ケラン/Kellan

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ケラン/Kellanエルドレインの森初出のキャラクター。カードとしての初出はエルドレインの森のフェイの血筋のケラン/Kellan, the Fae-Blooded

目次

解説

エルドレイン/Eldraine出身の半フェイ/Fae・半人間/Human。男性。16歳にしては小柄で、褐色の肌と茶色いくせ毛を持つ(イラスト)。耳の先端はわずかに尖っている。

彼は魔女/Witchであった母とエルドレインの外より来たプレインズウォーカー/Planeswalkerオーコ/Okoとの間に生まれた子である。物心つく前に両親は別れたため、長らく自らの父について「フェイである」ということ以外知らなかった。

エルドレインの森開始時点では王国/The Realmの辺境にある村、オリンシャー/Orrinshireにて母、義父のロナルド/Ronald、牧羊犬のヘクス/Hex(ヘックスとも)と共に暮らしている。

彼の武器はフェイの王タリオン/Talionから賜った二振りの剣である。一見すると木製の柄の部分しかないが、魔法の光が溢れ出し刀身の役割を果たす。この光は鞭のように変形させることも可能である。

経歴

エルドレインの森

忌まわしき眠り/Wicked Slumberが広まりつつあるエルドレイン/Eldraineで、彼は村の子供たちに虐められていた。フェイの血を引く彼は、眠りの原因でないかと疑われていたからだ。

ある晩、彼はフェイの王タリオン/Talionの宮殿に召喚される。父のことを知るというタリオンは、知識の対価として忌まわしき眠りをもたらした三人の魔女――アガサ/Agathaヒルダ/Hylda、そしてエリエット/Eriette――を倒し、呪いを終わらせることを求めた。こうして彼は真実を知るため、フェイの血筋である自らの力を試すため探索行に出ることを決めた。

情報を集めるために向かったエッジウォール/Edgewallにて、彼は少女ルビー/Rubyと知り合い、行動を共にすることとなる。彼らはアガサを倒し、ヒルダを改心させることに成功する。しかしタリオンもまた忌まわしき眠りをもたらした一人であることを知り、利用されていたという事実に憤慨しむせび泣く。

それでも彼らはエルドレインを救うための旅を止めず、アーデンベイル城/Castle Ardenvaleウィル・ケンリス/Will Kenrithと協力してエリエットを捕らえ、ついに忌まわしき眠りを終わらせることに成功する。

タリオンの探索行を終えた彼であったが、真実はフェイの王からではなく、家で待つ母親の口から聞くことを決めた。母は決心し、本当の父親であるオーコ/Okoについて語りはじめた。その話はケランに一つの疑問を抱かせた……「どうして父親は、自分の元に名乗り出てくれないのだろう?」。母にそのことを尋ねる勇気もなく、気晴らしに散歩に出た彼は別の次元/Planeに繋がる領界路/Omenpathを発見する。彼はそれが父親に会う糸口でないかと考え、領界路の中へと足を踏み入れた。

イクサラン:失われし洞窟

領界路を通ってイクサラン/Ixalanへとやってきたケランであったが、地下で深淵のゴブリン/Deep Goblinを怒らせてしまい追われることになる。偶然通りがかった薄暮の軍団/The Legion of Duskに助けを求めるも、ヴィト/Vitoを筆頭に、誰もがケランのことを無視しようとしていた。しかしアマリア/Amaliaは彼を見殺しにできなかった。彼女は地図の魔法でケランを救うと、ヴィトを説得しケランを同行させる許しを得た。

薄暮の軍団と共に進んでも、彼の行く道は前途多難であった。オキネク・アハウ/Okinec Ahauマラメト/Malametからは侵略者として砂に沈められ、なんとか助かった後もアニム・パカル/Anim Pakalオルテカ/Oltecの民からはアクロゾズ/Aclazotzの信奉者と見做され軍団ともども投獄されてしまう。その上ヴィトは、ケランをアクロゾズへの生け贄に捧げようとしていた。バルトロメ/Bartoloméの命をかけた時間稼ぎとアマリアの手助けにより、辛くもその場は逃げおおせることに成功する。

