ブロック

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
 
(5人の利用者による、間の6版が非表示)
1行: 1行:
 +
{{Otheruses|ルール用語|[[エキスパンション]]の集合|ブロック (総称)|[[デッキ]]制作時の用語|ブロック (デッキ構築理論)}}
  
=ブロック/Block(ルール) [#rule]=
+
'''ブロック'''/''Block''は、
 +
#[[戦闘]]に関する[[ルール]]用語。本項で解説する。
 +
#かつて使われていた、[[エキスパンション]]の集合を指す用語。[[ブロック (総称)]]を参照。
 +
#[[デッキ]]を製作する時に目安となる構成単位。[[ブロック (デッキ構築理論)]]を参照。
  
戦闘中の[[ブロック・クリーチャー指定ステップ]]において、[[攻撃クリーチャー]]に対して[[ブロック・クリーチャー]]を指定すること。防御。
+
==解説==
これは[[ゲームの行動]]であり、[[スタック]]を用いない。
+
'''ブロック'''(''Block'')は、[[ブロック・クリーチャー指定ステップ]]において、[[攻撃クリーチャー]]に対して[[ブロック・クリーチャー]]を指定すること。防御。これは[[ターン起因処理]]であり、[[スタック]]を用いない。
 +
 
 +
通常は、[[アンタップ]]状態で[[バトル]]でない[[クリーチャー]]のみがブロックに参加でき、クリーチャー1体につき1体の攻撃クリーチャーをブロックできる。この際、1体の攻撃クリーチャーを複数のクリーチャーでブロックすることもできる。また「ブロックしない」選択をとってもよい。
 +
 
 +
ブロック・クリーチャーを指定された攻撃クリーチャーは、[[戦闘ダメージ]]を[[プレイヤー]]や[[プレインズウォーカー]]や[[バトル]]に[[割り振る]]ことができなくなる。ただし[[トランプル]]や、「ブロックされなかったかのように戦闘ダメージを割り振る」という能力([[スーパートランプル]])によって、戦闘ダメージをプレイヤーやプレインズウォーカーやバトルに割り振ることができる場合もある。詳細は「[[ブロックされているクリーチャー]]」を参照。
  
通常は、[[アンタップ]]状態のクリーチャーのみがブロックに参加でき、クリーチャー1体につき1体の攻撃クリーチャーをブロックできる。
 
この際、1体の攻撃クリーチャーを複数の[[クリーチャー]]でブロックすることもできる。また「ブロックしない」選択をとってもよい。
 
[[ブロックされたクリーチャー]]は、[[トランプル]]を持たない限り、[[戦闘ダメージ]]を[[プレイヤー]]に[[割り振る]]ことができなくなる。
 
 
*攻撃クリーチャーが指定されなかった場合、クリーチャーはブロックに参加できない。
 
*攻撃クリーチャーが指定されなかった場合、クリーチャーはブロックに参加できない。
 
*ブロック・クリーチャーが存在しなくても、[[光の幕/Curtain of Light]]など一部のカードの[[効果]]で「ブロックされた状態」になることがある。
 
*ブロック・クリーチャーが存在しなくても、[[光の幕/Curtain of Light]]など一部のカードの[[効果]]で「ブロックされた状態」になることがある。
*一度ブロックされた状態になった[[クリーチャー]]は、戦闘から取り除かれるか、クリーチャーでなくなるか、[[コントローラー]]が変わるか、[[戦闘フェイズ]]が終わるまでの間はブロックされたままである。
+
*一度ブロックされた状態になった[[クリーチャー]]は、[[戦闘から取り除く|戦闘から取り除かれる]]か、<!--クリーチャーでなくなるか、[[コントローラー]]が変わるか、-->[[戦闘フェイズ]]が終わるまでの間はブロックされたままである。ブロック・クリーチャーが戦闘フェイズ中に[[除去]]されても「ブロックされなかった」状態には変化しない。
  
