平和の世継ぎ、ウィル/Will, Scion of Peace
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伝説のクリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
警戒
(T):このターン、あなたが白や青である呪文を唱えるためのコストは(X)少なくなる。Xは、このターンにあなたが得たライフの合計に等しい。起動はソーサリーとしてのみ行う。
戦争の世継ぎ、ローアン/Rowan, Scion of Warと対を成す、得たライフの値だけ白や青の呪文のコストを減少させる伝説の人間・ウィザード。
あちらと比較すると、ライフを失うことに比べ、ライフを得ることには別途マナやカードなどのリソースを費やさねばならないことが多く、また一度に大量のライフを得るのは失うことに比べてやや難しい。加えて黒や赤と違ってX呪文が即座に勝利に結びつくものが少ないなど、コンボ的運用はしづらくなっている。
一方、能動的にライフを回復する手段は豊富に存在する。例えば食物は擬似的なマナ加速となるし、絆魂や起動型能力など、別途カードこそ使うが継続的にライフを得られる手段も数多い。スタンダードで共存する絆魂持ちの中では、色こそ増えるが浄化の刃、シャナ/Shanna, Purifying Bladeと特に相性が良い。あちらの攻撃でライフを回復し、次のアクションをこちらでコスト軽減すると、丁度浮いたマナをあちらのドロー能力に充てられる。
またウィル自身に絆魂を付与することで、警戒と合わせて自己完結させることができる。スタンダードでは華やいだエルズペス/Elspeth Resplendentや鋼の熾天使/Steel Seraphなどと相性が良いだろう。他にマナを使わないライフ回復手段としてはプレインズウォーカーの忠誠度能力とも噛み合う。特に日没を遅らせる者、テフェリー/Teferi, Who Slows the Sunsetとの相性は抜群で、事前にライフを得ていればこちらの能力を起動してから+1能力を使うことで、追加のライフを得た上で更にもう一度能力を起動でき、二重にコスト軽減を適用することが可能になる。
このように相性の良いカードは多いのだが、先述した「一度に大量のライフを得づらい」点から、どちらかというと4~6マナ域のカードをテンポよく唱えるための展開補助カードとしての側面が強くなり、そして展開補助カードとして見ると別途お膳立てが必要になってしまう点が大きなネックとなる。構築では同じマナ域に強力なライバルが数多ひしめいているため、採用枠を勝ち取る道は険しい。リミテッドにおいては3マナ2/4警戒というだけで最低限悪くない性能であるが、エルドレインの森では食物を扱う色と噛み合わず、絆魂持ちもあまり多くなく、タッチで使う場合はコスト軽減の範囲が狭まるなど起動型能力の強みを活かしづらいため、ボムと呼ぶには少々力不足か。
- Illusions of Grandeurと組み合わせることで差し引き16マナ以上のコスト減少が可能。統率者戦では一考してもよいだろう。
ルール
- 得たライフの合計とは、ターン開始からの差分ではなく得たライフの点数を見る。あなたが2点のライフを得た後2点のライフを失ったなら、Xは2になる。
- 減少するコストの値は平和の世継ぎ、ウィルの能力の解決時に固定される。その後あなたが追加のライフを得ても、コストがさらに減少したりはしない。
関連カード
- ウィル・ケンリス/Will Kenrith
- 王家の跡継ぎ/The Royal Scions
- 霜の学者、ウィル/Will, Scholar of Frost
- 平和の世継ぎ、ウィル/Will, Scion of Peace
ストーリー
プレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Sparkを失ったウィル・ケンリス/Will Kenrith。
少年王/Boy Kingと蔑まれながらも、ファイレクシア戦争で荒廃した王国を平定する道を模索している。
詳細はウィル・ケンリス/Will Kenrith (ストーリー)を参照。