バニラ
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'''バニラ'''(''Vanilla'')とは、何の[[能力]]も持たない[[クリーチャー]]の総称。由来はアイスクリームのバニラで、何も入っていないシンプルな、ということから。 | '''バニラ'''(''Vanilla'')とは、何の[[能力]]も持たない[[クリーチャー]]の総称。由来はアイスクリームのバニラで、何も入っていないシンプルな、ということから。 | ||
− | 何も能力がない分、[[マナ・コスト]]の割に大きい[[サイズ]]を持つ事が多い。[[長毛のソクター/Woolly Thoctar]]や[[皮背のベイロス/Leatherback Baloth]]のように、[[色拘束]]が強いものは時として驚くべき[[マナレシオ]] | + | 何も能力がない分、[[マナ・コスト]]の割に大きい[[サイズ]]を持つ事が多い。[[長毛のソクター/Woolly Thoctar]]や[[皮背のベイロス/Leatherback Baloth]]のように、[[色拘束]]が強いものは時として驚くべき[[マナレシオ]]をたたき出すこともある。能力がなくても[[先兵の精鋭/Elite Vanguard]]や[[番狼/Watchwolf]]などの優秀な[[ウィニー]]、[[ゴブリン]]や[[マーフォーク]]など[[部族 (俗称)|部族]][[シナジー]]が得られるものは、下手な能力持ちより採用される傾向が高い。 |
− | + | ただしそれはあくまで一部の有用な例外で、たいていのバニラは、同マナ・コストで[[能力]]がついている[[カード]]に比べて使い勝手や[[カードパワー]]は大きく見劣り、時には完全な[[下位互換]]となることも珍しくない。そのため基本的に「バニラ」と言うと否定的イメージが強い。 | |
− | + | 最も引き合いに出されるバニラの1つに、(1)(緑)で2/2の[[灰色熊/Grizzly Bears]]がある。「[[熊 (俗称)|熊]]」という俗称があるように、2[[マナ]]で2/2のみという性質はクリーチャーのスペックの基準として捉えられていた時期があった(一時期、[[緑]]以外の「熊」には何らかの[[ペナルティ能力]]を持たされ、緑はクリーチャーの質が高いことを示す役割があった)。現在では灰色熊自体のスペックが相対的に低くなったが、[[第10版]]まで[[再録]]され続け、[[基本セット2010]]以降でも[[同型再版]]である[[ルーン爪の熊/Runeclaw Bear]]が引き続き収録されており、この俗称に身近なバニラとしての象徴的役割が残っている。 | |
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− | 最も引き合いに出されるバニラの1つに、(1)(緑)で2/2の[[灰色熊/Grizzly Bears]]がある。「[[熊 (俗称)|熊]]」という俗称があるように、2[[マナ]]で2/2のみという性質はクリーチャーのスペックの基準として捉えられていた時期があった(一時期、[[緑]] | + | |
また、4マナ3/3のことを[[丘巨人/Hill Giant]]と呼ぶことがある。同様に3マナ2/2の総称として[[灰色オーガ/Gray Ogre]]が使われるが、こちらは日本ではあまり一般的ではない。1/1バニラや4/4以上のバニラは存在数が少なく、また[[リミテッド]]でも使用頻度が低いため、あまり特定の名称で呼ばれることはない。 | また、4マナ3/3のことを[[丘巨人/Hill Giant]]と呼ぶことがある。同様に3マナ2/2の総称として[[灰色オーガ/Gray Ogre]]が使われるが、こちらは日本ではあまり一般的ではない。1/1バニラや4/4以上のバニラは存在数が少なく、また[[リミテッド]]でも使用頻度が低いため、あまり特定の名称で呼ばれることはない。 | ||
+ | *バニラは基本的に[[文章欄]]を埋めるために[[フレイバー・テキスト]]が書かれている。フレイバー・テキストは本来、バニラクリーチャーのために立案されたものである。例外は掟破りの宝庫[[未来予知]]の[[第六隊の刃/Blade of the Sixth Pride|テキストレス・クリーチャー・サイクル]]のみ。 | ||
*バニラクリーチャーにのみ恩恵を与える[[カード]]も存在する(→[[ムラガンダの印刻/Muraganda Petroglyphs]])。 | *バニラクリーチャーにのみ恩恵を与える[[カード]]も存在する(→[[ムラガンダの印刻/Muraganda Petroglyphs]])。 | ||