ブロックすることで[[誘発]]する[[能力]]は、ブロック・クリーチャーが指定された時点で1度だけ誘発する。
+
==ブロックに関する誘発条件==
*「〜がブロックされるたび」という能力は、複数のクリーチャーによってブロックされた場合でも、戦闘1回につき1度だけ誘発する。また、効果によって「ブロックされていない状態」から「ブロックされた状態」に変わったときにも誘発する。
+
{{#card:Giant Badger}}
*例:[[ゴルゴンの世捨て/Gorgon Recluse]]が[[黒]]のクリーチャーによってブロックされ、その後ブロック・クリーチャーが[[白]]に変わっても、能力は誘発しない。
+
{{#card:Loyal Sentry}}
 +
*「[このクリーチャー]がブロックするたび/Whenever [このクリーチャー] blocks」という[[誘発条件]]は、そのクリーチャーが複数のクリーチャーをブロックしても1回しか[[誘発]]しない。一方、「[このクリーチャー]がクリーチャー1体をブロックするたび/Whenever [このクリーチャー] blocks a creature」という誘発条件は、ブロックした攻撃クリーチャー1体につき1回誘発する。
 +
**これらの条件は、ブロック・クリーチャー指定ステップにブロック・クリーチャーとして指定したときと、何らかの効果で(何もブロックしていないクリーチャーが)ブロックしている状態になったときに誘発する。ただし、「[[ブロックしている状態で戦場に出る]]」効果によってクリーチャーが戦場に出た場合、それはこの条件を満たさない。
 +
 
 +
{{#card:Norwood Warrior}}
 +
{{#card:Cave Tiger}}
 +
* 「[このクリーチャー]がブロックされた状態になるたび(ブロックされるたび)/Whenever [このクリーチャー] becomes blocked」と「[このクリーチャー]がクリーチャー1体にブロックされた状態になるたび(ブロックされるたび)/Whenever [このクリーチャー] becomes blocked by a creature」についても、同様のことが言える。前者は何体にブロックされても1回、後者はそれをブロックしているブロック・クリーチャー1体につき1回誘発する。
 +
**これらの条件は、ブロック・クリーチャー指定ステップにブロック・クリーチャーを指定されたとき、何らかの効果で(まだその攻撃クリーチャーをブロックしていない)クリーチャーによってブロックされたとき、およびクリーチャーがブロックしている状態で戦場に出たときに誘発する。
 +
 
 +
{{#card:Abyssal Nightstalker}}
 +
*「[このクリーチャー]が攻撃してブロックされないたび/Whenever [このクリーチャー] attacks and isn't blocked」という誘発条件は、攻撃クリーチャーがブロック・クリーチャー指定ステップに1体もブロック・クリーチャーを指定されなかったときに誘発する。一度ブロック・クリーチャーを指定された後にそれらがすべて戦闘から取り除かれたとしても、誘発しない。
 +
**「攻撃する/attacks」と入っているが、そのクリーチャーが攻撃クリーチャー指定ステップに攻撃クリーチャーとして指定されたものでなくても構わない。何らかの効果によって攻撃クリーチャーになった場合、あるいは「[[攻撃している状態で戦場に出る]]」効果によって戦場に出たものであっても、ブロック・クリーチャーを指定されなければ誘発する。
 +
 
 +
{{#card:Deathgazer}}
 +
*特定の[[特性]]を持つクリーチャーをブロックしたときに誘発する能力は、それがブロック・クリーチャーとして指定されたとき、あるいはブロックした状態になったときに、攻撃クリーチャーがその特性を持っていなければ誘発しない。後からその特性を持ったとしても、それは条件を満たさない。特定の特性を持つクリーチャーによってブロックされたときに誘発する能力についても同様のことが言える。
 +
**例:[[凶眼のトカゲ/Deathgazer]]が[[黒]]のクリーチャーによってブロックされ、その後ブロック・クリーチャーが[[白]]に変わっても、能力は誘発しない。
  
 
==参考==
 
==参考==
*[[ルーリング]]
 
 
 
*[[ブロック制限]]
 
*[[ブロック制限]]
 
*[[ブロック強制]]
 
*[[ブロック強制]]
 +
*[[ブロックしている状態で戦場に出る]]
 
*[[回避能力]]
 
*[[回避能力]]
 
*[[側面攻撃]] / [[ランページ]] / [[挑発]] / [[武士道]]
 
*[[側面攻撃]] / [[ランページ]] / [[挑発]] / [[武士道]]
 
+
*[[ルーリング]]
****
+
=ブロック(フォーマット) [#format]=
+
 
+
1つの大型[[エキスパンション]]とそれに続く2つの小型エキスパンションの総称。
+
それぞれ、大型エキスパンションの名前(またはその一部)を頭に付け「〜ブロック」と呼ぶ。
+
基本的に同一ブロック内ではテーマやストーリー、システムが統一されている。
+
 
+
ブロックの大型エキスパンションには必ず、[[基本土地]]や各種基本的な効果を持つカードが収録される。
+
これにより、「[[破壊|エンチャント]]を[[壊す]]カードが1枚も存在しない!」などの理由で戦略が制限されることは起こりにくい。
+
1つのブロックに含まれるカードのみで[[デッキ]]を[[構築]]する「[[ブロック構築]]」という[[フォーマット]]が成立する。
+
 
