対象

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
1行: 1行:
 
+
'''対象'''/''Target''とは、ルールやカード・テキストで用いられるルール用語。
=対象/Target=
+
ルール用語として特別な意味を持つ。一般的な意味と異なる部分があるので、ルールなどの説明では注意しなくてはならない。
  
 
[[呪文]]や[[能力]]が対象をとるのは、下記の2つの場合しかない。
 
[[呪文]]や[[能力]]が対象をとるのは、下記の2つの場合しかない。
 
+
#「[何か]を対象とする/target [何か]」という記述が文章中に存在する場合、プレイ時にその[何か]を対象とする。([[キーワード能力]]の場合、その定義にこの記述を含んでいることがある。この場合も対象をとる。例:[[装備]])
([[キーワード能力]]の場合、その定義にこの記述を含んでいることがある。この場合も対象をとる。例:[[装備]])
+
#[[オーラ]]呪文の場合、[[エンチャント>エンチャント#keyword]]能力の指定に従い、その適正なエンチャント先を対象とする。
 
+
 
+
 
このどちらでもない呪文や能力は対象をとらない。
 
このどちらでもない呪文や能力は対象をとらない。
 
「[[あなた]]/You」は、その[[オブジェクト]]の[[コントローラー]]を指す単語であり、対象を取るということではない。
 
「[[あなた]]/You」は、その[[オブジェクト]]の[[コントローラー]]を指す単語であり、対象を取るということではない。
また、対象や[[割り振る|モード]]の選択、[[割り振り]]以外で何かを選ぶ場合、それはすべて[[解決]]時に行われる。
+
 
 +
対象、[[モード]]の選択、[[割り振る|割り振り]]の3つ場合を除き、何かを選ぶ場合、それはすべて[[解決]]時に行われる。
  
 
*対象を必要とする呪文や能力は、適切な対象をとることができない場合には[[プレイ]]できない。
 
*対象を必要とする呪文や能力は、適切な対象をとることができない場合には[[プレイ]]できない。
*対象を必要とする呪文や能力は、その対象の一部が解決時に不適正になっていた場合、残った対象に効果を発生させる。
+
*対象を必要とする呪文や能力は、その対象の一部が解決時に不適正になっていた場合、残った対象に効果を発生させる。解決時にその全ての対象が不適正になっていた場合、その呪文や能力はルールによって打ち消される。(古い用語では、「[[立ち消え]]」と表現されていた)
解決時にその全ての対象が不適正になっていた場合、その呪文や能力はルールによって打ち消される。
+
(古い用語では、「[[立ち消え]]」と表現されていた)
+
 
*一度選んだ対象は、不適正になっても勝手に変更することはできない。
 
*一度選んだ対象は、不適正になっても勝手に変更することはできない。
*対象が適正かどうかのチェックはプレイ時と解決時に行われる。
+
*対象が適正かどうかのチェックはプレイ時と解決時に行われる。これら以外の場合に対象として適正でなくなっても、そのことが原因で効果が生じなかったり終了したりすることはない。
これら以外の場合に対象として適正でなくなっても、そのことが原因で効果が生じなかったり終了したりすることはない。
+
 
*可変個の対象を取ることのできる呪文や能力が存在する。その場合、0個の対象を選んだ場合は、対象を取らないものとみなされる。
 
*可変個の対象を取ることのできる呪文や能力が存在する。その場合、0個の対象を選んだ場合は、対象を取らないものとみなされる。
 
*対象を変更する効果がいくつか存在する。その変更先の対象は、対象を変更する効果の解決時に選ぶ。ただし、不適正な対象を選ぶことはできない。
 
*対象を変更する効果がいくつか存在する。その変更先の対象は、対象を変更する効果の解決時に選ぶ。ただし、不適正な対象を選ぶことはできない。
 
**対象を変更する効果では、対象の数は変えられない。
 
**対象を変更する効果では、対象の数は変えられない。
**対象を変更する場合、変更後にそのすべての対象が適正になっていなくてはならない。
+
**対象を変更する場合、変更後にそのすべての対象が適正になっていなくてはならない。それができないのならば、一切対象を変更することはできない。
それができないのならば、一切対象を変更することはできない。
+
 
***例:あなたのクリーチャーが[[ゴブリンの捻術師/Goblin Flectomancer]]のみで対戦相手のクリーチャーが2体(A,Bとする)のみのとき、対戦相手は捻術師とAを対象に[[現実からの剥離/Peel from Reality]]をプレイした。この場合、ゴブリンの捻術師では対象をAからBに変更できない。変更時にあなたのクリーチャーが場に1体もいないため、捻術師を対象としていた部分の適正な対象を選べないからである。
 
***例:あなたのクリーチャーが[[ゴブリンの捻術師/Goblin Flectomancer]]のみで対戦相手のクリーチャーが2体(A,Bとする)のみのとき、対戦相手は捻術師とAを対象に[[現実からの剥離/Peel from Reality]]をプレイした。この場合、ゴブリンの捻術師では対象をAからBに変更できない。変更時にあなたのクリーチャーが場に1体もいないため、捻術師を対象としていた部分の適正な対象を選べないからである。
*スタック上にある呪文や能力は、自身を対象とすることはできない。([[CR:415.6|CR415.6]])
+
*スタック上にある呪文や能力は、自身を対象とすることはできない({{CR|415.6}})。よって「[[対抗呪文/Counterspell]]に[[分流/Shunt]]を使用して対象を対抗呪文自身に変更する」ということは不可能である。
よって「[[対抗呪文/Counterspell]]に[[分流/Shunt]]を使用して対象を対抗呪文自身に変更する」ということは不可能である。
+
**ただし、対象を分流に変更することは可能である。なぜなら、分流の解決中、まだ分流はスタック上に置かれているからである。
(ただし、対象を分流に変更することは可能である。なぜなら、分流の解決中、まだ分流はスタック上に置かれているからである)
+
  