脱獄者としてオルテカの民に捕まるケランとアマリアだが、アクロゾズ復活というヴィトの野望を伝えるとアカルは青ざめた――あの血に飢えた神は、中心核にいる全生物を虐殺しかねないと。直後にアクロゾズは復活し、さらに帝王マイコイド/The Mycotyrantも攻め入ったことで中心核/The Coreは大混乱に陥る。ケランはアマリアやオルテカの民などと協力し、マイコイドを駆逐することに成功する。

続いてアクロゾズを止めにいこうとしたケラン達だが、既にアクロゾズは地上への脱出を果たしていた。信じていた神に裏切られ絶望するアマリアに対し、ケランはどこか別の場所で、新しい信仰を探す道を提案する。後日、ケランはアマリアを連れ、領界路でまた次なる次元へと歩みを進めるのであった。

カルロフ邸殺人事件

「殺人事件」の発生する一ヶ月以上前、ケランとアマリアは領界路を通ってラヴニカ/Ravnicaを訪れた。アマリアが瓦礫帯/The Rubblebeltの遺跡調査に夢中になる一方、ケランはラヴニカ魔法探偵社/The Ravnican Agency of Magicological Investigationsの捜査員として働くことを決めた。彼が探偵社を選んだのは興味深いことが好きだからであり、父について知ることもその一つであった。

カルロフ邸で探偵社の宣伝を兼ねたパーティーが開かれると、ケランもまた出席することとなった。彼は暴走するアンズラグ/Anzragを捕らえた件でエズリム/Ezrim社長に表彰されていたが、直後に出席者の一人であるゼガーナ/Zeganaが遺体で発見されるという事件が起こる。探偵社のアルキスト・プロフト/Alquist Proftの協力により、ケランは容疑者であるエトラータ/Etrataを捕らえることに成功する。

後日、ケイヤ/Kayaは探偵社にて、他の捜査員と口論になっているケランを目撃する。留置所のエトラータが脱走するという事件が起こっており、同僚がそれをプロフトと関連づけていたがためにケランは腹を立てていた。一方、ケイヤが探偵社を訪れたのは元同僚のテイサ・カルロフ/Teysa Karlovが殺されたため、事件の捜査に加わりたいと申し出たからであった。こうして、ケイヤとケラン、そしてボロス軍/Boros Legionより出向したアグルス・コス/Agrus Kosの三人はチームを組み、連続殺人事件の真相に迫っていくこととなる。

ケイヤとケランはジュディス/Judithの元を訪れたり、ギルドパクト/Guildpactの原文を読んだりするも、明確な手掛かりは掴めずにいた。引き続き調査を進める二人であったが、正体不明の刺客に尾行されていることに気づく。二人は襲撃者を鎮圧するも、彼らは自らを苔と化すことで情報を残さずに消え去った。二人は探偵社に帰還するが、そこにオレリア/Aureliaが現れ、自分が虐殺少女/Massacre Girlに襲われたことから事件の黒幕がラクドス教団/The Cult of Rakdosだと断定してしまう。ラクドスとボロスの全面戦争を防ぐため、ケラン達は24時間の猶予内に事件を解決せねばならなくなった。二人は数少ない手掛かりから情報を整理していたが、捕らえられたはずのアンズラグの解放、調査に向かったアグルス・コスの行方不明とさらにトラブルは連続していくばかりであった。

カルロフ邸殺人事件の真相

翌朝、プロフトはギルド/Guildの代表者や事件関係者をヴィトゥ=ガジー/Vitu-Ghaziに招集した。ケランもまた出席していた。プロフトは自らがエトラータと共に集めた情報、そしてケラン達が集めてケイヤにより渡された情報、それらを元に犯人を突き止めた――ここヴィトゥ=ガジーの主、トロスターニ/Trostaniであると。

