こじ開け/Break Open

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[[対戦相手]]の[[裏向き]]の[[クリーチャー]]を強制的に[[表向き]]にする[[インスタント]]。
 
[[対戦相手]]の[[裏向き]]の[[クリーチャー]]を強制的に[[表向き]]にする[[インスタント]]。
  
[[変異]]クリーチャーの中には表向きが2/2より[[パワー]]や[[タフネス]]が低い場合もあるし、そもそも表向きはクリーチャーでないものもいる。また裏向きのクリーチャーが[[変異誘発型能力]]持ちだったり[[焦熱の火猫/Blistering Firecat]]のような特殊な性質を持っていたりする場合なら、予期しないタイミングで表にすることで相手の計算を狂わせることができるかもしれない。
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裏向きクリーチャーの中には表向きが2/2より[[パワー]]や[[タフネス]]が低い場合もあるし、そもそも表向きはクリーチャーでないものもいる。また裏向きのクリーチャーが[[表向きになったとき]]に[[誘発]]する[[誘発型能力]]を持っていたり[[焦熱の火猫/Blistering Firecat]]のような特殊な性質を持っていたりする場合なら、予期しないタイミングで表にすることで相手の計算を狂わせることができるかもしれない。
  
だがたいていの変異クリーチャーは表向きの方が強いし、変異誘発型能力が有効に働かない場面もそう多くはない。何よりも、相手がどのクリーチャーを裏向きにして出してきたのかわからない以上、狙ってそういう使い方をすることが不可能というのが致命的である。また対戦相手が変異クリーチャーを一切使っていなければほぼ完全に[[腐る]]点も、このカードの価値を下げていると言える。
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だが大抵の裏向きクリーチャーは表向きの方が強いし、表向きになったときの誘発型能力が有効に働かない場面もそう多くはない。何よりも、相手がどのクリーチャーを裏向きにして出してきたのかわからない以上、狙ってそういう使い方をすることが不可能というのが致命的である。また対戦相手が裏向きクリーチャーを一切使っていなければほぼ完全に[[腐る]]点も、このカードの価値を下げていると言える。
  
[[構築]]・[[リミテッド]]を問わずとても使用する気にはならないカードだろう。これを使うぐらいなら[[ショック/Shock]]を使って、裏向きのまま[[死亡]]するか変異コストを[[支払う|支払って]]表向きになるかを対戦相手に選ばせるほうがよっぽどマシと言わざるを得ない。
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[[構築]]・[[リミテッド]]を問わずとても使用する気にはならないカードだろう。これを使うぐらいなら[[ショック/Shock]]を使って、裏向きのまま[[死亡]]するか[[変異]]コストを[[支払う|支払って]]表向きになるかを対戦相手に選ばせるほうがよっぽどマシと言わざるを得ない。
  
 
*対戦相手の裏向きのクリーチャーの正体を確認できるカード([[鮮明のレンズ/Lens of Clarity]]などのような直接確認できるカードや[[脅しつけ/Threaten]]などのような裏向きのクリーチャーの[[コントロール]]を一時的に奪うカード等)との相性は良い。とはいえ上手く使える場面があるかどうかは疑問だが。無論単純に裏向きのクリーチャーの正体を確認したいだけならそれらのカードだけを使うべき。
 
*対戦相手の裏向きのクリーチャーの正体を確認できるカード([[鮮明のレンズ/Lens of Clarity]]などのような直接確認できるカードや[[脅しつけ/Threaten]]などのような裏向きのクリーチャーの[[コントロール]]を一時的に奪うカード等)との相性は良い。とはいえ上手く使える場面があるかどうかは疑問だが。無論単純に裏向きのクリーチャーの正体を確認したいだけならそれらのカードだけを使うべき。
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*「[[あなた|自分]]のクリーチャーを[[対象]]にできればよかったのに」とよく言われる。[[オンスロート]]当時のパワーバランスでは危険と判断されたのだろうか。
 
