領土を滅ぼすもの/Realm Razer
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クリーチャー — ビースト(Beast)
領土を滅ぼすものが戦場に出たとき、すべての土地を追放する。
領土を滅ぼすものが戦場を離れたとき、その追放されたカードをオーナーのコントロール下でタップ状態で戦場に戻す。
すべての土地を追放するという強烈なナイトメアCIP能力を持つナヤカラーのビースト。 ただし、これが戦場を離れると追放したすべての土地が戻ってくる点も他のナイトメアと同じ。
1枚のカードだけで往年のセラマゲドンやアーニーゲドンの真似事ができるとあれば、非常に強力。 また、荒廃の天使/Desolation Angelと違い、戦場を離れると土地が戻ってくるため、対処された場合の回復は幾分か楽になっている。
しかし、3色の6マナという重さに対してタフネスはたったの2しかなく、色に黒を含まないので赤の火力や黒の除去であっさり落とされる可能性は高い。また、環境に糾弾/Condemnや流刑への道/Path to Exileといった白1マナの除去が充実しているのも痛い。回避能力の類もないので2~3マナ程度のクリーチャーにブロックされても容易に相打ちが取られてしまう。ナヤの「パワー5以上」のシステムに対応していないのも残念である。
活躍させるには事前に相手のクリーチャーを除去しておいたり、ブロックされて破壊されるようなら戦闘は他のクリーチャーに任せるなどといった一手間が必要かもしれない。
スタンダードでは主に獣相のシャーマン/Fauna Shamanからのシルバーバレット要員として採用されることがあった。土地が勝ち手段となるヴァラクートなどに効果的だったからである。
- ワールドゴージャーにおける世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragonのような悪用を恐れたのか、土地はタップ状態で戦場に戻る。
- ほかのナイトメア同様に、戦場に出たときの能力が解決される前に何らかの効果で戦場から離れさせ、戦場を離れたときの能力を先に解決すると土地は追放されたままとなる。
開発秘話
このカードは開発時に調整を重ねて大きく変化し、イラストも他のカードと二回交換されている。
プレイテスト時の名称は「Armageddon Man」といい、マナ・コストは(4)(白)(白)でサイズは2/2。予定されていたイラストにはバント/Bantの騎士が描かれていて、左手のランスで指し示した雲は渦巻き、土地を消し去る嵐の発生を予感させるというものだった。
その後、呪文コストが(3)(赤)(緑)(白)とナヤ/Nayaの組み合わせに修正されたため、騎士のイラストは白蘭の騎士/Knight of the White Orchidに転用され、代わりにこのカードはナヤの3色バニラ・クリーチャーに用意されていたナカティル戦士のイラストに変更された。それに伴いクリーチャー・タイプは猫・シャーマンに、サイズは2/2から4/3になったが、レオニン/Leoninのシャーマンにしては平均よりいささか大き過ぎていた。
一方、圧倒する咆哮/Resounding Roar用に描かれた巨獣のイラストが呪文というよりクリーチャーに見えるという弊害もあったため、ナカティル戦士のイラストと交換することになった(クリーチャー・タイプはビーストに)。そして最後に、除去されにくくても問題なので、開発陣はサイズの見直しを行い、調整の結果4/2に落ち着いた。(→Topic Explosion参照)