キッチン・シンク
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キッチン・シンク(Kitchen-sink)とは、「なんでもかんでも詰め込む」を意味する英語の慣用句。マジックでは、以下の意味がある。
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概要
構築では、原則としてデッキ枚数の下限は60枚と決められているが、上限はない。初心者はこのルールの真意を誤解し、使いたいカードを何でも詰め込み、70枚や80枚デッキを組んでしまうことがよくある。また、カード資産の少なさや、せっかく入手したレアカードを使いたい一心から、そういったカードを1枚ずつ投入してしまうこともある(→挿す)。
しかし、4枚制限ルールがあるため、デッキ枚数を多くしてしまうと、1枚のカードを引く確率が下がってしまう。使いたいカードを1種類ずつ入れるのも同様である。どれほど強いカードであろうと、引かなければ意味がない。
以上のことから、デッキは特定のコンセプトに従って構築し、そのために必要なスロットは限られるという前提で種類数を絞るべきである。
このゲームにデッキ枚数上限がないのは、ほとんどの場合で枚数が多いことが不利にしかならないからである。したがって、初心者は「キッチン・シンクにならないデッキ構築」、すなわち「デッキ枚数は下限丁度で、主要となるカードは4枚積みを基本と認識し、明確な意図のない1枚挿しを避けたデッキ構築」を心がけることが上達への道と言える。
- 以上はトーナメント向けの説明であり、カジュアルプレイで好きなカードを使いたいという初心者の気持ちを中上級者が無下にするのも考えものである。
- 4枚積みできるほどカード資産がない場合は、同じ構築済みデッキを2セット買って組み合わせるのが手っ取り早く、推奨されている。
- プレインズウォーカーデッキは、伝説のクリーチャーやプレインズウォーカーが多数収録されており、初心者受けも良いだろう。
- パウパー戦は安くデッキを作るという点では効果的だが、カードパワーの低さをカバーするプレイングや構築が要求され、やり込んでいくと上級者向けである。
- トーナメントパックは75枚入りだったため、これがあった時代に初心者だったプレイヤーは、デッキ枚数はこのぐらいが標準だと誤解することもあった。
例外
「何でも詰め込む」という構築法ではあるが、枚数が多い理由があったり、トーナメント使用に耐えうるものであった場合はキッチン・シンクとは呼ばれない。具体的には以下のようなものである。
- グッドスタッフ ― その環境でカードパワーが高いカードを多数投入したデッキ。しかし、「強いカードA」と「強いカードB」を同時に活用できるような構築は難易度が高く、上級者向けのデッキである。
- タワーデッキ ― ライブラリー破壊デッキ対策、ライブラリーをリソースとする、ライブラリーの枚数を参照するカードを使う、など理由があって枚数の多いデッキ。
- 大会当日に対人メタとしてカードを追加する場合。藤田剛史の記事を参照。
- しつこい請願者/Persistent Petitionersなど、4枚制限ルールを無視できるカードとマナ基盤のみでデッキを組む場合。
- この場合、「デッキは枚数下限ギリギリにすべき」という理論も無視できるため、デッキ枚数は多ければ多いほどよい。ただし、枚数比率は適切にすべきである。タイプ0の記事も参照。
これらは、基本を理解した上での上級者向け構築法であり、「キッチン・シンクにならないデッキ構築を心がける」という基本を崩すものではない。
2.の概要
- この慣用句はeverything but the kitchen sink(流し台以外全部)の略であり、キッチン・シンクは除外される側である。しかしkitchen-sink単独でも「なんでもかんでも」の意味がある。
- アン・カードには、この慣用句をモチーフとした流し台の騎士/Knight of the Kitchen Sinkというカードもある。