大群の笛吹き、トーテンタンズ/Totentanz, Swarm Piper
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伝説のクリーチャー — 人間(Human) 邪術師(Warlock) バード(Bard)
大群の笛吹き、トーテンタンズや、あなたがコントロールしていてトークンでもこれでもないクリーチャー1体が死亡するたび、「このクリーチャーではブロックできない。」を持つ黒の1/1のネズミ(Rat)・クリーチャー・トークン1体を生成する。
(1)(黒):あなたがコントロールしていて攻撃しているネズミ1体を対象とする。ターン終了時まで、それは接死を得る。
トークンでない自軍クリーチャーやこれ自身が死亡するとネズミ・トークンを生成する伝説の人間・邪術師。ネズミへの接死付与も可能。
エルドレインの森リミテッドにおける黒赤の基柱カード。同テーマが扱うネズミ・トークンは通常はブロックできない1/1という貧弱な存在だが、接死付与により強気に攻撃できるアタッカーとして振る舞える。
1回2マナと乱発するとそれなりにテンポは持っていかれるが、「ブロックしたら起動されて相討ちにされるかもしれない」というプレッシャーがかかることで対戦相手はブロックしづらくなるので、起動回数は節約しやすい。もちろん大食の害獣/Voracious Verminのようなトークンでないネズミにも有効である。
もう一つの能力であるトークン生成も優秀で、ネズミ以外も相討ち覚悟の攻撃がしやすくなるほか、協約のタネも用意しやすくなる。当然、接死付与に繋げることもできる。クリーチャー1体を2回分の生け贄にできるのでサクリファイス戦術とも相性が良いが、同セットの生け贄ギミックは協約に偏っているのが難点か。ただしおとぎ話枠から吸血の儀式/Vampiric Ritesを入手できれば使い勝手が大きく増す。また、運が良ければゴブリンの砲撃/Goblin Bombardmentによる戦場のコントロールも狙えるだろう。
[編集] 関連カード
[編集] サイクル
エルドレインの森の2色の伝説のクリーチャーサイクル。稀少度はアンコモン。リミテッドの指針アンコモンでもあり、それぞれの2色のアーキタイプと童話に対応している。
- 麻痺海溝のシャレー/Sharae of Numbing Depths(白青、相手クリーチャーのタップ、雪の女王)
- 悪夢に追われる者、ネヴァ/Neva, Stalked by Nightmares(白黒、協約、白雪姫)
- 夢見る決闘者、オビラ/Obyra, Dreaming Duelist(青黒、フェアリー、眠れる森の美女)
- 見習い魔術師、ジョハン/Johann, Apprentice Sorcerer(青赤、スペル、魔法使いの弟子)
- 大群の笛吹き、トーテンタンズ/Totentanz, Swarm Piper(黒赤、ネズミ、ハーメルンの笛吹き男)
- 甘歯村の断罪人、グレタ/Greta, Sweettooth Scourge(黒緑、食物、ヘンゼルとグレーテル)
- 勇敢な追跡者、ルビー/Ruby, Daring Tracker(赤緑、パワー4以上、赤ずきん)
- パーティー破り、アッシュ/Ash, Party Crasher(赤白、祝祭、シンデレラ)
- 救世主、アーモント卿/Syr Armont, the Redeemer(緑白、オーラ、美女と野獣)
- 度胸ある冒険者、トロヤン/Troyan, Gutsy Explorer(緑青、マナ総量5以上、ジャックと豆の木)
[編集] ストーリー
トーテンタンズ/Totentanzはエルドレイン/Eldraineの人間/Human。男性(イラスト)。
彼はネズミの彫刻がされた笛で数多くの曲を奏でていたが、境界地/The Boundary Landsの集落という集落を周ってもまるでおひねりを得られなかった。恐らく、それは彼が聞き手を軽蔑していたことと、隠しきれない憎しみがあったからなのだろう。
ある日、エッジウォール/Edgewallにて道が陥没し、彼は地下の神秘的な空間へと落下する。そこで彼を見つめていたのは数百もの赤い瞳であった――だが、そのネズミ達は彼をディナーにするのではなく、より深くへと続く道へ案内した。
進んだ先の地下遺跡にて、彼は巨大な悪魔的ネズミ「駆け抜け侯/Lord Skitter」と出会う。その怪物は地上をげっ歯類の楽園にする野望を企てており、トーテンタンズは将来の地位を約束されるとともにネズミを操る力を手に入れた。ただし、ネズミ共に餌を与えなければ駆け抜け候の加護を飢えた本能が凌駕し、自分が餌にされてしまう。彼は万物をネズミの餌食にすべく笛を吹く――まずはエッジウォールからだ!
- 『全高10話』によると、最終的にはパイプをエッジウォール市民に奪われ、逆にネズミに襲われてしまったとのこと。
- モチーフは、ドイツの童話『ハーメルンの笛吹き男』。詳細はモチーフを同じとする群れの笛吹き男/Piper of the Swarmを参照。
- 実は機械兵団の進軍時点で彼の活動は示唆されている。エッジウォールを訪れたランクル/Rankleが無数のネズミが溢れ出すのを目撃しており、それを笛吹きの仕業だと考えていた[1]。
- ただしトーテンタンズではなく、上記した群れの笛吹き男が犯人である可能性も否定できない。
- Totentanzとはドイツ語で「死の舞踏」の意味。Dance of the Deadのドイツ語版もこの名前である。
[編集] カード名に登場
[編集] フレイバー・テキストに登場
- エルドレインの森
- 密告/Rat Out、かじりつく大合唱/Gnawing Crescendo
[編集] イラストに登場
- エルドレインの森
- 密告/Rat Out、駆け抜け侯の祝福/Lord Skitter's Blessing、かじりつく大合唱/Gnawing Crescendo、トーテンタンズの歌/Song of Totentanz(手のみ)
- おとぎ話
- 抑圧/Oppression
[編集] 登場記事・登場作品
- Ten Stories Tall/全高10話(Making Magic 2023年9月25日 Mark Rosewater著)
- MTGアリーナの豆知識(エルドレインの森期)
- 『エルドレインの森』ワールドガイド展示資料(30th Anniversary CELEBRATION TOKYO、英語)
[編集] 脚注
- ↑ March of the Machine | Eldraine: The Adventures of Rankle, Master of Love/サイドストーリー・エルドレイン編 愛の達人、ランクルの冒険(Magic Story 2023年3月22日 Jenna Helland著)