+ | *狭義には「能力がまったくない」ことだが、広義には「能力があっても機能しない」もしくは「能力ではあるが[[サイズ]]にしか影響を与えない」ことを含んで使うことがある。その場合、能力がないことと区別するため、「実質バニラ」や「事実上のバニラ」などと表現することが多い。 | ||
+ | **上記を極端に解釈すれば、[[金属ガエル/Frogmite]]は0マナ2/2バニラ、[[野生のナカティル/Wild Nacatl]]は1マナ3/3バニラ、[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]は2マナ8/9バニラ、という言い方も誤りではないが、そういう用法はあまり一般的ではない。 | ||
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*基本的な[[キーワード能力|クリーチャー・キーワード能力]]だけを持つ[[クリーチャー]]のことを「[[フレンチ・バニラ]]」と言う。→[http://archive.mtg-jp.com/reading/translated/006680/ 参考] | *基本的な[[キーワード能力|クリーチャー・キーワード能力]]だけを持つ[[クリーチャー]]のことを「[[フレンチ・バニラ]]」と言う。→[http://archive.mtg-jp.com/reading/translated/006680/ 参考] | ||
2012年2月11日 (土) 23:28時点における版
バニラ(Vanilla)とは、何の能力も持たないクリーチャーの総称。由来はアイスクリームのバニラで、何も入っていないシンプルな、ということから。
何も能力がない分、マナ・コストの割に大きいサイズを持つ事が多い。長毛のソクター/Woolly Thoctarや皮背のベイロス/Leatherback Balothのように、色拘束が強いものは時として驚くべきマナレシオをたたき出すこともある。能力がなくても先兵の精鋭/Elite Vanguardや番狼/Watchwolfなどの優秀なウィニー、ゴブリンやマーフォークなど部族シナジーが得られるものは、下手な能力持ちより採用される傾向が高い。
ただしそれはあくまで一部の有用な例外で、たいていのバニラは、同マナ・コストで能力がついているカードに比べて使い勝手やカードパワーは大きく見劣り、時には完全な下位互換となることも珍しくない。そのため基本的に「バニラ」と言うと否定的イメージが強い。
最も引き合いに出されるバニラの1つに、(1)(緑)で2/2の灰色熊/Grizzly Bearsがある。「熊」という俗称があるように、2マナで2/2のみという性質はクリーチャーのスペックの基準として捉えられていた時期があった(一時期、緑以外の「熊」には何らかのペナルティ能力を持たされ、緑はクリーチャーの質が高いことを示す役割があった)。現在では灰色熊自体のスペックが相対的に低くなったが、第10版まで再録され続け、基本セット2010以降でも同型再版であるルーン爪の熊/Runeclaw Bearが引き続き収録されており、この俗称に身近なバニラとしての象徴的役割が残っている。
また、4マナ3/3のことを丘巨人/Hill Giantと呼ぶことがある。同様に3マナ2/2の総称として灰色オーガ/Gray Ogreが使われるが、こちらは日本ではあまり一般的ではない。1/1バニラや4/4以上のバニラは存在数が少なく、またリミテッドでも使用頻度が低いため、あまり特定の名称で呼ばれることはない。
- バニラは基本的に文章欄を埋めるためにフレイバー・テキストが書かれている。フレイバー・テキストは本来、バニラクリーチャーのために立案されたものである。例外は掟破りの宝庫未来予知のテキストレス・クリーチャー・サイクルのみ。
- バニラクリーチャーにのみ恩恵を与えるカードも存在する(→ムラガンダの印刻/Muraganda Petroglyphs)。
- 狭義には「能力がまったくない」ことだが、広義には「能力があっても機能しない」もしくは「能力ではあるがサイズにしか影響を与えない」ことを含んで使うことがある。その場合、能力がないことと区別するため、「実質バニラ」や「事実上のバニラ」などと表現することが多い。
- 上記を極端に解釈すれば、金属ガエル/Frogmiteは0マナ2/2バニラ、野生のナカティル/Wild Nacatlは1マナ3/3バニラ、タルモゴイフ/Tarmogoyfは2マナ8/9バニラ、という言い方も誤りではないが、そういう用法はあまり一般的ではない。
- 基本的なクリーチャー・キーワード能力だけを持つクリーチャーのことを「フレンチ・バニラ」と言う。→参考