*「[[あなた|自分]]のクリーチャーを[[対象]]にできればよかったのに」とよく言われる。[[オンスロート]]当時のパワーバランスでは危険と判断されたのだろうか。
 
**のちに登場した類似カードは自分のクリーチャーを表にできる仕様になっており、[[時のらせんブロック]]で変異メカニズムが再登場した際にも[[一瞬の瞬き/Momentary Blink]]が同様の使われ方で活躍している。
 
**のちに登場した類似カードは自分のクリーチャーを表にできる仕様になっており、[[時のらせんブロック]]で変異メカニズムが再登場した際にも[[一瞬の瞬き/Momentary Blink]]が同様の使われ方で活躍している。
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**厳密な意味で[[上位互換]]となるカードは長らく存在しなかったが、20年以上を経て遂に[[カルロフ邸殺人事件]]で[[犯人暴き/Expose the Culprit]]が登場した。
 
*[[予示]]の登場により、裏向きのクリーチャーの正体が[[土地]]、という状況が増えた。[[現実変容/Reality Shift]]のように対戦相手に強制的に予示させるカードもあるので、このカードの存在価値も以前と比べれば幾分か増したと言える。とはいえ[[ちらつき/Flicker]]やその亜種などこれより使い勝手の良いカードはいくらでもあるのだが。
 
*[[予示]]の登場により、裏向きのクリーチャーの正体が[[土地]]、という状況が増えた。[[現実変容/Reality Shift]]のように対戦相手に強制的に予示させるカードもあるので、このカードの存在価値も以前と比べれば幾分か増したと言える。とはいえ[[ちらつき/Flicker]]やその亜種などこれより使い勝手の良いカードはいくらでもあるのだが。
 
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*カードを表向きにすることに関してのルールは[[裏向き#表向きにする/裏向きにする]]を参照。
==ルール==
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*裏向きのクリーチャーが表向きになる事は、[[オブジェクト]]の[[位相]]が変化するだけで継続して同一のオブジェクトである。ただし、[[タイムスタンプ]]は表向きになった時点で更新される({{CR|613.7f}})。
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**裏向きの状態でつけられていた[[オーラ]]や[[装備品]]、置かれていた[[カウンター (目印)|カウンター]]、適用されている[[継続的効果]]などは引き続き残る。[[攻撃]]している状態、[[対象]]に取られている状態なども同様に引き継ぐが、[[特性]]の変化によりオーラが外れたり[[対象不適正]]になる場合もある。
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***例:[[破滅の光/Ray of Ruin]]の対象になった裏向きの[[生けるものの洞窟/Zoetic Cavern]]を[[対応して]]表向きにしても、依然として対象に取られており、適正な対象であるため破滅の光は生けるものの洞窟を[[追放]]する。
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***例:裏向きの2/2クリーチャーが[[切り崩し/Cut Down]]の対象に取られ、対応してそれを表向きにした結果、[[パワー]]と[[タフネス]]の合計が6以上になったなら切り崩しは[[立ち消え]]る。
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**[[攻撃クリーチャー]]や[[ブロック・クリーチャー]]の指定が終わってから表向きになったクリーチャーが自身の攻撃や[[ブロック]]を制限する能力を持っていても、[[戦闘から取り除く|戦闘から取り除かれ]]ることはない。また、ブロックされた後に表向きになったクリーチャーが[[回避能力]]を持っていたとしても、それにブロックされている状態は変わらない。ただし表向きになることでクリーチャーでなくなった場合は戦闘から取り除かれる。
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***例:表面が[[防衛]]を持つ裏向きのクリーチャーで攻撃した後でそれを表向きにしても、それは攻撃している状態のままである。
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***例:表面が[[飛行]]を持つ裏向きのクリーチャーが[[地上クリーチャー]]にブロックされた後でそれを表向きにしても、ブロックされた状態は変わらず、そのクリーチャーと[[戦闘ダメージ]]を与えあう。
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**新たに戦場に出るわけではないので「戦場に出たとき」の[[誘発型能力]]を誘発させる事はなく、戦場に出る際の[[置換効果]]も適用されない。
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***[[プレインズウォーカー]]や[[バトル]]に初期[[忠誠度]]/初期[[守備値]]分のカウンターが置かれることも後者にあたるので注意。また、この方法で[[包囲戦]]・バトルが墓地に置かれても「倒された」ことにはならない。
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***[[コントローラー]]の最新の[[ターン]]開始時からコントロールされているカードが表向きになったなら、それは[[召喚酔い]]していない。そうでなければ召喚酔い状態である。
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*表面が[[インスタント]]や[[ソーサリー]]であるカードは表向きになれない。この条件にあたるパーマネントが表向きになる場合、その表面を[[公開する|公開]]した上で、表向きになる事は失敗し裏向きであり続ける。
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==関連カード==
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裏向きのクリーチャーを表向きにするカード。[[一時的に追放するカード]]は割愛。
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*[[現実を彫る者イクシドール/Ixidor, Reality Sculptor]] – コントローラーを問わず表向きにできる。[[起動型能力]]。([[オンスロート]])
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*[[スカークの騒ぎ屋/Skirk Alarmist]] – 自分のクリーチャーのみ表にでき、[[終了ステップ]]の開始時に[[生け贄]]にする必要がある。起動型能力。([[レギオン]])
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*[[始源の霧/Primordial Mist]] - 自分のクリーチャーのみ。追放したのちプレイを許可する形で表向きにする。起動型能力。([[統率者2018]])
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*[[犯人暴き/Expose the Culprit]] - クリーチャー1体を表向きにする[[モード]]を持つ[[インスタント]]。こじ開けの[[上位互換]]。([[カルロフ邸殺人事件]]
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==ストーリー==
 