+
毎年10月に大型エキスパンション、翌年2月と6月に小型エキスパンションが発売される。ただし、[[ディセンション]]は例外的に5月に発売された。
+
 
+
2006年8月20日の段階で、以下のブロックが存在する。
+
*[[アイスエイジ・ブロック]] ([[アイスエイジ]]、[[アライアンス]]、[[コールドスナップ]])
+
**2006年8月に[[ホームランド]]が離脱し[[コールドスナップ]]と置き換わった。
+
*[[ミラージュ・ブロック]] ([[ミラージュ]]、[[ビジョンズ]]、[[ウェザーライト]])
+
*[[テンペスト・ブロック]] ([[テンペスト]]、[[ストロングホールド]]、[[エクソダス]])
+
*[[ウルザ・ブロック]] ([[ウルザズ・サーガ]]、[[ウルザズ・レガシー]]、[[ウルザズ・デスティニー]])
+
*[[マスクス・ブロック]] ([[メルカディアン・マスクス]]、[[ネメシス]]、[[プロフェシー]])
+
*[[インベイジョン・ブロック]] ([[インベイジョン]]、[[プレーンシフト]]、[[アポカリプス]])
+
*[[オデッセイ・ブロック]] ([[オデッセイ]]、[[トーメント]]、[[ジャッジメント]])
+
*[[オンスロート・ブロック]] ([[オンスロート]]、[[レギオン]]、[[スカージ]])
+
*[[ミラディン・ブロック]] ([[ミラディン]]、[[ダークスティール]]、[[フィフス・ドーン]])
+
*[[神河ブロック]] ([[神河物語]]、[[神河謀叛]]、[[神河救済]])
+
*[[ラヴニカ・ブロック]] ([[ラヴニカ:ギルドの都]]、[[ギルドパクト]]、[[ディセンション]])
+
*[[時のらせんブロック]] ([[時のらせん]]、[[次元の混乱]]、[[未来予知]])
+
 
+
これら以前のエキスパンション([[アラビアンナイト]]〜[[フォールン・エンパイア]])には、ブロックという概念は無い。
+
アイスエイジより3つ前に発売された[[レジェンド]]は比較的枚数が多く、かつ新ルールを搭載した1パック15枚入りのエキスパンションではあるが、独立型エキスパンションとしての機能はなく、ブロックを形成しない。
+
 
+
==参考==
+
*[[カードセット一覧]]
+
 
+
****
+
=ブロック(用語)=
+
 
+
[[デッキ]]を製作する時に目安となる構成単位。
+
1ブロックは5ポケット(20枚)で構成され、3ブロックで基本的な60枚デッキとなる。
+
それぞれのブロックを土地,クリーチャー,その他の呪文と分類されていた。
+
 
+
[[第4版]]頃までの基本的な構築理論なので、研究が進んだ現在の比率(土地4:クリーチャー3:その他3)とは若干異なる。
+
 
+
==参考==
+
*[[用語集]]
+

2024年6月10日 (月) 19:56時点における最新版

ブロック/Blockは、

  1. 戦闘に関するルール用語。本項で解説する。
  2. かつて使われていた、エキスパンションの集合を指す用語。ブロック (総称)を参照。
  3. デッキを製作する時に目安となる構成単位。ブロック (デッキ構築理論)を参照。

[編集] 解説

ブロック(Block)は、ブロック・クリーチャー指定ステップにおいて、攻撃クリーチャーに対してブロック・クリーチャーを指定すること。防御。これはターン起因処理であり、スタックを用いない。

通常は、アンタップ状態でバトルでないクリーチャーのみがブロックに参加でき、クリーチャー1体につき1体の攻撃クリーチャーをブロックできる。この際、1体の攻撃クリーチャーを複数のクリーチャーでブロックすることもできる。また「ブロックしない」選択をとってもよい。

ブロック・クリーチャーを指定された攻撃クリーチャーは、戦闘ダメージプレイヤープレインズウォーカーバトル割り振ることができなくなる。ただしトランプルや、「ブロックされなかったかのように戦闘ダメージを割り振る」という能力(スーパートランプル)によって、戦闘ダメージをプレイヤーやプレインズウォーカーやバトルに割り振ることができる場合もある。詳細は「ブロックされているクリーチャー」を参照。

  • 攻撃クリーチャーが指定されなかった場合、クリーチャーはブロックに参加できない。
  • ブロック・クリーチャーが存在しなくても、光の幕/Curtain of Lightなど一部のカードの効果で「ブロックされた状態」になることがある。
  • 一度ブロックされた状態になったクリーチャーは、戦闘から取り除かれるか、戦闘フェイズが終わるまでの間はブロックされたままである。ブロック・クリーチャーが戦闘フェイズ中に除去されても「ブロックされなかった」状態には変化しない。