*マジックでは「対象」という単語が上記の通り特別な意味を持つので、ルールなどの説明では注意しよう。
+
----
 
+
 
+
****
+
 
[[神河物語]]で対象のルールは変更された。
 
[[神河物語]]で対象のルールは変更された。
 
+
#1つの「~を対象とする」という単語に対しては、同じ物を複数回対象として選んではいけない。(例:[[荒残/Rack and Ruin]])
 
+
#複数の「~を対象とする」という単語に対しては、その各単語ごとに上記の制限を満たした上で、同じ物を複数回対象として選んでもよい。(例:[[大量破壊/Decimate]])
  
 
後者の方法で同じ物を複数回選んだとしても、それは「単一の対象を取る」呪文ではない。
 
後者の方法で同じ物を複数回選んだとしても、それは「単一の対象を取る」呪文ではない。
48行: 39行:
 
*[[アンタッチャブル]]
 
*[[アンタッチャブル]]
  
===総合ルール===
 
 
{{#cr:409.1c}}
 
{{#cr:409.1c}}

2008年2月23日 (土) 00:15時点における版

対象/Targetとは、ルールやカード・テキストで用いられるルール用語。 ルール用語として特別な意味を持つ。一般的な意味と異なる部分があるので、ルールなどの説明では注意しなくてはならない。

呪文能力が対象をとるのは、下記の2つの場合しかない。

  1. 「[何か]を対象とする/target [何か]」という記述が文章中に存在する場合、プレイ時にその[何か]を対象とする。(キーワード能力の場合、その定義にこの記述を含んでいることがある。この場合も対象をとる。例:装備)
  2. オーラ呪文の場合、[[エンチャント>エンチャント#keyword]]能力の指定に従い、その適正なエンチャント先を対象とする。

このどちらでもない呪文や能力は対象をとらない。 「あなた/You」は、そのオブジェクトコントローラーを指す単語であり、対象を取るということではない。

対象、モードの選択、割り振りの3つ場合を除き、何かを選ぶ場合、それはすべて解決時に行われる。

  • 対象を必要とする呪文や能力は、適切な対象をとることができない場合にはプレイできない。
  • 対象を必要とする呪文や能力は、その対象の一部が解決時に不適正になっていた場合、残った対象に効果を発生させる。解決時にその全ての対象が不適正になっていた場合、その呪文や能力はルールによって打ち消される。(古い用語では、「立ち消え」と表現されていた)
  • 一度選んだ対象は、不適正になっても勝手に変更することはできない。
  • 対象が適正かどうかのチェックはプレイ時と解決時に行われる。これら以外の場合に対象として適正でなくなっても、そのことが原因で効果が生じなかったり終了したりすることはない。
  • 可変個の対象を取ることのできる呪文や能力が存在する。その場合、0個の対象を選んだ場合は、対象を取らないものとみなされる。
  • 対象を変更する効果がいくつか存在する。その変更先の対象は、対象を変更する効果の解決時に選ぶ。ただし、不適正な対象を選ぶことはできない。
    • 対象を変更する効果では、対象の数は変えられない。
    • 対象を変更する場合、変更後にそのすべての対象が適正になっていなくてはならない。それができないのならば、一切対象を変更することはできない。
      • 例:あなたのクリーチャーがゴブリンの捻術師/Goblin Flectomancerのみで対戦相手のクリーチャーが2体(A,Bとする)のみのとき、対戦相手は捻術師とAを対象に現実からの剥離/Peel from Realityをプレイした。この場合、ゴブリンの捻術師では対象をAからBに変更できない。変更時にあなたのクリーチャーが場に1体もいないため、捻術師を対象としていた部分の適正な対象を選べないからである。
  • スタック上にある呪文や能力は、自身を対象とすることはできない(CR:415.6)。よって「対抗呪文/Counterspell分流/Shuntを使用して対象を対抗呪文自身に変更する」ということは不可能である。
    • ただし、対象を分流に変更することは可能である。なぜなら、分流の解決中、まだ分流はスタック上に置かれているからである。

神河物語で対象のルールは変更された。

  1. 1つの「~を対象とする」という単語に対しては、同じ物を複数回対象として選んではいけない。(例:荒残/Rack and Ruin)
  2. 複数の「~を対象とする」という単語に対しては、その各単語ごとに上記の制限を満たした上で、同じ物を複数回対象として選んでもよい。(例:大量破壊/Decimate)

後者の方法で同じ物を複数回選んだとしても、それは「単一の対象を取る」呪文ではない。

日本語のテキストでは上の違いを見分けにくい場合がある。 どちらか判断しづらい場合はOracleを参照するように。

参考

引用:総合ルール 20231117.0

QR Code.gif