==ストーリー==
'''こじ開け'''/''Break Open''の{{Gatherer|id=39868}}は、[[オタリア/Otaria]]の[[バーバリアン|蛮族]]が[[変異クリーチャー/Morph Creature]]から[[セファリッド]]を引きずり出す場面。
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'''こじ開け'''/''Break Open''の{{Gatherer|id=39868}}は、[[オタリア/Otaria]]の[[バーバリアン|蛮族]]が[[変異クリーチャー/Morph Creature]]を破壊し中から[[セファリッド]]を引きずり出す場面。
*のちにクリエイティブ・ディレクターである[[Brady Dommermuth]]は「変異クリーチャーからクリーチャーが召喚されるというのが本来の設定であり(参考:[[うねるバジリスク/Serpentine Basilisk]]の{{Gatherer|id=39731}})、このカードでセファリッドが内部に直接詰め込まれているように描写されたのは想定外であった」「呪文の効果を比喩的に表現した、ということにしてほしい」と述べている<ref>[https://web.archive.org/web/20210429120505/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/ask-wizards-january-2003-2003-01-06 Ask Wizards - January 10, 2003(Internet Archive)]</ref>。
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*のちにクリエイティブ・ディレクターである[[Brady Dommermuth]]は「変異クリーチャーは門のようなものであり、これを介してクリーチャーが召喚されるというのが本来の設定である(参考:[[うねるバジリスク/Serpentine Basilisk]]の{{Gatherer|id=39731}})」「このカードでセファリッドが内部に直接詰め込まれているように描写されたのは想定外だった」「呪文の効果を比喩的に表現した、ということにしてほしい」と述べている<ref>[https://web.archive.org/web/20210429120505/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/ask-wizards-january-2003-2003-01-06 Ask Wizards - January 10, 2003(Internet Archive)]</ref>。
*ちなみに[[オンスロート]]時点で変異を持つセファリッドは存在せず、[[2024年]]2月時点でも登場していない。
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*ちなみに[[オンスロート]]時点で変異を持つセファリッドは存在せず、[[2024年]]6月に[[クリーチャー・タイプ]]が削除されるまでも登場しなかった。
 
