差し戻し/Remand
提供:MTG Wiki
Remand / 差し戻し (1)(青)
インスタント
インスタント
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。その呪文がこれにより打ち消された場合、それをそのプレイヤーの墓地に置く代わりにオーナーの手札に加える。
カードを1枚引く。
打ち消した呪文は手札に戻ってしまうため、これ単体ではその場しのぎに過ぎない。これで得たテンポ・アドバンテージを他の呪文で別のアドバンテージへ変換していく、という使い方になる。
記憶の欠落/Memory Lapseとは非常に近いデザインで、アドバンテージ面での違いは、相手のドローを遅らせるか自分のドローを早めるか。重い追加コストや待機などを持つ呪文に有効なのは同様で、フラッシュバックされた呪文などに対して使う場合はキャントリップの分だけさらに効果的。対抗呪文/Counterspellどころか、放逐/Dismissにさえなり得る。
ラヴニカ・ブロックのトップアンコモンの一角として、スタンダード参入から退場までの2年間、青いデッキならほぼ必ず4枚積まれると言って良いほどの高い採用率を誇った。クロック・パーミッションやウルザトロンなど、効果を活かしやすいデッキが多かったのも活躍の一因である。
その反面、リミテッドでの活躍は今一つ。構築戦での最適化されたデッキ同士の対戦と比べて展開の緩慢なリミテッド戦では、このカードが作る一手差を勝敗に結びつけ難くなっている。「弱い」とまでは行かなくとも、カードパワーを活かし難いフォーマットである事は確か。
- このカードの運用において、「自分の呪文に対して使う」というテクニックを念頭に置く必要がある。相手に打ち消されそうな呪文、立ち消えしそうな呪文、複製やストームのコピー元の呪文などに使う事で、大幅なアドバンテージに繋がる事も。
- ストロームガルドの災い魔、ハーコン/Haakon, Stromgald Scourgeなど、手札に戻させることがむしろメリットとして働くカードも少なくない。特に、フラッシュバックに対しては純粋なカウンターとして働く。陰謀団式療法/Cabal Therapyなど、手札のカードのカード名を指定する効果との組み合わせもなかなか。
- アメリカ選手権06のカード使用数ランキングでは、島/Islandに次いで第2位だった。
- フレイバー・テキストもアーテイ/Ertaiを彷彿とさせる嫌味たっぷりさで、思わずにやりとしてしまう秀逸さがある。
まあ、少なくとも腕のひらひらとか呪文のぶつくさとかは印象的だったかな。