ネズミの逆襲/Revenge of the Rats
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ソーサリー
あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき1体の、黒の1/1のネズミ(Rat)・クリーチャー・トークンをタップ状態で生成する。
フラッシュバック(2)(黒)(黒)(あなたの墓地にあるこのカードをそのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後、これを追放する。)
墓地のクリーチャー・カードの数だけタップ状態のネズミ・トークンを生成する、フラッシュバックのついたソーサリー。蜘蛛の発生/Spider Spawningやグール呼びの収穫/Ghoulcaller's Harvestの系譜のカード。
戦力としては微弱ながら、墓地肥やしに特化したデッキなら5体や10体のネズミを並べるのも難しくはない。フラッシュバックコストが本体のマナ・コスト同等と軽いので墓地肥やしのついでに落ちても容易に唱えられ、素引きしたものを二度撃ちした際にはかなりの展開力が期待される。マナが余り墓地も超えた終盤であれば続けざまに唱えて圧倒的な数の暴力を実現することも可能。
トークンがタップインするのは考えどころであり、全体への速攻付与をはじめとしたコンボ的な利用は難しくなっている。墓地が十分に肥えた中盤以降では相手の盤面も整っていることが予想され、壁にならないトークンを並べた返しのターンの攻撃でゲームが終わってしまう危険もある。この手の大量展開の常としてちょっとした全体火力やマイナス修整でも簡単に全滅してしまうが、そちらは蜘蛛の発生と同じくフラッシュバックの切り所次第で1回はリカバリーが可能なので、対戦相手の色や手札の推測も絡めながらいつ使うかを考えたい。
構築の場合、登場時のスタンダードにはネズミのタイプ的デッキが存在。横並びすることで本領を発揮するカードが多いので相性は良いのだが、やはり出足の遅さが難ということか、登場直後の時点では目立った活躍は見られない。頭数を揃えるだけなら凄まじい爆発力があるのは確かであり、墓地を肥やす手段にも恵まれているため、ネズミ以外にクリーチャーの横並びを前提としたコンボデッキなどが見つかれば採用される地力そのものはある。今後の研究に期待というところ。
リミテッドでは自然にクリーチャーが溜まるのを悠長に待つのは難しく、墓地肥やしのアーキタイプが割り当てられた青黒デッキで採用を検討することになる。素引きしたものを中盤に唱えるだけではやや物足りない性能だが、ルーターや諜報で手札の質を高めるついでに墓地に落としておけば終盤のダメージレースを有利にする布石となるため、一応のフィニッシャーとして1枚挿すのも悪くない。1/1トークンが多めの環境柄大地の断裂/Seismic Ruptureや探求者の愚行/Seeker's Follyといった対策カードを採用する相手の存在も予想されるため、構えられているとおぼしき状況では泥棒ネズミ/Burglar Ratで叩き落したり論破/Refuteでバックアップしたりできるとより望ましいか。インスタント・タイミングで出てくる待ち伏せる狼/Ambush Wolfに抜かれてしまった場合はご愛敬。
- 蜘蛛の発生/Spider Spawningの蜘蛛トークンがデザイン段階では黒の1/1の予定だったことを考えると、ある意味では原点回帰。
参考
- トークン・カード(マジック米国公式サイト日本語版 カードイメージギャラリー)
- カード個別評価:ファウンデーションズ - アンコモン