{{フレイバーテキスト|面倒事を解決する方法は、熟考か力ずくかの二通りある。蛮族のほとんどは、熟考の後で力ずくを選ぶ。}}
 
{{フレイバーテキスト|面倒事を解決する方法は、熟考か力ずくかの二通りある。蛮族のほとんどは、熟考の後で力ずくを選ぶ。}}
  

2024年6月13日 (木) 12:08時点における最新版


Break Open / こじ開け (1)(赤)
インスタント

対戦相手がコントロールする裏向きのクリーチャー1体を対象とし、それを表向きにする。


対戦相手裏向きクリーチャーを強制的に表向きにするインスタント

裏向きクリーチャーの中には表向きが2/2よりパワータフネスが低い場合もあるし、そもそも表向きはクリーチャーでないものもいる。また裏向きのクリーチャーが表向きになったとき誘発する誘発型能力を持っていたり焦熱の火猫/Blistering Firecatのような特殊な性質を持っていたりする場合なら、予期しないタイミングで表にすることで相手の計算を狂わせることができるかもしれない。

だが大抵の裏向きクリーチャーは表向きの方が強いし、表向きになったときの誘発型能力が有効に働かない場面もそう多くはない。何よりも、相手がどのクリーチャーを裏向きにして出してきたのかわからない以上、狙ってそういう使い方をすることが不可能というのが致命的である。また対戦相手が裏向きクリーチャーを一切使っていなければほぼ完全に腐る点も、このカードの価値を下げていると言える。

構築リミテッドを問わずとても使用する気にはならないカードだろう。これを使うぐらいならショック/Shockを使って、裏向きのまま死亡するか変異コストを支払って表向きになるかを対戦相手に選ばせるほうがよっぽどマシと言わざるを得ない。

  • 対戦相手の裏向きのクリーチャーの正体を確認できるカード(鮮明のレンズ/Lens of Clarityなどのような直接確認できるカードや脅しつけ/Threatenなどのような裏向きのクリーチャーのコントロールを一時的に奪うカード等)との相性は良い。とはいえ上手く使える場面があるかどうかは疑問だが。無論単純に裏向きのクリーチャーの正体を確認したいだけならそれらのカードだけを使うべき。
  • Ben Bleiweissのコラムでも「最悪のカード」の上位カードとして挙げられている。蒼ざめた月/Pale MoonDeep Waterなど事実上何もしないカードも多く選出されているが、これはSorrow's Pathらと同様に使った方が不利になる点でのランクインである。蒼ざめた月のように対戦相手に依存しすぎている点も酷評の一因かもしれない。
  • 自分のクリーチャーを対象にできればよかったのに」とよく言われる。オンスロート当時のパワーバランスでは危険と判断されたのだろうか。
  • 予示の登場により、裏向きのクリーチャーの正体が土地、という状況が増えた。現実変容/Reality Shiftのように対戦相手に強制的に予示させるカードもあるので、このカードの存在価値も以前と比べれば幾分か増したと言える。とはいえちらつき/Flickerやその亜種などこれより使い勝手の良いカードはいくらでもあるのだが。
  • カードを表向きにすることに関してのルールは裏向き#表向きにする/裏向きにするを参照。

[編集] ストーリー

こじ開け/Break Openイラストは、オタリア/Otaria蛮族変異クリーチャー/Morph Creatureを破壊し中からセファリッドを引きずり出す場面。

  • のちにクリエイティブ・ディレクターであるBrady Dommermuthは「変異クリーチャーは門のようなものであり、これを介してクリーチャーが召喚されるというのが本来の設定である(参考:うねるバジリスク/Serpentine Basiliskイラスト)」「このカードでセファリッドが内部に直接詰め込まれているように描写されたのは想定外だった」「呪文の効果を比喩的に表現した、ということにしてほしい」と述べている[1]
  • ちなみにオンスロート時点で変異を持つセファリッドは存在せず、2024年6月にクリーチャー・タイプが削除されるまでも登場しなかった。
面倒事を解決する方法は、熟考か力ずくかの二通りある。蛮族のほとんどは、熟考の後で力ずくを選ぶ。

[編集] 脚注

  1. Ask Wizards - January 10, 2003(Internet Archive)

[編集] 参考

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