ラヴニカ魔法探偵社/The Ravnican Agency of Magicological Investigations
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ラヴニカ魔法探偵社/The Ravnican Agency of Magicological Investigationsは、ラヴニカ/Ravnicaにおける非ギルド/Guild組織である探偵事務所。略称はR.A.M.I.。
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[編集] 解説
新ファイレクシア/New Phyrexiaの侵攻によりギルドが弱体化して以降、民間人は自活を余儀なくされる場面が増えていった。ギルドに属さない門無し/Gatelessが従来ギルドの担っていたサービスを提供する場面も増え、特に探偵事務所の数は戦前の10倍にまで増加した。その中でもギルドに匹敵するほど大きな事務所の一つが、このラヴニカ魔法探偵社/The Ravnican Agency of Magicological Investigationsである。
目玉と尖塔を組み合わせたマークをシンボルとしている(イラスト)。
他の探偵会社の中には企業秘密の魔法や技術を捜査に役立てているものもあるが、R.A.M.I.は独自の魔法・技術を所持していない。ただし、エズリムの影響により、一般の魔法・技術でも捜査に用いる際の有用性が高まっている。
[編集] 歴史
R.A.M.I.の起源は何世紀前にも遡る。かつてアゾリウス評議会/The Azorius Senateの外部協力者であったエズリム/Ezrimというアルコン/Archonは、終わりのない事務仕事に退屈を感じるようになった。また、アゾリウスに属する同族が独りよがりで、官僚主義に甘んじているとも考えていた。やがて彼はアゾリウスを離れ、選りすぐった数人の信奉者を連れ、真実を求めるための新組織、エズリムの真実教団/Ezrim's truth-cultを設立した。
真実教団はゆっくりと、だが着実に成長していった。メンバーを積極的に勧誘するのではなく、エズリムが自身の理想に従うと値するにふさわしい者を発見した時のみスカウトされた。この組織は捜査原則を磨き上げ、困っている人を助けることに重点を置いていた。できるだけ多くの人々に援助を提供できるよう、サービスに対しては最小限の料金のみを請求した。
ファイレクシアの侵攻後、事件の数は団員が処理できないほどまでに急増した。そのため団員の増加を急ピッチで進め、より正式な会社へと拡大を始めた。現在では、多くの探偵とサポートスタッフを雇い事件の捜査にあたっている。大規模になった組織を支えるため、請求する料金もまた増加している。R.A.M.I.の根底には未だエズリムの理念に対する深い信頼があるが、それでも成長と共により現実的でビジネスライクな姿勢に変化しつつある。
[編集] 本部
探偵社の本部は浮遊する巨大建造物であり、すべてを見通す巨大なひとつの目を思わせる。人工的な滝が流れ出しているため、直下の地面は常に霧で覆われており、「謎という霧を越え、真実を解明する」というR.A.M.I.の理念を体現している。滝の水は回収用に設計された水路へ落ちるので、近くの街路が浸水する危険はない。R.A.M.I.本部を訪れるには、自力で飛ぶか、探偵社が提供するグリフィンに運ばれる必要がある。
本部の立地は、歴史的にギルド間の中立地帯であった第10地区/The Tenth District広場の一等地に位置している[1]。これはR.A.M.I.の独立性を示すものだが、実際はギルドと関係することが多い(後述の#ギルドとの関係を参照)。
本部の扉や廊下などはエズリム(の乗騎)が誇る巨体に合わせ設計されている。建物を入るとまずは広大な中央アトリウムに辿り着き、そこから執務室や研究室、記録庫などがハニカム状に配置されている。エズリムのオフィスは最上階にある。死体解剖や遺体の異常を発見するための剖検室もあり、元ゴルガリ団/The Golgariや元シミック連合/The Simic Combineの監察医が務めている。
[編集] 証拠保管庫
