包括

提供:MTG Wiki

移動: 案内, 検索

包括/Batchingとは開発部用語の一つ。複数のオブジェクトをまとめ、それらを一括してメカニズムとして扱う手法のことである。

目次

解説

この手法が意識して使われるようになったのはドミナリア歴史的から[1]

以降たびたびこの手法を用いており、実際に使用されなかった没案も含め、開発部のコラム等において話題に登ることもある。基本的には「歴史的」のような固有の名前(ルール用語)が付いた場合を指すようだが、各要素がそのまま列記される場合も包括と呼ぶ[2]。例えば神河:輝ける世界では、戦士を参照するカード(永岩城の模範/Eiganjo Exemplarなど)や、忍者ならず者を参照するカード(魁渡の追跡/Kaito's Pursuitなど)がこれに該当する[3]

Mark Rosewaterは、クリーチャー・タイプフレイバー的にまとめることについて積極的になることには不安があると語っている。該当するクリーチャー・タイプが網羅できない可能性があること、仮に現時点で網羅できても将来的に追加されるクリーチャー・タイプをどう扱うか、などの理由が挙げられている[4]

  • 覚えやすさの観点から、包括でまとめるのに適したオブジェクトの数は最大でも5個とされる[5]

名前付き包括一覧

開発中の案としてはあったものの、実現しなかったもの

  • フェアリーフォーク/fairyfolk[8]
  • 神秘的/mystical[9]
    • 同じく開発中のエルドレインの王権で、魔法の呪文や道具を表すために「アーティファクト、エンチャントフェアリー」をまとめた用語として検討されていた。最終的にフェアリーが除かれ、包括を用いずアーティファクトとエンチャントを直接参照することとなった。
  • 動物/animal[7]
    • 動物に焦点を当てたブルームバロウでは、動物然とした66種ものクリーチャー・タイプを扱う「大包括/mega-batch」が考案された。現実世界に存在する動物を扱うという基準を設けたことから把握は容易に思われたが、将来に渡ってリストを管理する必要があることや、ビースト(既に包括的である)や海蛇(現実の蛇・ウミヘビとして扱うのか、空想生物のサーペントとして扱うか)などの扱いについての議論が起こり、断念された。

脚注

  1. 歴史的な話Making Magic 2018年4月9日 Mark Rosewater著)
  2. Kaldheim Storytime, Part 1/『カルドハイム』の物語 その1Making Magic 2021年1月25日 Mark Rosewater著)
  3. State of Design 2022/デザイン演説2022Making Magic 2022年8月5日 Mark Rosewater著)
  4. Odds & Ends Kaldheim, Part 1/こぼれ話:『カルドハイム』 その1Making Magic 2021年2月8日 Mark Rosewater著)
  5. 5.0 5.1 Outlaws of the Land, Part 1/この地の『無法者』 その1Making Magic 2024年3月26日 Mark Rosewater著)
  6. 『ゼンディカーの夜明け』の挑戦Making Magic 2020年9月1日 Mark Rosewater著)
  7. 7.0 7.1 『ブルームバロウ』展望デザイン提出文書 その1Making Magic 2024年7月22日 Mark Rosewater著)
  8. エルドレインに唄えばMaking Magic 2019年9月16日 Mark Rosewater著)
  9. Eldraine Check, Part 2/エルドレイン・チェック その2Making Magic 2019年9月30日 Mark Rosewater著)

参考

QR Code.gif