混沌の掌握/Grip of Chaos
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単一の対象を完全にランダム化させてしまうエンチャント。赤の特性の1つである混沌を表したカードの中でも最上級の混乱を招く1枚だろう。
これがあるだけで単一の対象をとる呪文や能力は全く信頼できなくなってしまう。不安定ではあるものの単体除去対策としては悪くない。あまり対象をとらないビートダウン系デッキであれば、このカードによるペナルティも少なくて済む。ただ、全体除去に対して無力である点と6マナという重さが災いして、トーナメントシーンでの活躍は見受けられなかった。
このカードの最大の問題点は重さよりも対象を無作為に決定するのが面倒なことにある。パーマネントを対象にする場合もあることから、手札のようにババ抜きの要領ではやりづらく、当時はパーマネントを無作為に選ぶカードがほとんどなかったため、面倒さが一層際立っていた(スカージのFAQでも扱いにくい旨が書かれるほどであった)。
- パーマネントから無作為に選ぶカードは、Camouflage、伝染する怒り/Infectious Rageに続く3枚目(コンピューターゲーム専用カードを除く)。過去のカードと比べても、無作為に選ぶ頻度が多いのも面倒さを印象付ける一因になったと言える。
- 後半、放射/Radiateと一緒に使うと地獄のようなスタック処理が待っている。
- 無作為ではなく自分で対象を選べるようになると、アンヒンジドのGleemax(100万マナ)になる。
- スカージの印刷時のルール文章は「それが単一の対象を持つ」の部分がif節ルールになっておらず、どんな呪文や起動型能力、誘発型能力に対しても誘発するようになっていた。これでは自身の誘発型能力によって無限ループを形成することから、スカージ発売時に出されたエラッタで「それが単一の対象を持つ」の部分はif節ルールに属するように変更された。
- 日本語版にはルール文章に「対象を呪文やスタックが~」と、冒頭に無意味な「対象を」が書かれている誤植がある。