進行中の事件で得られた試料、証拠、その他の物理的資料はR.A.M.I.本部にある証拠保管庫にしまわれる。保管のために用いられる証拠カプセル/Evidence Capsuleは、物品を魔法的に密封し外部からの汚染を防ぐことができる。事件が解決したなら証拠は後処理に回される。
証拠保管庫は本部において最も厳重な警備体制が取られており、入室も厳しく制限されている。証拠の改ざんを防ぐため、様々な安全対策が講じられている。捜査員は保管庫へと物品を直接出し入れすることは禁じられており、証拠管理者を介さなければならない。証拠カプセルにも、誰が取り扱ったかの履歴を記録する魔法がかかっている。証拠保管庫と外部を隔てる静電気の膜は、無断侵入を感知するとすぐさま硬化して侵入者を閉じ込め、警報を本部中に響かせる。
[編集] ギルドとの関係
他のどの探偵会社よりも、R.A.M.I.とギルドは独立・協力の間で微妙な平衡を保っている。彼らの扱う事件の大半はギルドからの依頼であり、捜査を支援するためにギルド員が出向してくるのも一般的な慣行になっている。一方、エズリム社長は探偵社の自治性を維持すると主張しており、ギルド関連の依頼が多すぎる場合は断ることもある。
[編集] 組織構造
社長であるエズリムのもと、探偵社は調査/Investigationsと支援/Supportの二部門に大きく分けられている。
調査部門は10の部局に分かれており、ラヴニカに10個ある地区[1]それぞれを担当している。捜査の対象は殺人、犯罪捜査、ギルド捜査(犯罪を伴わないギルド関連の事件)、民事捜査(犯罪を伴わず、かつ門無し関連の事件)に分けられる。
支援部門は下記の3つの部局に分けられている。
- 調査分析/Investigative analysis - 支援部門で最大の部局。証拠分析、剖検、鑑識を担当する。監察医、鑑識魔道士、外科医が大半を占める。
- 記録管理/Archives - 文書管理者は事件記録庫を、証拠管理者は証拠保管庫をそれぞれ保守している。
- 総合支援/General support - 各ギルドとの連絡や設備の維持管理など、R.A.M.I.の円滑な運営に必要なその他すべての機能を担当する。
[編集] 関連人物
- 社員
- エズリム/Ezrim - 探偵社の社長を務めるアルコン/Archon。
- アルキスト・プロフト/Alquist Proft - 捜査員を務める人間/Human。元はアゾリウスの法魔術師であった。
- エトラータ/Etrata - 元ディミーア家/House Dimirの吸血鬼/Vampire。カルロフ邸殺人事件を発端とした一連の事件の解決後、プロフトの相棒となった。
- ケラン/Kellan - エルドレイン/Eldraine出身の半人間、半フェイ/Fae。領界路/Omenpathを通ってラヴニカに辿りつき、捜査員として働くことを決めた。
- 外部協力者
- アグルス・コス/Agrus Kos - ボロス軍/Boros Legion所属のスピリット/Spirit。オレリア/Aureliaの命令で出向している。
- ケイヤ/Kaya - かつてオルゾフ組/The Orzhov Syndicateのギルドマスターであったプレインズウォーカー/Planeswalkerの人間。カルロフ邸殺人事件を発端とした一連の事件の捜査に協力した。
- カイロックス/Kylox - イゼット団/The Izzet所属のヴィーアシーノ/Viashino。捜査を視覚化するためのプロジェクターをR.A.M.I.に提供している。
[編集] 関連ページ
- Murders at Karlov Manor | Episode 3: Shadows of Regret/第3話 後悔の影(Magic Story 2024年1月9日 Seanan McGuire著)
- Murders at Karlov Manor | Episode 4: Justice Before Mercy/第4話 慈悲の前に正義を(Magic Story 2024年1月10日 Seanan McGuire著)
- Planeswalker's Guide to Murders at Karlov Manor/プレインズウォーカーのための『カルロフ邸殺人事件』案内(Daily MTG 2024年2月1日 Emily Teng著)