オルサンクのパランティール/Palantír of Orthanc
提供:MTG Wiki
伝説のアーティファクト
あなたの終了ステップの開始時に、対戦相手1人を対象とする。オルサンクのパランティールの上に(influence)・カウンター1個を置き、占術2を行う。その後、そのプレイヤーは「あなたはカード1枚を引く。」を選んでもよい。そのプレイヤーがそうしないなら、あなたはカードX枚を切削する。Xは、オルサンクのパランティールの上にある・カウンターの個数に等しい。そのプレイヤーは、それらのカードのマナ総量の合計に等しい点数のライフを失う。
WHISPERの日本語訳は影響(influence)カウンターの名称が正しく表示されていません。
対戦相手に度胸試しをさせる伝説のアーティファクト。占術2のあと、「あなたがドローするか切削するか」を選ばせる。そして切削された場合、マナ総量の合計分のライフロスをその対戦相手にもたらす。
やや癖があるルール・テキストに見えるが、見た目よりも安定したドローエンジンとなるカード。序盤は切削枚数が少ないため、占術したカードが重いか軽いか、引きたいカードかブラフかなどの読みあいが発生する。しかし次第に切削枚数が多くなっていくため、ライフで受けることは困難になる。そのため、よほどライフに余裕がある相手を対象にしなければ、中盤以降は毎ターン定業/Preordainを行うカードとして数えることができる。
デッキ内のマナ総量を全体的に大きめにしておけば、序盤からドローエンジンとして換算しやすい。ピッチスペルや探査のようなマナ総量より軽く使えるカードを入れたり、複数マナを出せる土地カードを用いてマナカーブを無理なく重めにシフトすると良いだろう。
リミテッドではボムレア。構築よりも採用カードが全体的に重めになりやすく、カード・アドバンテージが重要視されるフォーマットの性質に合致している。北方の大鷲/Eagles of the Northなどの土地サイクリングを持った重量級カードがいる点も追い風。
ルール
- この能力は対象を取る。解決時に対戦相手がプロテクションなどで不正な対象になっていた場合、能力は立ち消えカウンターも置かれない。
- 「カードを1枚引く」選択肢はコストである。迷宮の霊魂/Spirit of the Labyrinthなどであなたがカードを引くことが制限されている場合、対戦相手はこの選択肢を選べない(CR:118.12a、CR:121.2b)。
- 安らかなる眠り/Rest in Peaceなどの置換効果で、切削されたカードが追放領域など墓地以外の公開領域に移動しても、それらのカードのマナ総量を参照できる(CR:701.13c)。
- 荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossusなどの置換効果で、切削されたカードが非公開領域に移動した場合、そのカードのマナ総量は計算に含めない。
- 引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornなど切削された際の誘発型能力で非公開領域に移動するカードは、マナ総量の計算に含めることができる。切削とライフロスは一連の効果処理であり、優先権が発生しないからである。
ストーリー
パランティール/Palantírは中つ国/Middle-Earthのアーティファクト(イラスト)。
覗き込むことで遠方を見ることのできる力や、パランティール同士で通信する機能を持つ水晶球。古代ゴンドール国/Gondorによって7つの拠点に設置されたが、全て失われたと考えられていた。
しかし実際はバラド=ドゥール/Barad-dûrでサウロン/Sauronの支配下に一つ、アイゼンガルド/Isengardの塔オルサンク/Orthancに1つ、ミナス・ティリス/Minas Tirithに1つ秘蔵されていた。通信は双方向性のためバラド=ドゥールのパランティールに接続することはサウロンに直接対峙するようなものであり、多大な精神力を必要とする。
オルサンクのパランティール/Palantír of Orthancはサルマン/Sarumanがサウロンとの連絡に用いていた。アイゼンガルドの陥落時にグリーマ/Grímaが投げ落としたものをペレグリン・トゥック/Peregrin Tookが拾い、それがパランティールと判明するとアラゴルン/Aragornに託された。