できないはずの直接[[ダメージ]]やクリーチャー[[破壊]]も、飛行クリーチャーに対しては例外的に行うことができる。また、緑に飛行を持つクリーチャーはほとんどいない(ただし黎明期のカードや、[[インベイジョン]]や[[神河物語]]の[[ドラゴン]]・[[サイクル]]、意図的に[[色の役割]]を崩した[[時のらせんブロック]]などでは例外的に散見される)。 | ||
*これを持つクリーチャーを、しばしば「飛んでいる」や「[[フライヤー]]」と呼ぶ。逆に飛行を持たないクリーチャーは[[地上クリーチャー]]と呼ばれる。 | *これを持つクリーチャーを、しばしば「飛んでいる」や「[[フライヤー]]」と呼ぶ。逆に飛行を持たないクリーチャーは[[地上クリーチャー]]と呼ばれる。 | ||
− | *複数の飛行を持っていても効果は変わらない。「飛行持ちに[[飛行/Flight]] | + | *複数の飛行を持っていても効果は変わらない。「飛行持ちに[[飛行/Flight]]などでさらに飛行を与えたら、2倍高く飛ぶから、ただの飛行持ちにはブロックされない」という考えは誤りである。 |
*[[混沌界/Chaosphere]]により、飛行を持つ/持たないの優劣を逆転させることが可能。 | *[[混沌界/Chaosphere]]により、飛行を持つ/持たないの優劣を逆転させることが可能。 | ||
− | *時に、[[Whippoorwill|イラストでは飛んでいるように見えるのに飛行を持たない]] | + | *時に、[[Whippoorwill|イラストでは飛んでいるように見えるのに飛行を持たない]]、などと物議をかもすカードが出てくる。それら過去の反省を生かして、最近では開発チームも[[アーティスト]]に発注する際に注釈を入れるなどして、イメージと[[ルール文章]]との一致に努めているようだ。 |
*[[ポータル三国志]]風にアレンジすると[[馬術]]。ただし、馬術と飛行は別物であり、互いに作用しない。詳しくは[[馬術]]の項を参照。 | *[[ポータル三国志]]風にアレンジすると[[馬術]]。ただし、馬術と飛行は別物であり、互いに作用しない。詳しくは[[馬術]]の項を参照。 | ||
+ | *直観的に分かり易い一方、前述のイラストの件のようにフレイバー上の制約を持ち、また回避能力としては[[カード・セット]]全体の配分や対策を調整する必要があるというゲームデザイン上の難点を抱え持つ([[テンペスト・ブロック]]の[[シャドー]]は失敗例と言える)。通常の[[マジック:ザ・ギャザリング]]のセットならば[[トップダウン・デザイン]]のセットでも融通を利かせる事が可能だが、フレイバー完全先行の[[ユニバースビヨンド]]では飛行能力を持つキャラクターの不足などに苦労している事が語られている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0036967/ 『指輪』作り その1]([[Making Magic]] [[2023年]]5月30日)</ref><ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0037278/ 「ユニバースビヨンド」を作るにあたっての課題]([[Making Magic]] [[2023年]]10月3日)</ref>。 | ||
+ | |||
+ | ==脚注== | ||
+ | <references /> | ||
==参考== | ==参考== | ||
*{{WHISPER検索/カードテキスト|飛行}} | *{{WHISPER検索/カードテキスト|飛行}} | ||
− | *[ | + | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/and-away-2003-11-17 Up, Up and Away]([[Making Magic]] [[2003年]]11月17日 [[Mark Rosewater]]著) |
*[[到達]] - 飛行を持つクリーチャーをブロックできるキーワード能力。 | *[[到達]] - 飛行を持つクリーチャーをブロックできるキーワード能力。 | ||
*[[High-flying]] - 「飛行を持つクリーチャーのみをブロックできる」能力の俗称。 | *[[High-flying]] - 「飛行を持つクリーチャーのみをブロックできる」能力の俗称。 |
