魔学コンパス/Thaumatic Compass
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コンパスが指し示す土地を次々と渡り歩いていくと、オラーズカ/Orazcaにたどり着くというフレーバーに溢れたアーティファクト。
表面は旅行者の凧/Journeyer's Kiteと同じ性能。起動コストは3マナと重いが、何回でも地勢/Lay of the Landを使えるため、土地を伸ばしたいデッキでは役に立つこともある。
裏面ではイス卿の迷路/Maze of Ithや惑いの迷路/Mystifying Mazeに似た土地になる。マナいらずで攻撃クリーチャーを1体無力化できる便利な効果。変身の条件は土地を7枚以上コントロールしていることであり、長期戦志向の構成であればさほど難しくない。
両面ともコントロールデッキ向けの性能であるが、強力なクリーチャーが闊歩する登場時のスタンダード環境ではやや悠長な嫌いがあるからか、あまり使用されていない。
リミテッドではやや挙動が重いが、マナスクリューや色事故を解決してくれるカード。裏面は相手のフィニッシャーを1枚釘付けに出来る疑似除去であり、長期戦では大いに活躍する。
- イス卿の迷路/Maze of Ithとは異なり、ブロックされた自身の攻撃クリーチャーを対象にとって守る使い方は出来ない。また、惑いの迷路/Mystifying Mazeと異なりアンタップして戦闘から取り除くため、相手のターンのブロッカーとしては残ってしまう。
- ストーリー上ではヴラスカ/Vraskaが持っている1つしか登場していないが、両面とも伝説ではない。
ストーリー
魔学コンパス/The thaumatic compassは、ニコル・ボーラス/Nicol Bolasがヴラスカ/Vraskaにイクサラン/Ixalanでの仕事を依頼する際、彼女に与えた特殊なコンパス[1]。オレンジ色の光を放つ、大小様々な針が組み込まれている(イラスト)。
黄金の都オラーズカ/Orazcaへの道を示すとされるが、何本もの針が異なる方角を指している上、突然向きが変わったかと思うと数時間後には元に戻るため、その解釈は困難である。だがジェイス・ベレレン/Jace Belerenによる修理と調査の結果、プレインズウォーカー/Planeswalkerがプレインズウォークを試みると、針はそちらを指すことが判明した[2]。
またこのカードは、イクサランの注目のストーリーの4枚目でもある。命からがらイクサラン/Ixalan大陸に上陸したヴラスカとジェイスは、魔学コンパスの導きに従いオラーズカを目指す[3]。ファートリ/Huatli、ティシャーナ/Tishana、ヴォーナ/Vonaとの熾烈なコンパスの奪い合いの末、ヴラスカ一行はついに黄金の尖塔を目の当たりにする[4]。
「明らかに、これが示す霊気方位の先には……」― ジェイス・ベレレン(出典:魔学コンパス)
「……何か不可解なものがある。」― ジェイス・ベレレン(出典:オラーズカの尖塔)
- thaumaticはthaumaturgy(魔術)と接尾辞-ic(~の性質がある、~的な)を組み合わせた造語だろう。
脚注
- ↑ The Talented Captain Vraska/敏腕船長ヴラスカ(Magic Story 2017年9月20日 R&D Narrative Team著)
- ↑ Something Else Entirely/変わりゆく先に(Magic Story 2017年10月4日 R&D Narrative Team著)
- ↑ The Race, Part 1/争奪戦 その1(Magic Story 2017年10月11日 R&D Narrative Team著)
- ↑ The Race, Part 2/争奪戦 その2(Magic Story 2017年10月18日 R&D Narrative Team著)