Phyrexian Devourer
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[[アライアンス]]らしい、[[ライブラリー]]の[[カード]]を[[追放]]することを[[コスト]]にする[[クリーチャー]]。[[マナ]]消費なく自分の[[サイズ]]を大きくできるのがメリットだが、最大でも6/6(+5/+5の強化)までしかなれないのが弱点。[[サイズ]]の上昇幅は[[ライブラリーの一番上]]の[[カード]]の[[マナ・コスト]]に依存し、[[パワー]]が7以上になると[[生け贄に捧げる|生け贄に捧げら]]れてしまう。その性質は、どことなく[[Wikipedia:ja:ブラックジャック|ブラックジャック]]を思わせる。 | [[アライアンス]]らしい、[[ライブラリー]]の[[カード]]を[[追放]]することを[[コスト]]にする[[クリーチャー]]。[[マナ]]消費なく自分の[[サイズ]]を大きくできるのがメリットだが、最大でも6/6(+5/+5の強化)までしかなれないのが弱点。[[サイズ]]の上昇幅は[[ライブラリーの一番上]]の[[カード]]の[[マナ・コスト]]に依存し、[[パワー]]が7以上になると[[生け贄に捧げる|生け贄に捧げら]]れてしまう。その性質は、どことなく[[Wikipedia:ja:ブラックジャック|ブラックジャック]]を思わせる。 | ||
− | + | 6/6になることができれば[[マナ・コスト]]相応の性能といえるが、そうでなければ、3/3〜4/4くらいの標準的[[アーティファクト・クリーチャー]]並みの効率の悪さであり、もっと悪ければライブラリーのカードを道連れにこれも失われる。単体ではギャンブル性が高すぎて使いづらい。どうしても使うのであれば、[[ライブラリー操作]]手段を併用したい。自滅の危険性もなくなるし、上手く使えば引きたくないカードを排除できる。 | |
− | [[第6版]] | + | [[第6版]]ルールでのスタック導入により、「パワー7以上になったときに生け贄に捧げる」[[ペナルティ能力]]に[[対応して]]さらに起動型能力を[[起動]]し、[[ライブラリー]]のある限り[[+1/+1カウンター]]を乗せ続けることが可能となった。当時のエクステンデッドで、これを利用して十分なサイズに膨れたPhyrexian Devourerを[[投げ飛ばし/Fling]]で[[投げる|飛ばす]]、[[おにぎりシュート]]と呼ばれる[[コンボデッキ]]が登場したが、のちに出されたエラッタにより、2011年9月に撤回されるまでの長い間このコンボは封じられていた(詳しくは[[#オラクルの変遷]]参照)。 |
− | [[構築]]環境から[[落ちる|落ち]]て数年後、[[ミラディンの傷跡]]で[[壊死のウーズ/Necrotic Ooze]] | + | [[構築]]環境から[[落ちる|落ち]]て数年後、[[ミラディンの傷跡]]で[[壊死のウーズ/Necrotic Ooze]]が参入したことで、これと[[トリスケリオン/Triskelion]]の起動型能力を拝借するコンボが成立した。[[エターナル]]でこのコンボを取り入れた[[サバイバル]](→[[ウーズ・サバイバル]])が脚光を浴びたが、すぐに[[適者生存/Survival of the Fittest]]が[[レガシー]]の[[禁止カード]]に指定されてしまった。 |
− | *これが自らを[[生け贄に捧げる]]条件は「[[パワー]]7以上」なので、自分の能力以外の手段でも自爆強要されるリスクがあることに注意。例えば[[樫の力/Might of Oaks]]を使われたら、即死ということ。 | + | *これが自らを[[生け贄に捧げる]]条件は「[[パワー]]7以上」なので、自分の能力以外の手段でも自爆強要されるリスクがあることに注意。例えば[[樫の力/Might of Oaks]]を使われたら、即死ということ。*三角形をした{{Gatherer|id=3051|特徴的な風貌}}から、「おにぎり」の愛称がある。上記[[おにぎりシュート]]のデッキ名もそこに由来する。 |
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− | *三角形をした{{Gatherer|id=3051|特徴的な風貌}}から、「おにぎり」の愛称がある。上記[[おにぎりシュート]]のデッキ名もそこに由来する。 | + | |
*任意のクリーチャーの起動型能力を得られるカード([[水銀の精霊/Quicksilver Elemental]]や[[クラージ実験体/Experiment Kraj]])が登場した時から、トリスケリオンと組み合わせた半無限ダメージコンボは知られていた。しかし、上の2枚ではPhyrexian Devourerとトリスケリオンを[[戦場に出す]]必要があり、実用性を欠いていた。 | *任意のクリーチャーの起動型能力を得られるカード([[水銀の精霊/Quicksilver Elemental]]や[[クラージ実験体/Experiment Kraj]])が登場した時から、トリスケリオンと組み合わせた半無限ダメージコンボは知られていた。しかし、上の2枚ではPhyrexian Devourerとトリスケリオンを[[戦場に出す]]必要があり、実用性を欠いていた。 | ||
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+ | 先述のコンボが問題視されたせいか、[[世界選手権99]]では世界選手権99限定エラッタ([http://www.wizards.com/sideboard/article.asp?x=WORLDS99/dcierrata 参考])が出され、1999年11月頃に正式にエラッタが出された。 | ||
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+ | このエラッタにより、[[起動型能力]]に「Phyrexian Devourerのパワーが7以上である場合、それを生け贄に捧げる。」(世界選手権99限定エラッタでは「それを[[破壊]]する。それは[[再生]]できない。」)という一文が追加され、パワー7以上の状態を利用することが不可能となった。 | ||
