頭蓋骨絞め/Skullclamp
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アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+1/-1の修整を受ける。
装備しているクリーチャーが死亡するたび、カードを2枚引く。
装備(1)((1):あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それにつける。装備はソーサリーとしてのみ行う。このカードはつけられていない状態で戦場に出て、クリーチャーが戦場を離れても戦場に残る。)
ミラディン・ブロックを象徴する装備品の1つであり、多くの環境にて禁止カードに指定された凶悪カード。 「印刷されるべきではなかった」とまで言わしめた、悪名高い最悪の装備品。 そう言われる所以は、様々な利点を搭載していること。
タフネスを1下げることでバランスをとったつもりなのだろうが、次項以降の理由でこれがディスアドバンテージになっていない(というより、かえって強化されている)。
- 自前でクリーチャーを墓地に送れるので、いつでも自身の能力を誘発でき、なおかつクリーチャーの(墓地に置かれることによる)誘発型能力を引き起こせる。
- クリーチャーを2枚の手札に変換できるので、実質1マナで2ドローという青もびっくりなドロー能力。
つまりクリーチャーが死んでも損どころか得が発生するので、「クリーチャーが死に易くなる」ことがデメリットにならない。
このドロー能力が重要で、クリーチャーがいればいくらでも手札に変換できる為、手札が切れることが少なくできる。 クリーチャーも強化されているので、相手からすればすぐさま除去したいのと手札を与えたくないとでジレンマに陥ることもある。 特にウィニーがこの恩恵を受けており、ウィニー最大の弱点であった「中盤以降の息切れ」がこのカードで解消した。 それを最も表現したのが電結親和であり、相手にとっては『全体除去を撃っても、これでカードを引かれる』ので、撃つことさえも馬鹿馬鹿しくなってくるほど。
つまりクリーチャーデッキならどんなデッキにでも入れられる。MTGにおいて一番できてしまってはいけない、「どんなデッキにでも入るカード」の一つなのである。
また、1マナ→カード2枚の変換は、コンボデッキの出現を示唆している。 現在、それを利用した数種のコンボデッキが、じわじわとその存在感を広げている。→コボルドクランプ
スタンダードにおいて5年ぶりの禁止カードとして話題を呼んだが、その後もミラディン・ブロックから禁止カードが多発してしまったので、そちらの点では少しだけ影が薄くなったかもしれない。 いずれにしろ、ゲームとしてのバランスを崩す程の危険なものであることには間違いない。
現在このカードは(Magic Onlineを無視すれば)ヴィンテージでしか使うことができないが、ヴィンテージでは制限カードにすらされていない。 実際ビートダウン等での採用率は低く、理由としては真髄の針/Pithing Needle、無のロッド/Null Rodや、軽量かつ優秀なアーティファクト除去の存在により、装備品そのものが環境から淘汰されている事、 もう一つは破壊でないクリーチャー除去が蔓延する世界である為、場に残したいクリーチャーに装備させて抑止力に出来る、というこのカードの長所が生かされない事、等が挙げられる。
- Mark Gottliebがプレビューにて「ダークスティールの中で一番ぶっ壊れてるカードはこれ?」と書いたら、本当にそうなってしまった。
- これが出た当時、Zvi Mowshowitzに「頭蓋骨絞めと減衰のマトリックス/Damping Matrixのどちらかが入っていないデッキはデッキではない」と言わしめた。
- 1体のクリーチャーに2枚の頭蓋骨絞めを装備させる(もちろん通常はタフネスが2である必要がある)と4枚ドローできる。3枚や4枚なら…もはやライブラリーアウトに注意すべきだろう。
- 略して「絞め」、またそこから派生した俗称で「〆」がある。
また、これを装備してカードを引くことを「絞める」「〆る」と呼ぶことも多い。
- 元々は装備品版遺贈/Bequeathalとしてデザインされた。
- ほぞなので粗石の魔道士/Trinket Mageなどとも相性が良い。
2004/06/20よりスタンダードとミラディン・ブロック構築で禁止カード。
同年09/20よりエクステンデッドやトライバル・ウォーズで禁止カード。
同年12/23よりプリズマティックで、2005/03/24よりシングルトンで、それぞれ禁止カードに。
レガシーでは最初(2004/09/20)から禁止カードである。
参考
- [of the Day 08/25/2005]([[1]])
- [Top 50 Artifacts of All Time]第7位(WotC、文:Zvi Mowshowitz、英語)
- カード個別評価:ミラディンブロック