トロスターニの一人格であるオーバ/Obaは犯行を認めたが、同時に自らの正義を振りかざして出席者達に襲い掛かった。戦いの中、ケイヤとケランはオーバの操る枝に捕まり、そのまま投げ飛ばされて離れ離れとなってしまう。地面めがけ落下していくケランであったが、突如彼の中に眠るフェイの魔法が覚醒し、その身体を空中に浮かばせることで墜落死から救った。

ケイヤがオーバを捕縛し、事件が収束してから数日後。ケランはカルドハイム/Kaldheimに去っていくケイヤに別れの挨拶と事件の後日談を話した。なんとプロフトは無実が証明されたエトラータを正式に相棒に雇ったというのだ。ケイヤがいなくなった後も、ラヴニカ魔法探偵社は面白いことが続きそうだとケランは思うのであった。

登場

カード名に登場

エルドレインの森
ケランの光刃/Kellan's Lightblades
アルケミー:エルドレイン
ケランの相棒、ヘックス/Hex, Kellan's Companion

フレイバー・テキストに登場

エルドレインの森
魔法破り/Break the Spellケランの光刃/Kellan's Lightblades歴史に刻む物語/A Tale for the Ages氷結往生/Freeze in Placeフェイの宮廷へ/Into the Fae Court大釜への給餌/Feed the Cauldron火がつく義烈/Kindled Heroism魔女跡追いの激情/Witchstalker Frenzy豆の木をのぼれ/Up the Beanstalk
アルケミー:エルドレイン
ケランの相棒、ヘックス/Hex, Kellan's Companion
カルロフ邸殺人事件
遂行中/On the Job物好きな死者/Curious Cadaver戦導者の号令/Warleader's Call狂信の力/Fanatical Strengthショーケース版)

イラストに登場

エルドレインの森
魔法破り/Break the Spell歴史に刻む物語/A Tale for the Ages(人形)、超常の旅/Extraordinary Journeyフェイの宮廷へ/Into the Fae Court大釜への給餌/Feed the Cauldron火がつく義烈/Kindled Heroism豆の木をのぼれ/Up the Beanstalk
カルロフ邸殺人事件
アンズラグの猛威/Anzrag's Rampage(ショーケース版)
以下、通常版/ショーケース版共通
遂行中/On the Jobフェイの飛行/Fae Flight答えの要求/Demand Answers狂信の力/Fanatical Strength

登場記事・登場作品

エルドレインの森
イクサラン:失われし洞窟
カルロフ邸殺人事件

その他

  • 公式記事・カード共に彼は「フェイ/Fae」の血を引くと説明されているが、厳密にはオーコの種族は「フェイ/Fey」である。ただし、母はオーコのことを前者と思っているため、登場人物の視点では間違った表記というわけでもない。
  • 記事によっては、彼をハイフェイ/High Faeとして表記しているものもある[1]
  • 彼のデザインコンセプトは「年間を通して様々な舞台に登場するキャラクター」である。プレインズウォーカー/Planeswalkerを何度も登場させることは様々なバランスを乱す問題があるため(ゲートウォッチ/The Gatewatchも参照)、彼はプレインズウォーカーではない。また、父がオーコであるのは、彼が様々な次元を旅する動機を設定するためである[2]
  • 初期構想では、トロヤン/Troyanではなく彼が『ジャックと豆の木』のジャックをモチーフにしたキャラクターになる予定であった[2]

脚注

  1. A First Look at Wilds of Eldraine/『エルドレインの森』ファーストルックまとめDaily MTG 2023年7月28日 Jubilee Finnegan著)
  2. 2.0 2.1 MtG Discord Wilds of Eldraine Q&A(Reddit - r/mtgvorthos 2023年8月29日、MTG公式Discordで行われたRoy Grahamへの質疑応答のメモ)

参考

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