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+ | その後、印刷時の[[ルール文章]]に合わせるため、2011年9月の[[オラクル]]更新で起動型能力の「生け贄に捧げる」の一文が削除され、エラッタが解除される形となった。 | ||
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+ | *世界選手権99開催前日に[[エラッタ]]が出されたカードとしても知られている。[[笹沼希予志]]氏がこれを使用したコンボデッキである[[おにぎりシュート]]を世界選手権エクステンデッド部門で使おうとしていたが、前日エラッタの生け贄となった。合掌。 | ||
+ | *印刷時のルール文章では、現在の「+1/+1カウンターをX個置く」の部分は「'''+X/+Xカウンターを1個置く'''」となっていた。この変更は妥当として、2011年9月のオラクル更新では戻されてない。 | ||
+ | *[[2007年9月サブタイプ変更]]で[[構築物]]の[[クリーチャー・タイプ]]を獲得した。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
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*[[カード個別評価:Masters Edition 2]] - [[アンコモン]] | *[[カード個別評価:Masters Edition 2]] - [[アンコモン]] | ||
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2011年9月23日 (金) 22:22時点における版
アーティファクト クリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) 構築物(Construct)
Phyrexian Devourerのパワーが7以上になったとき、それを生け贄に捧げる。
あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する:Phyrexian Devourerの上に+1/+1カウンターをX個置く。Xはその追放されたカードのマナ総量である。
アライアンスらしい、ライブラリーのカードを追放することをコストにするクリーチャー。マナ消費なく自分のサイズを大きくできるのがメリットだが、最大でも6/6(+5/+5の強化)までしかなれないのが弱点。サイズの上昇幅はライブラリーの一番上のカードのマナ・コストに依存し、パワーが7以上になると生け贄に捧げられてしまう。その性質は、どことなくブラックジャックを思わせる。
6/6になることができればマナ・コスト相応の性能といえるが、そうでなければ、3/3〜4/4くらいの標準的アーティファクト・クリーチャー並みの効率の悪さであり、もっと悪ければライブラリーのカードを道連れにこれも失われる。単体ではギャンブル性が高すぎて使いづらい。どうしても使うのであれば、ライブラリー操作手段を併用したい。自滅の危険性もなくなるし、上手く使えば引きたくないカードを排除できる。
第6版ルールでのスタック導入により、「パワー7以上になったときに生け贄に捧げる」ペナルティ能力に対応してさらに起動型能力を起動し、ライブラリーのある限り+1/+1カウンターを乗せ続けることが可能となった。当時のエクステンデッドで、これを利用して十分なサイズに膨れたPhyrexian Devourerを投げ飛ばし/Flingで飛ばす、おにぎりシュートと呼ばれるコンボデッキが登場したが、のちに出されたエラッタにより、2011年9月に撤回されるまでの長い間このコンボは封じられていた(詳しくは#オラクルの変遷参照)。
構築環境から落ちて数年後、ミラディンの傷跡で壊死のウーズ/Necrotic Oozeが参入したことで、これとトリスケリオン/Triskelionの起動型能力を拝借するコンボが成立した。エターナルでこのコンボを取り入れたサバイバル(→ウーズ・サバイバル)が脚光を浴びたが、すぐに適者生存/Survival of the Fittestがレガシーの禁止カードに指定されてしまった。
- これが自らを生け贄に捧げる条件は「パワー7以上」なので、自分の能力以外の手段でも自爆強要されるリスクがあることに注意。例えば樫の力/Might of Oaksを使われたら、即死ということ。*三角形をした特徴的な風貌から、「おにぎり」の愛称がある。上記おにぎりシュートのデッキ名もそこに由来する。
- 任意のクリーチャーの起動型能力を得られるカード(水銀の精霊/Quicksilver Elementalやクラージ実験体/Experiment Kraj)が登場した時から、トリスケリオンと組み合わせた半無限ダメージコンボは知られていた。しかし、上の2枚ではPhyrexian Devourerとトリスケリオンを戦場に出す必要があり、実用性を欠いていた。
オラクルの変遷
先述のコンボが問題視されたせいか、世界選手権99では世界選手権99限定エラッタ(参考)が出され、1999年11月頃に正式にエラッタが出された。
このエラッタにより、起動型能力に「Phyrexian Devourerのパワーが7以上である場合、それを生け贄に捧げる。」(世界選手権99限定エラッタでは「それを破壊する。それは再生できない。」)という一文が追加され、パワー7以上の状態を利用することが不可能となった。
その後、印刷時のルール文章に合わせるため、2011年9月のオラクル更新で起動型能力の「生け贄に捧げる」の一文が削除され、エラッタが解除される形となった。
- 世界選手権99開催前日にエラッタが出されたカードとしても知られている。笹沼希予志氏がこれを使用したコンボデッキであるおにぎりシュートを世界選手権エクステンデッド部門で使おうとしていたが、前日エラッタの生け贄となった。合掌。
- 印刷時のルール文章では、現在の「+1/+1カウンターをX個置く」の部分は「+X/+Xカウンターを1個置く」となっていた。この変更は妥当として、2011年9月のオラクル更新では戻されてない。
- 2007年9月サブタイプ変更で構築物のクリーチャー・タイプを獲得した。
参考
- ファイレクシア/Phyrexia(背景世界/ストーリー用語)
- 再録禁止カード一覧(再録禁止カード)
- カード個別評価:アライアンス - レア2
- カード個別評価:Masters Edition 2 - アンコモン