[編集] ブロックに関する誘発条件


Giant Badger / 大アナグマ (1)(緑)(緑)
クリーチャー — アナグマ(Badger)

大アナグマがブロックするたび、それはターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。

2/2


Loyal Sentry / 忠誠な歩哨 (白)
クリーチャー — 人間(Human) 兵士(Soldier)

忠誠な歩哨がクリーチャー1体をブロックしたとき、そのクリーチャーと忠誠な歩哨を破壊する。

1/1

  • 「[このクリーチャー]がブロックするたび/Whenever [このクリーチャー] blocks」という誘発条件は、そのクリーチャーが複数のクリーチャーをブロックしても1回しか誘発しない。一方、「[このクリーチャー]がクリーチャー1体をブロックするたび/Whenever [このクリーチャー] blocks a creature」という誘発条件は、ブロックした攻撃クリーチャー1体につき1回誘発する。
    • これらの条件は、ブロック・クリーチャー指定ステップにブロック・クリーチャーとして指定したときと、何らかの効果で(何もブロックしていないクリーチャーが)ブロックしている状態になったときに誘発する。ただし、「ブロックしている状態で戦場に出る」効果によってクリーチャーが戦場に出た場合、それはこの条件を満たさない。

Norwood Warrior / ノーウッドの戦士 (2)(緑)
クリーチャー — エルフ(Elf) 戦士(Warrior)

ノーウッドの戦士がブロックされた状態になるたび、それはターン終了時まで+1/+1の修整を受ける。

2/2


Cave Tiger / 洞穴の虎 (2)(緑)
クリーチャー — 猫(Cat)

洞穴の虎がクリーチャー1体によってブロックされた状態になるたび、洞穴の虎はターン終了時まで+1/+1の修整を受ける。

2/2

  • 「[このクリーチャー]がブロックされた状態になるたび(ブロックされるたび)/Whenever [このクリーチャー] becomes blocked」と「[このクリーチャー]がクリーチャー1体にブロックされた状態になるたび(ブロックされるたび)/Whenever [このクリーチャー] becomes blocked by a creature」についても、同様のことが言える。前者は何体にブロックされても1回、後者はそれをブロックしているブロック・クリーチャー1体につき1回誘発する。
    • これらの条件は、ブロック・クリーチャー指定ステップにブロック・クリーチャーを指定されたとき、何らかの効果で(まだその攻撃クリーチャーをブロックしていない)クリーチャーによってブロックされたとき、およびクリーチャーがブロックしている状態で戦場に出たときに誘発する。

Abyssal Nightstalker / 深淵の夜魔 (3)(黒)
クリーチャー — 夜魔(Nightstalker)

深淵の夜魔が攻撃してブロックされないたび、防御プレイヤーはカードを1枚捨てる。

2/2

  • 「[このクリーチャー]が攻撃してブロックされないたび/Whenever [このクリーチャー] attacks and isn't blocked」という誘発条件は、攻撃クリーチャーがブロック・クリーチャー指定ステップに1体もブロック・クリーチャーを指定されなかったときに誘発する。一度ブロック・クリーチャーを指定された後にそれらがすべて戦闘から取り除かれたとしても、誘発しない。
    • 「攻撃する/attacks」と入っているが、そのクリーチャーが攻撃クリーチャー指定ステップに攻撃クリーチャーとして指定されたものでなくても構わない。何らかの効果によって攻撃クリーチャーになった場合、あるいは「攻撃している状態で戦場に出る」効果によって戦場に出たものであっても、ブロック・クリーチャーを指定されなければ誘発する。

Deathgazer / 凶眼のトカゲ (3)(黒)
クリーチャー — トカゲ(Lizard)

凶眼のトカゲが黒でないクリーチャーをブロックするか、黒でないクリーチャーによってブロックされた状態になるたび、戦闘終了時にそのクリーチャーを破壊する。

2/2

  • 特定の特性を持つクリーチャーをブロックしたときに誘発する能力は、それがブロック・クリーチャーとして指定されたとき、あるいはブロックした状態になったときに、攻撃クリーチャーがその特性を持っていなければ誘発しない。後からその特性を持ったとしても、それは条件を満たさない。特定の特性を持つクリーチャーによってブロックされたときに誘発する能力についても同様のことが言える。
    • 例:凶眼のトカゲ/Deathgazerのクリーチャーによってブロックされ、その後ブロック・クリーチャーがに変わっても、能力は誘発しない。

[編集] 参考

QR Code.gif