2023年10月22日 (日) 22:40時点における最新版
飛行/Flying | |
---|---|
種別 | 常在型能力 |
登場セット | 多数 |
CR | CR:702.9 |
飛行(ひこう)/Flyingは、マジック初期から存在するキーワード能力。これは常在型能力(回避能力)である。
Mahamoti Djinn / マハモティ・ジン (4)(青)(青)
クリーチャー — ジン(Djinn)
クリーチャー — ジン(Djinn)
飛行(このクリーチャーは飛行や到達を持たないクリーチャーによってはブロックされない。)
5/6[編集] 定義
飛行/Flyingは回避能力である。
飛行を持つクリーチャーは、飛行も到達も持たないクリーチャーにブロックされない。飛行を持つクリーチャーは、飛行を持つクリーチャーも持たないクリーチャーもブロックできる。
飛行を持たないクリーチャーを | 飛行を持つクリーチャーを | |
---|---|---|
飛行・到達を持たないクリーチャーは | ブロックできる | ブロックできない |
飛行を持つクリーチャーは | ブロックできる | ブロックできる |
到達を持つクリーチャーは | ブロックできる | ブロックできる |
[編集] 解説
数あるキーワード能力の中でも、非常に基本的かつ分かりやすい能力。常磐木能力として数多くのカードがこれを持つ。
とてもイメージしやすいこともあり、飛行を持つことを参照する効果が(飛行自身も含め)非常に多い。例えばMoatや地震/Earthquakeなどは非常に分かりやすい例だろう。パワー、タフネスに次ぐ基本ステータスのひとつと言ってもよいほど。
飛行が一番得意なのは、空と風の色である青。次いで白、黒。赤は苦手ではあるが、大型(主にドラゴンとフェニックス)に限り散見される。反対に、緑は飛行を極端に嫌っており、色の役割上できないはずの直接ダメージやクリーチャー破壊も、飛行クリーチャーに対しては例外的に行うことができる。また、緑に飛行を持つクリーチャーはほとんどいない(ただし黎明期のカードや、インベイジョンや神河物語のドラゴン・サイクル、意図的に色の役割を崩した時のらせんブロックなどでは例外的に散見される)。
- これを持つクリーチャーを、しばしば「飛んでいる」や「フライヤー」と呼ぶ。逆に飛行を持たないクリーチャーは地上クリーチャーと呼ばれる。
- 複数の飛行を持っていても効果は変わらない。「飛行持ちに飛行/Flightなどでさらに飛行を与えたら、2倍高く飛ぶから、ただの飛行持ちにはブロックされない」という考えは誤りである。
- 混沌界/Chaosphereにより、飛行を持つ/持たないの優劣を逆転させることが可能。
- 時に、イラストでは飛んでいるように見えるのに飛行を持たない、などと物議をかもすカードが出てくる。それら過去の反省を生かして、最近では開発チームもアーティストに発注する際に注釈を入れるなどして、イメージとルール文章との一致に努めているようだ。
- ポータル三国志風にアレンジすると馬術。ただし、馬術と飛行は別物であり、互いに作用しない。詳しくは馬術の項を参照。
- 直観的に分かり易い一方、前述のイラストの件のようにフレイバー上の制約を持ち、また回避能力としてはカード・セット全体の配分や対策を調整する必要があるというゲームデザイン上の難点を抱え持つ(テンペスト・ブロックのシャドーは失敗例と言える)。通常のマジック:ザ・ギャザリングのセットならばトップダウン・デザインのセットでも融通を利かせる事が可能だが、フレイバー完全先行のユニバースビヨンドでは飛行能力を持つキャラクターの不足などに苦労している事が語られている[1][2]。
[編集] 脚注
- ↑ 『指輪』作り その1(Making Magic 2023年5月30日)
- ↑ 「ユニバースビヨンド」を作るにあたっての課題(Making Magic 2023年10月3日)
[編集] 参考
- 「飛行」でテキスト検索
- Up, Up and Away(Making Magic 2003年11月17日 Mark Rosewater著)
- 到達 - 飛行を持つクリーチャーをブロックできるキーワード能力。
- High-flying - 「飛行を持つクリーチャーのみをブロックできる」能力の俗称。
- 回避能力
- キーワード能力
- 常磐木
- ルーリング
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール